神戸市立小学校に通う4年の男子児童が、同級生らからのいじめを理由に不登校になったとして、神戸市教育委員会が、いじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」と認定していたことが分かりました。
今後、弁護士や臨床心理士を含む調査委員会が、詳しい経緯や学校側の対応について調べる予定です。
男児の保護者は、学校復帰に向けて登校した際にも、学校側が約束した安全確保の対応が守られていなかったとして、不信感を示しています。
小2時からいじめ訴えか
保護者によると、男児は小学2年生だった2024年11月以降、学童保育やクラス内で同級生らから身体的な被害を受けたとされています。
また、2025年9月には、黒板に貼って使う磁石の名札が切られ、校舎外に放置される出来事もあったということです。
男児は2025年10月以降、学校に行けない状態が続きました。
今年1月から3月には、近隣の学校に指定外通学していたとされています。
本年度は元の学校に戻ったものの、ほとんど登校できていないということです。
神戸市教委が「いじめ重大事態」と認定
神戸市教育委員会によると、この事案は昨年10月に「いじめ重大事態」として認定されました。
今年5月28日には、弁護士1人と臨床心理士1人を含む、学校主体の調査委員会が設置されています。
いじめ重大事態とは、いじめにより児童生徒の生命や心身、財産に重大な被害が生じた疑いがある場合や、いじめにより相当期間学校を欠席することを余儀なくされている疑いがある場合に認定されるものです。
今回のケースでは、不登校が続いていることなどが重大事態認定につながったとみられます。
保護者「安全確保の対応が守られていない」
保護者は6月30日、神戸市役所で会見し、学校側の対応に不信感があると訴えました。
学校復帰に向けて登校した際も、学校側が約束した安全確保の対応が守られていなかったと説明しています。
いじめ重大事態では、被害を受けた児童生徒の安全確保と、安心して登校できる環境づくりが重要になります。
調査委員会では、いじめの有無や内容だけでなく、学校がどの段階で何を把握し、どのような対応を取ったのかも焦点になりそうです。
学校側の初動対応も焦点に
今回の事案では、2024年11月以降に複数の被害があったと保護者側が説明しています。
その後、2025年10月以降は不登校が続いたとされており、学校や市教委がどの時点で状況を把握し、どのように対応したのかが問われます。
いじめ対応では、被害を受けた児童生徒の心身の安全を最優先にする必要があります。
加害側とされる児童への指導だけでなく、登校時の見守り、クラス内での接触防止、保護者への説明、再発防止策など、具体的な対応が求められます。
特に、学校復帰を目指す児童にとって「学校は安全な場所だ」と感じられるかどうかは重要です。
ミニ解説|いじめ重大事態とは
Q. いじめ重大事態とは何ですか?
A. いじめにより、児童生徒の生命・心身・財産に重大な被害が生じた疑いがある場合や、いじめにより相当期間学校を欠席している疑いがある場合に、学校や教育委員会が認定するものです。
Q. 今回の神戸市の事案では何が問題になっていますか?
A. 小学4年の男子児童が、同級生らからのいじめを理由に不登校になったとして、神戸市教委が重大事態と認定しました。今後、調査委員会が詳しい経緯を調べます。
Q. 調査委員会は何を調べるのですか?
A. いじめの有無や内容、学校側の把握状況、対応の適切性、再発防止策などを調べるとみられます。
Q. 保護者は何を訴えていますか?
A. 学校復帰に向けて登校した際にも、学校側が約束した安全確保の対応が守られていなかったとして、不信感を示しています。
Q. 今後の焦点は何ですか?
A. 男児が安心して登校できる環境を整えられるか、学校側の対応が適切だったか、調査委員会がどこまで実態を明らかにできるかが焦点です。
「登校再開」より先に必要な安全確保
いじめ重大事態では、単に「学校に戻ること」を目標にするだけでは不十分です。
大切なのは、被害を受けた児童が安心して過ごせる環境が整っているかどうかです。
学校側が安全確保を約束したのであれば、その約束が現場で確実に守られる必要があります。
不登校が続いている児童にとって、再び学校へ行くことは大きな負担です。
その一歩を支えるためにも、学校と教育委員会には、説明責任と具体的な再発防止策が求められます。
本記事は、神戸市教育委員会への取材内容および各社報道を基に構成しています。未成年の児童に関する事案のため、被害児童の特定につながる情報や詳細な描写は避けています。今後、調査委員会の報告や市教委の発表により、内容が更新される可能性があります。
担当記者:一条|週刊TAKAPI 記者

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