【東三河】ニセ警察詐欺、豊橋で18歳高校生を逮捕 別事件では82歳男ら3人、795万円詐取疑い 蒲郡・豊川・設楽署も捜査

愛知県豊橋市のニセ警察詐欺事件で18歳男子高校生が逮捕され、別事件では82歳男ら3人が795万円を詐取した疑いで逮捕されたことを伝える週刊TAKAPIの報道アイキャッチ。写真は豊橋警察署。

警察官になりすまして現金などをだまし取る「ニセ警察詐欺」をめぐり、東三河に関係する逮捕事件が相次いで明らかになった。愛知県警豊橋署は10月30日、豊橋市の56歳会社員男性に対する詐欺事件で、豊田市の男子高校生(18)を逮捕。これに先立つ27日には、岐阜市の77歳男性から現金795万円をだまし取った疑いで82歳男ら3人が逮捕され、蒲郡署、豊川署、設楽署などが合同捜査に参加していた。

2つは別々の事件で、同じ詐欺グループが関与したと確認されたわけではない。一方、いずれも警察官を装って被害者に接触する手口が使われたとされる。豊橋市では今年8月末までの特殊詐欺被害額が約9億8866万円に達しており、地域全体で警戒が必要な状況が続いている。

豊橋市の56歳男性が被害 18歳高校生を詐欺容疑で逮捕

豊橋署が10月30日に逮捕したのは、豊田市在住の18歳男子高校生。地元報道によると、高校生はほかの人物と共謀し、8月18日から24日までの間、豊橋市の56歳会社員男性をだました疑いが持たれている。

男性の携帯電話には、警察官になりすました人物から連絡があり、詐欺事件への関与を疑う内容の説明があったとされる。

高校生は被害者から現金などを受け取る「受け子」役だったと報じられている。ただし、具体的に何を受け取ったのか、金品の受け渡しがどのように行われたのかは確認できていない。被害額や高校生の認否、事件に加わった経緯も明らかになっておらず、報酬目的の闇バイトだったと断定することはできない。

別事件で82歳男ら3人逮捕 77歳男性から795万円

一方、愛知県警が10月27日に逮捕したのは、名古屋市西区の無職、伊藤勝広容疑者(82)、三重県桑名市の自称自営業、小久保喜史容疑者(49)、名古屋市千種区の無職、中富亜星容疑者(23)の3人。

警察によると、3人はほかの人物らと共謀し、5月22日ごろから6月7日ごろまでの間、岐阜市の77歳男性に警察官などを装って電話をかけ、現金795万円をだまし取った疑いが持たれている。

電話では、男性名義の携帯電話が犯罪に使われているなどとうそを伝え、銀行口座の現金を調査する必要があると説明。男性の自宅で現金をだまし取ったとされる。

この事件は岐阜市で発生したものであり、豊橋の18歳高校生が逮捕された事件とは別件である。

82歳男は勧誘役か 49歳男が管理、23歳男に回収指示の疑い

今回の795万円詐欺事件では、容疑者らが特殊詐欺グループ内で異なる役割を担っていた可能性が浮上している。

警察は、82歳の伊藤容疑者が詐欺の電話をかける「かけ子」を集める勧誘役だったとみている。別の詐欺事件では、すでに50代の男2人が逮捕されており、伊藤容疑者がこの2人をグループに勧誘した疑いも調べられている。

49歳の小久保容疑者は、かけ子にスマートフォンを渡すなどする管理役だったとみられ、23歳の中富容疑者には現金回収を指示していたとされる。

警察の調べに対し、中富容疑者は容疑を認めている一方、伊藤容疑者と小久保容疑者は否認している。

関連するグループ全体の詐欺被害は、少なくとも3億5000万円に上るとみられると報じられている。ただし、この数字は今回の3人について立証された被害額ではなく、逮捕容疑の795万円とは区別する必要がある。

蒲郡・豊川・設楽の3署が捜査 東三河にも広がる警戒

愛知県警の10月27日付発表では、組織犯罪特別捜査課と蒲郡、熱田、愛知、西、南、豊川、設楽の各警察署が捜査担当として記載されている。

東三河からは蒲郡署、豊川署、設楽署が参加した。被害現場は岐阜市だが、愛知県内の複数の警察署が組織的な特殊詐欺事件の捜査を進めている。

東三河でも被害は深刻だ。豊橋署が公表した8月末時点の統計では、豊橋市内の特殊詐欺被害額は9億8866万1343円。前年同期より7億1045万6465円増加した。

蒲郡署の公表資料でも、6月末までに市内で特殊詐欺14件、被害総額約1億5720万円を確認。このうちニセ警察詐欺は5件で、被害額は約9404万円に上っている。

豊橋市と蒲郡市の数字は集計期間が異なり、今回の逮捕事件の被害額を示したものでもない。ただ、警察官を装って現金を要求する手口が、東三河でも重大な被害を生んでいることは確かだ。

警察官を名乗る電話 現金の提出要求には応じない

警察庁は、警察官を名乗る人物から犯罪への関与を指摘され、資産調査などを理由に送金や現金の提出を求められる詐欺への注意を呼び掛けている。

実在する警察署の電話番号を偽装して着信画面に表示させる手口も確認されており、表示された番号だけで本物の警察官と判断することは危険だ。

不審な電話を受けた場合は、相手から教えられた番号に折り返すのではなく、いったん通話を終了し、警察署の公式な代表番号に確認する必要がある。警察相談専用電話「#9110」も利用できる。

編集部まとめ

豊橋で18歳の男子高校生が逮捕され、別のニセ警察詐欺事件では82歳男ら3人が逮捕された。両事件に組織的なつながりは確認されていないが、警察官を装う手口が共通している。

795万円詐欺事件では、勧誘、管理、現金回収という役割分担が疑われている。特殊詐欺を防ぐには、被害者をだます電話の内容だけでなく、組織内で実行役がどのように集められ、指示されているのかを解明することも重要だ。

豊橋市内の特殊詐欺被害は8月末までに約9億8866万円に達した。ニセ警察詐欺は高齢者だけを狙う犯罪ではなく、今回の豊橋の被害者も56歳の会社員男性だった。警察官を装う電話への警戒と、現金の提出要求を受けた際の確認を徹底する必要がある。

特記事項

本記事は、2026年10月27日付の愛知県警発表、10月30日の豊橋署による逮捕に関する公開情報、豊橋署・蒲郡署の特殊詐欺被害統計、警察庁の注意喚起資料に基づき作成した。

豊橋の18歳男子高校生の事件と、82歳男ら3人の事件は別件である。共犯関係や組織的なつながりは確認されていない。また、豊橋の事件については被害額、金品の具体的な受け渡し方法、高校生の認否が未確認である。事件の追加逮捕や起訴など、新たな刑事手続きについても今回確認した資料では確認できていない。

Q豊橋市のニセ警察詐欺事件で逮捕されたのは誰ですか?
A豊田市に住む18歳の男子高校生です。豊橋署が10月30日に詐欺の疑いで逮捕しました。
Q82歳男ら3人が逮捕された事件と関係がありますか?
A同じ詐欺グループによる犯行と確認された情報はありません。別々の事件として扱っています。
Q795万円詐欺事件では、どの警察署が捜査に参加しましたか?
A愛知県警組織犯罪特別捜査課のほか、蒲郡署、豊川署、設楽署などが参加しました。
Q豊橋市の特殊詐欺被害額はいくらですか?
A2026年8月末時点で9億8866万1343円です。市内全体の特殊詐欺被害額であり、今回の18歳高校生の事件だけの金額ではありません。
Qニセ警察詐欺の電話が来たらどうすればよいですか?
A電話を切り、警察署の公式番号や「#9110」で確認してください。捜査や資産調査を理由とする現金の提出・送金要求には応じないことが重要です。

週刊TAKAPI編集部/松本

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