浜松・認定こども園で0歳児が煮リンゴを喉に詰まらせ意識不明 市への報告は約4時間半後

浜松市内の認定こども園で生後9カ月の園児が給食の煮リンゴを喉に詰まらせ意識不明となり市への報告が約4時間半遅れた事故を伝える報道画像

浜松市は7月23日、市内の幼保連携型認定こども園で2025年9月、生後9カ月だった園児が給食の煮リンゴを喉に詰まらせ、意識不明となる重大事故が発生していたと明らかにした。

園児は救急搬送された後、ドクターヘリで静岡県立こども病院へ転送された。現在の容体については、保護者の意向により公表されていない。

施設から市への報告は事故発生から約4時間半後となり、市は食事中の確認不足に加え、重大事故発生後の報告体制にも問題があったと指摘している。

昼食の煮リンゴを喉に詰まらせる

事故が起きたのは2025年9月、市内の幼保連携型認定こども園だった。

園児は昼食のデザートとして提供された煮リンゴを食べていた際、喉に詰まらせて窒息状態になったとみられている。

提供された煮リンゴは、リンゴを8等分した大きさだったという。

当時は1人の保育教諭が園児2人の食事を担当していた。教諭が食事内容を記したボードを確認している間に事故が起き、別の教諭が園児の異変に気づいたとされる。

救急搬送後、ドクターヘリで転送

異変を確認した施設側は救急要請し、園児は医療機関へ搬送された。

その後、より高度な治療が必要と判断され、ドクターヘリで静岡県立こども病院へ転送された。

消費者庁の事故情報にも、静岡県内の保育施設で、給食として提供された煮リンゴを食べた乳児が喉を詰まらせ、意識不明となって救急搬送された事案が登録されている。事故当日は園児の成長に応じて食事の提供方法を変更していたが、職員間の共有と見守りが不十分だったとされている。

市が把握したのは保護者からの連絡

重大事故が発生した場合、施設には自治体へ速やかに報告することが求められる。

しかし、今回の事故で施設側が浜松市へ報告したのは、発生から約4時間半後だった。市はその前に、園児の保護者からの連絡で事故を把握したという。

市は、園児の救命対応を優先する必要があったとしても、重大事故に関する行政への情報共有が長時間行われなかった点を問題視している。

事故発生直後の対応だけでなく、誰が、いつ、どの機関へ連絡するのかを明確にした報告体制が機能していなかった可能性がある。

法令違反は確認されず 飲み込みの確認不足を指摘

浜松市は事故後、施設に対する特別監査などを実施した。

職員の配置人数や設備、事故対応マニュアルについて、法令上の違反は確認されなかった。

一方、食事中に園児が煮リンゴを確実に飲み込んだかどうかの確認が十分ではなく、見守りにも改善すべき点があったと判断された。

乳児は咀嚼や飲み込みの機能が発達途中にある。加熱して柔らかくした食材であっても、形状や大きさ、繊維の残り方によっては窒息につながる危険がある。

こども家庭庁も、教育・保育施設に対し、食品による誤嚥や窒息事故を防ぐため、食材の形状確認、食事中の観察、職員間の情報共有、事故発生時の対応手順を徹底するよう求めている。

検証会議が再発防止策を提言

浜松市は国のルールに基づき、医療や保育などの有識者で構成する検証会議を設置した。

検証会議は事故の経緯や施設側の対応を調べ、再発防止に向けて、家庭と施設の迅速な情報共有、食材を提供する前の検食徹底、園児が飲み込むまでの見守り、事故発生時の即時報告体制の強化などを提言した。

市は提言内容を市内すべての認定こども園や保育施設へ共有し、給食時の安全確認と重大事故発生時の報告ルールを改めて徹底するよう求めている。

編集部まとめ

浜松市の認定こども園で、生後9カ月だった園児が煮リンゴを喉に詰まらせ、意識不明となる重大事故が起きていた。

特別監査では職員配置や設備などの法令違反は確認されなかったが、食材を飲み込んだことの確認と、事故後の報告体制に不備があったと指摘された。

施設から市への連絡が約4時間半遅れ、市が保護者からの連絡で事故を把握した点は重い。乳児の食事事故では、食材の調理方法だけでなく、提供前の確認、食事中の継続的な見守り、異変発生後の救命対応と行政報告までを一体として機能させる必要がある。

週刊TAKAPI編集部/一条

特記事項

本記事は、浜松市の発表、国の事故情報および2026年7月23日時点の報道内容を基に構成しています。事故が発生した施設名と園児の現在の容体は公表されていません。保護者と園児のプライバシーに配慮し、未公表の情報については記載していません。

Q浜松市の認定こども園で何が起きましたか?
A生後9カ月の園児が、昼食のデザートとして提供された煮リンゴを喉に詰まらせ、意識不明となる事故が発生しました。
Q園児に提供された煮リンゴの大きさはどの程度でしたか?
Aリンゴを8分の1に切った大きさの煮リンゴだったとされています。
Q園児の現在の容体は公表されていますか?
A保護者の意向により、現在の容体は公表されていません。
Q施設から浜松市への報告はいつ行われましたか?
A事故発生から約4時間半後に報告されました。浜松市はその前に、保護者からの連絡で事故を把握していました。
Q浜松市はどのような再発防止策を求めていますか?
A食材提供前の検食、園児が飲み込むまでの見守り、家庭と施設の迅速な情報共有、重大事故発生時の即時報告体制の徹底などを求めています。

給食中の確認と事故後の報告に残った課題

浜松市の認定こども園で、生後9カ月の園児が8分の1サイズの煮リンゴを喉に詰まらせ、意識不明となった。職員配置や設備に法令違反は確認されなかったが、飲み込みの確認が不十分だったほか、市への報告が約4時間半遅れた。乳児の給食事故では、食材の調理や大きさだけでなく、食事中の継続的な見守りと、事故後の迅速な情報共有を一体で徹底する必要がある。

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