テレビ、もう若者だけの問題じゃない リアルタイム視聴が全世代で減少 ひろゆき氏「自分たちで首を絞めてる」

テレビのリアルタイム視聴が全世代で減少しひろゆき氏が高齢者向けに偏るテレビ業界の未来を指摘したエンタメ報道アイキャッチ

週刊TAKAPI編集部/黒木

テレビ業界に、かなりエグい数字が突きつけられた。

NHK放送文化研究所の最新「国民生活時間調査」で、平日に15分以上リアルタイムでテレビを見る人の割合が、全世代で減少したことが明らかになった。これまで「若者のテレビ離れ」と言われてきたが、今回はそれだけではない。10代、20代、30代だけでなく、60代、70歳以上まで落ちている。

つまり、テレビ離れはもう若者ネタではない。
テレビの最後の砦だった高齢層にまで、じわじわヒビが入ってきた。

若者だけじゃない…70代までテレビ離れ

調査では、10〜15歳のリアルタイム視聴率は42%で、前回から14ポイント減。16〜19歳は4割を切り、20代は33%で18ポイント減。30代も3割台にとどまった。

ここまでは、まあ想定内かもしれない。今の若い世代は、テレビよりスマホ。ニュースはSNSで見る。バラエティは切り抜きで知る。ドラマは配信で追う。テレビ局が決めた時間に合わせて、リビングで待機する文化はかなり遠い。

だが、今回の衝撃は高齢層だ。60代も84%まで低下し、70歳以上ですら92%と前回比で3ポイント減った。数字だけ見れば高い。しかし、これまで「テレビを支えている層」と見られてきた世代でも減り始めた意味は大きい。

テレビ局からすれば、「若者はスマホだから仕方ない」で済ませていた話が、もう済まなくなっている。

「一家に1台」から「1人に1スマホ」へ

ABEMA Primeでは、このリアルタイム視聴離れを特集した。元NHK放送文化研究所の村上圭子氏は、70代まで減少波が来たことに驚きを示した一方で、平均視聴時間は増えている面もあると指摘した。

つまり、テレビ番組そのものが完全に見られなくなったわけではない。
問題は「決まった時間にテレビの前に座る」という行動が崩れていることだ。

TVerで後から見る。YouTubeで切り抜きを見る。Netflixで一気見する。TikTokで話題部分だけ拾う。視聴者は番組表に合わせるのではなく、自分の生活リズムに合わせてコンテンツを選ぶようになった。

かつてテレビ局が握っていた「編成権」は、視聴者のスマホに移った。
ここが一番デカい。

ひろゆき氏「自分たちで首を絞めてる」

この流れに、ひろゆき氏はかなり辛口だった。

若い世代の共通文化は、すでにテレビドラマではなくアニメやネット発コンテンツに移っていると指摘。さらに、リアルタイムでテレビを見ている層が高齢者中心になることで、番組作りも出演者も高齢者向けに寄っていく構造を問題視した。

ひろゆき氏は、番組内で「高齢者は金を払って見てくれるから、高齢者向けを作り続ける。でもそれではコンテンツとして未来がない」という趣旨の発言をしている。

これ、かなり痛い。

テレビ局は短期的には高齢者向け番組で数字を取りやすい。通販、健康、懐メロ、ベテランタレント、昭和平成の振り返り。もちろん需要はある。だが、そればかりに寄れば、若い世代はさらに離れる。画面の中がいつまでも同じ顔ぶれ、同じ空気、同じノリなら、スマホ世代は戻ってこない。

いわば、テレビの“高齢者最適化”が進みすぎて、次の視聴者を育てる導線を自分で細らせている状態だ。

ひろゆき氏の「自分たちで首を絞めてる」という見立ては、かなり刺さる。

共通記憶は消えていない、場所が変わっただけ

一方で、パックンはリアルタイム視聴の減少に危機感を示した。同時に同じ番組を見る機会が減れば、職場や学校で共有できる話題も減る。かつてテレビが作っていた「昨日あれ見た?」という共通記憶が薄れていくという見方だ。

衆議院議員の門ひろ子氏も、若い世代に世代横断の共通体験が少なくなっている点を課題として挙げた。

ただ、共通記憶そのものが消えたわけではない。
場所が変わっただけだ。

今の若い世代にとっての共通体験は、テレビドラマよりアニメ、地上波バラエティより配信番組、ワイドショーよりSNSのトレンド、歌番組よりショート動画かもしれない。

「昨日のテレビ見た?」は弱くなった。
でも「あの切り抜き見た?」「あのアニメ見た?」「あの配信やばくない?」は普通にある。

テレビが共通記憶を独占していた時代が終わっただけだ。

海外に出せるのに、国内で閉じるテレビ

もう一つの課題は海外展開だ。

ひろゆき氏は、日本のアニメが世界で成功している一方、テレビ番組や見逃し配信は国内向けに閉じがちだと指摘している。国内の高齢者向けビジネスで回すだけでは、制作予算が細り、若者にも海外にも届かないコンテンツが増える。そうなれば、さらにテレビの存在感は弱くなる。

アニメは世界で見られている。
なのに地上波番組は国内の番組表に縛られている。

この差はかなり大きい。

テレビはまだ終わっていない。災害報道、スポーツ中継、大型特番、選挙報道では今も強い。だが、「毎日なんとなくテレビをつける」という習慣は確実に細っている。

テレビが生き残るには、放送時間で視聴者を縛るのではなく、配信、SNS、海外展開まで含めて、視聴者の生活に入り直すしかない。

テレビが終わるのではない。
テレビだけで勝てる時代が終わった。

編集部まとめ

NHK放送文化研究所の調査で、リアルタイムでテレビを見る人の割合が全世代で減少した。10〜15歳は42%で前回から14ポイント減、20代は33%で18ポイント減となり、若年層のテレビ離れはさらに鮮明になった。さらに60代、70歳以上でも減少が確認され、テレビ離れは若者だけの問題ではなくなっている。ABEMA Primeでは、ひろゆき氏が高齢者向けに偏るテレビ業界の構造を批判。視聴者の主導権は、番組表からスマホ、配信、SNSへ移りつつある。

本記事は、NHK放送文化研究所の調査、ABEMA Primeでの発言、各社報道を基に構成。番組内発言は趣旨を整理して記載している。視聴行動に関する数値や見解は、今後の調査や追加報道により更新される可能性がある。

Q1. テレビのリアルタイム視聴は本当に減っているのですか?
A. NHK放送文化研究所の調査で、平日に15分以上リアルタイムでテレビを見る人の割合が、若年層だけでなく高齢層も含めて全世代で減少したとされています。

Q2. 若者だけがテレビを見なくなっているのですか?
A. いいえ。若年層の減少が目立つ一方で、今回の調査では60代や70歳以上でも減少が確認されており、全世代的な変化となっています。

Q3. ひろゆき氏は何を指摘したのですか?
A. 若い世代の共通文化はテレビではなくアニメやネット発コンテンツに移っており、高齢者向けに偏るテレビ業界は自分たちで未来の視聴者を失っているという趣旨の指摘をしました。

Q4. テレビは今後なくなるのですか?
A. すぐになくなるわけではありません。災害報道やスポーツ中継などでは今も影響力があります。ただし、番組表に合わせて見る時代から、配信やスマホで自由に見る時代へ変化しています。

Q5. テレビ局が生き残るには何が必要ですか?
A. リアルタイム放送だけに頼らず、配信、SNS、海外展開、若い世代に届くコンテンツ設計を強化することが必要です。

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