【京都】龍谷大野球部で暴力3件、盗難被害20人超 1カ月活動停止 全寮制廃止、秋季リーグは出場へ

龍谷大学硬式野球部で暴力行為3件や20人超の盗難被害申告が確認され1カ月活動停止

2026年8月27日

龍谷大学(京都市伏見区)は27日、関西六大学野球連盟に所属する硬式野球部で複数の暴力行為や寮内での盗難被害、不適切な動画の撮影・共有などが確認されたとして、記者会見を開いた。

大学は硬式野球部を7月28日から8月27日までの1カ月間、活動停止とした。28日から活動を再開し、9月5日に開幕する秋季リーグ戦への出場は認める。一方、問題が起きた野球部の全寮制は廃止する。大学は公式発表で、部員による個別の行為だけでなく、指導陣への報告や管理運営体制についても問題があったとの判断を示している。

会見には玉木興慈副学長と梶脇裕二学生部長が出席。玉木副学長は被害を受けた学生や関係者に謝罪した。

2025年2月、入学予定者への暴力

最初に確認されている暴力事案は2025年2月。

練習を抜け出してラーメンを食べに行った、同年4月に入学予定だった高校生に対し、当時の2年生リーダーが注意する際に胸ぐらをつかみ、胸を押すなどした。

この入学予定者はその後、大学を退学したという。被害者に外傷はなかったとされている。

2025年5月、ものまね動画めぐり1年生を蹴る

同年5月には、当時4年生だった部員が1年生に2年生部員のものまねをさせ、その様子を動画で撮影し、2年生に送信した。

動画を見て激高した2年生が、1年生の腹部を蹴ったほか、肩を複数回殴った。大学によると、この事案でも被害学生に外傷はなかった。

大学は事案を把握し、同年6月に再発防止策を策定した。

2026年3~6月、学生コーチが下級生に暴力

しかし、その後も別の暴力行為が確認された。

2026年3月から6月にかけて、学生コーチを務めていた3年生が、指導の際に1年生をバットで小突いたり、平手でたたいたりしていたという。

大学によると、2025年2月と5月、2026年3月から6月の計3件の暴力事案が確認されている。

2025年事案と2026年事案で活動再開後の扱いに違い

暴力行為に関係した学生については、活動再開後の扱いが異なる。

大学側の説明によると、2025年に確認された暴力事案の加害学生については、すでに処分を終えており、8月28日以降の活動への参加が認められる。

一方、2026年3月から6月に暴力行為をした学生は、活動再開後も参加しない。

大学側は、問題に関係していない部員に必要以上の連帯責任を負わせず、競技機会を確保することにも配慮したとして、秋季リーグへの出場を認める方針を説明した。

寮で金銭や下着などの盗難 被害申告20人超

大津市にある野球部寮では、金銭や下着などを盗まれたとする被害申告も確認された。

大学の調査では、被害を訴えた学生は20人を超える。

盗難被害については部員間で情報が共有されていたものの、指導陣には報告されていなかったという。大学は警察と相談しながら調査を続けている。

現時点で盗難行為をした人物や刑事責任の所在は明らかになっていない。

大学は公式発表で、寮内の盗難被害に関する情報が指導陣へ報告されなかったことなどを活動停止の理由として挙げている。

河川で排泄行為を撮影 寮のテレビで共有

2025年2月から3月ごろには、部員が滋賀県内の河川で屋外での排泄行為を撮影していたことも判明した。

撮影した動画は寮のリビングにあるテレビに映し、複数の部員で共有していたという。

大学は公式発表で、公共の場での不適切な動画撮影などについて「社会的通念に著しく反する行為」と位置付け、活動停止理由の一つとしている。

実際に行為をした学生はすでに卒業している。

監督と部長を厳重注意 全寮制は廃止へ

大学は、2025年の暴力事案を受けて再発防止策を講じた後にも新たな暴力行為が確認されたことや、寮内の盗難被害などが指導陣に報告されていなかったことを踏まえ、指導体制の見直しが必要と判断した。

公式発表では今後、再発防止策の策定・周知と履行、学生から信頼される指導体制の検討・構築、全寮制廃止への対応を進めるとしている。

監督と部長には学内規定に基づく厳重注意が出された。

硬式野球部の中田裕子部長も、部員側の認識だけでなく、指導者側の指導や教育が十分ではなかったことも問題の背景にあるとの趣旨のコメントを出している。

1913年創部 全国選手権17回出場

龍谷大硬式野球部は1913年創部。

大学が公表した硬式野球部の資料では、全日本大学野球選手権大会に通算17回出場し、最高成績はベスト4とされている。関西六大学野球では、大学が2021年秋季リーグ優勝時に旧リーグを含め「通算30回目」と発表している。

9月5日に開幕する2026年秋季リーグには大学として出場を認める方針で、龍谷大は同日、大阪学院大学との初戦を予定している。

編集部まとめ

龍谷大学は28日から硬式野球部の活動を再開し、秋季リーグへの出場を認める一方、全寮制を廃止する。

今後は、再発防止策と指導・報告体制を実際に機能させられるかが焦点となる。

週刊TAKAPI編集部/一条

特記事項

本記事は2026年8月27日時点の龍谷大学公式発表、同日の記者会見で明らかになった内容などを基に構成した。

寮内の盗難については、20人を超える学生から被害申告があったことは確認されているが、実行者や刑事責任の所在は現時点で確定していない。

また、リーグ優勝回数については大学の過去の公表資料に「29回」と「30回」の双方の表記が確認できるため、本記事では、2021年秋季リーグ優勝時に大学が公表した「通算30回目(旧関六含む)」という記録を明示した。

Q1 龍谷大学野球部の暴力行為は何件確認された?

A1 2025年2月、同年5月、2026年3月から6月にかけての計3件です。

Q2 活動停止期間は?

A2 2026年7月28日から8月27日までの1カ月間です。

Q3 盗難被害は何人?

A3 20人を超える学生が金銭や下着などの盗難被害を申告しています。実行者は現時点で確定していません。

Q4 野球部の寮はどうなる?

A4 大学は硬式野球部の全寮制を廃止する方針を示しています。

Q5 秋季リーグには出場する?

A5 大学は出場を認める方針です。活動は8月28日に再開します。

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