
愛知県豊橋市で明らかになった保育施設の不適切保育問題で、市は4月30日、児童福祉法に基づき施設側に改善勧告を出した。市が同法に基づく勧告に踏み切るのは初めて。
発端は2025年9月の公益通報。市と施設の調査で、少なくとも同年4月以降、不適切な保育が継続していたことが確認された。
園児の身体的特徴をからかうようなあだ名で呼ぶ行為が複数の保育士に広がっていたほか、泣く園児に「うるさい」と怒鳴る、トイレを訴えても決められた時間まで我慢させるといった対応も確認された。
中でも女性保育士1人はこれらすべての行為に関与。トイレについては最大15分程度我慢させていたケースもあったという。
■見過ごされたサイン 施設側の管理体制にも課題
問題は現場の個人だけでなく、施設側の対応にも及ぶ。
当該クラスでは「あの先生がいるなら行きたくない」と登園を渋る園児が複数確認されていた。それにもかかわらず、改善は行われず、不適切な対応が続いていた。
市は今回、単なる個人の資質の問題ではなく、
・職員間で不適切な言動が共有・常態化していた点
・園児の異変(登園拒否の兆候)を把握しながら是正できなかった点
など、施設全体の管理体制に課題があったとみている。
このため勧告では、原因の検証だけでなく、保育内容や組織的なチェック体制の見直しを求めた。
■施設名は非公表 再発防止へ全園に通知
市は通報者保護の観点から施設名を公表していない。保護者への説明についても慎重な姿勢を取っている。
一方で再発防止策として、市内すべての保育施設に対し法令遵守の徹底を通知。さらに、約2000人の保育士を対象とした研修を6月ごろ実施する方針だ。
施設側は「勧告を重く受け止め、しっかり対応していく」とコメントしている。
■SNSの反応
「個人じゃなくて園の問題でしょ」
「見て見ぬふりしてたなら同じ」
「子どもが拒否してる時点で異常だったはず」
一方で、「人手不足で余裕がない現場もある」といった声もあり、構造的な問題を指摘する意見も出ている。

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