愛知県新城市の宇連ダムで貯水量の低下が続いています。
水資源機構中部支社のリアルタイムデータによると、2026年8月19日午後3時の有効貯水量は522万4千立方メートル。宇連ダムの有効貯水容量2842万立方メートルを基に計算すると、貯水率は約18.4%となります。
蒲郡市が19日に更新した水源情報では、同日午前0時時点に相当する公表値として貯水量571万5千トン、貯水率20.1%を掲載しています。15時間で有効貯水量は49万1千立方メートル減少しており、宇連ダム単体では20%を割り込む水準まで低下したことになります。
0時20.1%から15時約18.4%へ
水資源機構の時間別データでは、19日午前0時の宇連ダムは貯水位200.18メートル、有効貯水量571万5千立方メートルでした。
その後、午前6時に551万9千立方メートル、正午に532万5千立方メートル、午後3時には522万4千立方メートルまで低下しています。
15時の522万4千立方メートルを有効貯水容量2842万立方メートルで割ると約18.4%です。これは水資源機構が15時の「貯水率」として直接表示した数値ではなく、同機構が公表する有効貯水量と容量から週刊TAKAPIが単純計算した参考値です。
15時は流入2.67、利水放流10.01立方メートル毎秒
午後3時のデータでは、宇連ダムへの流入量は毎秒2.67立方メートル、利水放流量は毎秒10.01立方メートルとなっています。
同時刻の公表値だけを比較すると、流入量より利水放流量が大きい状態です。ダム地点の時間雨量は0ミリと記録されています。
今後の貯水量は降雨、流入、豊川用水全体の運用などによって変動するため、この差だけから今後の低下速度を単純に予測することはできません。
19日0時、豊川用水全体は43.1%
宇連ダム単体と豊川用水全体の水源状況は分けて見る必要があります。
豊川総合用水土地改良区が掲載する19日午前0時の水源状況では、宇連ダム、大島ダム、地区内調整池を合わせた豊川用水全体の貯水量は2232万1千立方メートル、貯水率43.1%です。
愛知・豊川用水振興協会の水源表でも、宇連ダムは20.1%、豊川用水全体は43.1%とされ、宇連ダム単体は前日から2.8ポイント、豊川用水全体は2.1ポイント低下しています。平年貯水率は宇連ダム66.3%、豊川用水全体74.9%と掲載されています。
「東三河の水が18%」ではない
午後3時時点の約18.4%は宇連ダム単体の参考値です。
豊川用水は宇連ダムだけでなく、大島ダムや地区内調整池などを組み合わせて運用しています。したがって「東三河で使える水全体が18%しか残っていない」と読み替えるのは正確ではありません。
一方、主要水源の一つである宇連ダムが急速に20%を割る水準へ低下している事実は、豊橋、豊川、蒲郡、新城、田原など豊川用水受益地域にとって重要な水源情報です。
前回の節水対策は4月28日に終了
豊川用水では2025年8月29日から2026年4月28日まで長期間の節水対策が行われました。愛知県は8月4日、その期間の水道・工業用水などの取り組みをまとめています。
今回確認した8月19日15時55分までの水資源機構、県・自治体の公開情報では、新たな節水対策の正式な再開決定は確認できません。
したがって現段階では「宇連ダムが18%台=節水開始」とはせず、水源状況の低下と行政判断を分離して扱います。
編集部まとめ
宇連ダムは8月19日午前0時に貯水率20.1%でしたが、水資源機構の午後3時データでは有効貯水量が522万4千立方メートルまで減りました。容量比では約18.4%となり、20%を割り込む水準です。
今回の重要な差分は、前回記事の「23%台」からさらに低下し、19日の日中も貯水量減少が続いていることです。一方、豊川用水全体は午前0時で43.1%であり、宇連ダム単体の数字との混同は避ける必要があります。
次の大きな更新点は、まとまった降雨による水源回復、豊川用水節水対策協議会などの動き、新たな節水率の決定があるかです。
週刊TAKAPI編集部/成田
特記事項
蒲郡市が8月19日に更新した「20.1%」は、貯水量571万5千トンを基準とする当日公表値です。水資源機構の時間別データでは、その後も低下し、15時時点で有効貯水量522万4千立方メートルとなっています。
本文中の「約18.4%」は522万4千立方メートル÷2842万立方メートルで算出した参考値です。水資源機構による15時の公式「貯水率表示」ではありません。
また、宇連ダム単体と豊川用水全体を分離し、新たな節水対策が正式に決まったとは記載していません。
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