札幌市で2026年4月から小学校段階の学校給食費が実質無償化された一方、SNS上では給食の量を巡り「少なすぎる」といった声が広がり、波紋を呼んでいます。
話題となっているある日の小学校給食は、白米、汁物、から揚げ1個、ミニトマト2個、牛乳という内容でした。毎回同じボリュームではないとされていますが、児童や保護者から「全然足りない」との声も出ているといいます。
白米、汁物、から揚げ1個 写真に「少ない」の声
今回注目を集めた給食は、
- 白米
- 汁物
- から揚げ1個
- ミニトマト2個
- 牛乳
という献立でした。
SNSでは、成長期の子どもが食べる学校給食として十分なのかを疑問視する声が上がっています。
ただし、公開された写真は特定の学校の「ある1日」の献立です。この写真だけをもって札幌市内すべての学校や毎日の給食量が同程度だと判断することはできません。
4月から「小学校段階」が実質無償化
札幌市では2026年度から、国の「給食費負担軽減交付金」などを活用し、小学校、義務教育学校前期課程、特別支援学校小学部の給食費について、保護者負担を実質無償としています。
一方、中学校段階以上については無償化ではなく、保護者負担額を前年度と同じ水準に据え置いています。
「札幌市の学校給食がすべて無償化された」というわけではなく、2026年度に実質無償となっているのは小学校段階が中心です。
市は「栄養バランスや量を維持」と説明
今回の議論で重要なのは、無償化と給食量の関係です。
札幌市は公式に、国の交付金に加えて食材価格の物価高騰分を市が負担することで、「給食の栄養バランスや量を保った」給食を維持すると説明しています。
また、給食量を巡る指摘についても、市側は無償化によって量や食材の質を変更したものではないとの立場を示しています。
つまり、市の説明では「無償化したから給食が減った」という因果関係は否定されています。
小学生の1食あたり食材購入価格は371~382円
札幌市が公表している2026年度の食材購入価格は、小学校1・2年生が1食371円、3・4年生が378円、5・6年生が382円です。
中学生は452円となっています。
小学校では国の交付金と札幌市の負担によって保護者負担を実質ゼロとしていますが、給食そのものに使う食材費がゼロになったわけではありません。
無償化は「保護者が支払わなくなった」という制度変更であり、給食予算そのものを削減する仕組みではないことには注意が必要です。
「貧乏給食」という言葉だけが独り歩きする危険も
SNSでは、写真の見た目から「貧乏給食」など強い表現も使われています。
一方で、学校給食は1食の品数や見た目だけではなく、学年ごとの必要エネルギーや栄養素、一定期間の献立全体で評価する必要があります。
今回示された献立が札幌市の基準を満たしていたのか、児童の学年や各料理の実際の重量がどの程度だったのかなどは、公表された情報だけでは判断できません。
写真から受ける印象と、栄養面で「不足している」かどうかは分けて考える必要があります。
編集部まとめ
札幌市では2026年4月から、小学校段階の給食費が実質無償化されました。
その一方、白米、汁物、から揚げ1個、ミニトマト2個、牛乳というある日の献立を巡り、SNSで「量が少ない」との声が上がっています。
札幌市は、無償化後も給食の量や食材の質を変えておらず、栄養バランスや量を維持する方針を明示しています。
今回の論点は「無償化したから給食が貧しくなった」と単純化することではなく、実際の献立量が児童の成長や必要栄養量に対して適切なのかを、継続的な献立や具体的な提供量を基に検証できるかどうかです。
週刊TAKAPI編集部/成田
特記事項
本記事は2026年8月15日時点で確認できる札幌市の公式情報および公表された給食事例を基に構成しています。「貧乏給食」はSNSなどで使われている表現であり、週刊TAKAPIが札幌市の学校給食全体をそのように評価するものではありません。
また、2026年度に実質無償となっているのは主に小学校段階で、中学校段階以上は保護者負担が継続しています。
情報提供募集
各種ご相談、情報提供、現地写真・動画、関係者からの証言などをお持ちの方は、メール(info@108takapi.jp)、各種SNSのDM、または公式LINEまでお寄せください。週刊TAKAPI編集部が内容を確認のうえ、取材・報道の参考とさせていただきます。
サイト訪問者数

コメント
0件まだコメントはありません。最初のコメントを投稿してみませんか。