【香川•さぬき】猛暑とサル被害で栗が4割減 名物「栗めし」1日30食に縮小 香川・さぬき市のうどん店に秋の異変

香川県さぬき市で、秋の味覚「栗」に異変が起きている。四国霊場八十八番札所・大窪寺の門前にあるうどん店「八十八庵」では、猛暑に加えてサルなどによる食害が重なり、2026年の栗の収穫量が減少。毎年この時期に提供している名物「栗めし」の販売にも影響が出ている。

例年は1日50食限定で提供しているが、今年は30食限定に縮小。価格も前年から100円引き上げた。店側によると、サルなどの食害によって収穫量は約4割減少しているという。 

さぬき市「八十八庵」の名物・栗めし 約500本の栗を自家栽培

八十八庵は、さぬき市多和兼割にある讃岐うどん店。大窪寺の前に位置し、秋になると自家農園で収穫した栗を使った期間限定の「栗めし」が登場する。

さぬき市の地域情報でも、9月ごろから多和地区で栗が旬を迎え、八十八庵では自家農園の栗を使った栗めしを提供すると紹介されている。 

店の周辺の山には約500本の栗の木が植えられている。しかし、2026年は例年通りの収穫とはならなかった。 


猛暑で「できはいい」が収穫量は減少

一つ目の要因が、今夏の厳しい暑さだ。

KSB瀬戸内海放送の取材に対し、八十八庵の井川義雄店主は、今年の栗について甘みがあり出来そのものは良いとしながらも、猛暑の影響で収穫量が少なくなったと説明している。 

つまり、栗の品質だけではなく「どれだけ収穫できるか」に猛暑の影響が表れている形だ。


サルが枝を折り栗を食べる 食害も深刻に

さらに収穫量を押し下げているのが、野生動物による被害だ。

現地では栗の木の枝が折られ、栗を食べた後のイガが地面に多数落ちている状況が確認されている。八十八庵では大きな音を鳴らしてサルを追い払うなどの対策を続けているものの、被害を防ぎ切れていないという。

店によると、2026年はサルなどの食害によって栗の収穫量が約4割減っている。 

さぬき市もニホンザルを有害鳥獣捕獲奨励金の対象としており、農作物などへの被害防止を目的に捕獲者への奨励金制度を設けている。市の制度ではニホンザルの場合、成獣1頭につき2万円、幼獣1頭につき1万円としている。 


「50食→30食」名物の栗めしに影響

栗の減収は、そのまま秋の名物にも影響した。

八十八庵では例年、栗めしを1日50食限定で販売してきたが、今年は30食限定に変更した。単純比較では1日の提供上限が20食、率にして40%少なくなる。

さらに価格も前年より100円値上げした。 

例年であれば10月末ごろまで販売しているが、今年は栗の確保量が少ないため、販売期間自体が例年より短くなる可能性もあるという。


猛暑×鳥獣被害 「秋の味覚」を守る難しさ

今回のケースで特徴的なのは、収穫量減少の理由が一つではないことだ。

猛暑という気象条件に加え、サルによる枝折れや食害が重なった。農作物の収量が減れば、農家だけでなく、その地域の食材を使ってきた飲食店の提供数や価格、販売期間にも影響が及ぶ。

大窪寺の門前で長年親しまれてきた季節の味にも、今年はその影響が目に見える形で現れた。

八十八庵の井川店主はKSBの取材に対し、今年は栗の時期が短いとしながら、秋の味覚を楽しんでほしいとの考えを示している。 


八十八庵の栗めしはいつまで?今年は早期終了の可能性

例年は10月末ごろまで販売されているが、2026年は栗の収穫量が少ないため、例年より早く終了する可能性がある。1日30食限定となっていることから、訪問時には最新の販売状況を確認した方がよさそうだ。 

八十八庵はどこにある?

八十八庵は香川県さぬき市多和兼割93-1。四国霊場第88番札所・大窪寺の門前にある。さぬき市の地域情報では営業時間は午前8時~午後4時、無休と案内されている。 


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週刊TAKAPI編集部:黒木