走行中の青色大型トラックから、飲み残しの入った黄色い飲料容器と白いゴミが投げ捨てられる映像がSNSで拡散し、運送会社の管理体制に批判が広がっている。あしたの経済新聞編集部は6月4日、車体に社名が表示されていた愛知県小牧市の有限会社エヌ・オー通産に電話取材を行った。
映像では、運転手が助手席側の窓から上半身を乗り出し、黄色い飲料容器を道路上へ投げ捨てる様子が確認できる。容器内の液体は路面ではね返り、後続車に飛沫が付着したとされる。その直後には、白いティッシュのようなゴミも車外へ落としたように見える。
投稿者は、以前から同じ車両によるポイ捨てを複数回確認していたと説明している。走行中の大型トラックから物が投げ捨てられれば、後続車の視界不良や急ブレーキ、二次事故につながるおそれがある。単なるマナー違反では済まない危険行為だ。
有限会社エヌ・オー通産は、取材に対し、映像に映る青色大型トラックについて「自社車両で間違いない」と認めた。当時の運転手についても、自社所属の運転手であると説明した。会社側は映像を確認済みで、飲料容器と白いゴミが投げ捨てられたとされる行為も把握しているという。
一方、運転手本人への聞き取りについては、取材時点で「これから実施する」とした。投稿者が訴える過去の同様行為については、会社側は「聞いたことはない」と回答している。
エヌ・オー通産は、車両と運転手が自社所属であることを認めたうえで、被害者への弁償にも言及した。同社は取材に対し、「この度はご迷惑をおかけした方には大変申し訳ありませんでした。被害者の方に連絡が取れれば弁償します」と謝罪。飛沫被害が確認された場合には対応する姿勢を示した。
運転手への対応については、指導、処分、再教育を「もちろん検討している」と説明した。ただし、本人への聞き取りが終わっていないため、処分内容や再発防止策の詳細は現時点で明らかになっていない。
同社は1991年設立の一般貨物自動車運送事業者で、本社は愛知県小牧市多気中町にある。従業員は約90人で、東北・山形方面にも事業所を展開している。
走行中の車両から物を投げる行為は、道路交通法第76条第4項第5号で禁止されており、違反した場合は5万円以下の罰金となる。また、みだりに廃棄物を捨てる行為は、廃棄物処理法上の問題に発展する可能性もある。
今回、会社側は車両と運転手の所属を認め、謝罪と弁償の意向を示した。ただし、問題はここで終わらない。事業用トラックは、会社名を背負って公道を走る。運送会社には、被害者への連絡、清掃費などの対応、運転手への処分・再教育、全運転手への安全指導を早急に示すことが求められる。
なお、公益社団法人全日本トラック協会にも取材を申し入れたが、担当者不在のため「対応は明日以降」との回答だった。あしたの経済新聞編集部では、協会側の見解とエヌ・オー通産の追加対応について、引き続き取材を進める。
解説動画
編集部まとめ
青色大型トラックの走行中ポイ捨て問題で、愛知県小牧市の有限会社エヌ・オー通産は、映像の車両と運転手が自社所属であることを認めた。会社側は謝罪し、被害者と連絡が取れれば弁償すると説明している。一方で、運転手本人への聞き取りはこれからで、処分や再発防止策の詳細は未定。今後は、被害者対応、社内処分、全運転手への安全教育、全日本トラック協会の見解が焦点となる。
この記事の要点Q&A
Q. エヌ・オー通産は車両を認めたのか?
A. 認めました。電話取材に対し、映像の青色大型トラックは自社車両で間違いないと説明しました。
Q. 運転手は自社所属なのか?
A. 会社側は、自社所属の運転手であると説明しました。
Q. 会社は謝罪したのか?
A. 謝罪しました。「この度はご迷惑をおかけした方には大変申し訳ありませんでした」とコメントしています。
Q. 被害者対応はどうするのか?
A. 「被害者の方に連絡が取れれば弁償します」と回答しています。
Q. 今後の焦点は何か?
A. 運転手本人への聞き取り、処分・再教育、被害者対応、再発防止策、全日本トラック協会の見解です。
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