週刊TAKAPI編集部/担当記者:成田
雨で濡れたアスファルトに顔を近づけさせ、路面を“舐めさせる”よう迫る。鹿児島県姶良市の重富中学校の生徒が関わるとみられるいじめ動画がSNS上で拡散され、全国に衝撃が広がっている。
雨の路上で起きた“土下座強要”
問題の動画は6月8日、雨の降る住宅街の路上で撮影されたとみられる。映像には、男子生徒が別の生徒から頭を地面に押し付けられ、土下座のような姿勢を強いられる様子が映っていた。
さらに、濡れた路面を舐めるよう求められたとされ、頭部付近にサッカーボールをぶつけられる場面も確認されている。ユニフォーム姿の生徒が、仲間の前でひざまずかされ、雨の路面へ顔を近づけさせられる。これは悪ふざけではない。尊厳を奪う、深刻な土下座強要型のいじめ行為だ。
市教委が「明らかないじめ」と認定
姶良市教育委員会は6月23日に会見を開き、動画の内容について「明らかないじめ行為」と認定した。教育長は、事案を重く受け止め、再発防止に生かす必要があるとの考えを示している。
米丸麻希子市長も、二度と起こらないよう子どもたちを含めて話し合う必要があるとの趣旨を述べた。市教委は被害生徒にスクールカウンセラーを派遣し、心のケアを進めている。
サッカー部内の上下関係はあったのか
動画内ではサッカーボールやユニフォーム姿が確認されており、SNS上では「サッカー部内の上下関係ではないか」「部活動内の支配関係が背景にあるのでは」といった声も出ている。
ただし、現時点で部活動との関連が公式に認定されたわけではない。だからこそ、学校と市教委には、部活動、交友関係、撮影者、周囲で見ていた生徒の有無まで踏み込んだ調査が求められる。
動画拡散は二次被害になる
いじめ動画の保存、転載、拡散は、怒りの共有であっても被害生徒を何度も傷つける二次被害になり得る。
必要なのは晒し上げではない。被害生徒の保護、加害行為の全容解明、学校がなぜ止められなかったのかの検証だ。
今回の問題は、学校現場に突きつけられた重大な警告である。子ども同士の問題として片付けず、大人がどこで見逃したのか、学校がどこまで把握していたのか。姶良市教委と学校には、徹底調査と再発防止策の具体化が求められる。
本記事は、市教育委員会の会見内容および各社報道をもとに構成しています。未成年が関わる事案のため、個人特定につながる情報や動画の再拡散は控えるべきです。

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