三重県亀山市の新名神高速道路で2026年3月、大型トラックが渋滞中の車列に追突し6人が死亡した事故の論告求刑公判が9月10日、津地裁で開かれました。
自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死)の罪に問われている元トラック運転手、水谷水都代被告(55)に対し、検察側は拘禁刑7年を求刑しました。公判は同日結審し、判決は10月20日に言い渡される予定です。
時速約82キロで渋滞車列に追突
事故は3月20日未明、亀山市安坂山町の新名神高速道路下り線、野登トンネル出口付近で起きました。
起訴状などによると、水谷被告はスマートフォンの画面に注意を向けながら大型トラックを運転。当時、工事に伴って最高速度が50キロに規制されていた区間を時速約82キロで走行し、渋滞で停止していた車列に追突したとされています。
事故では、静岡県袋井市の松本幸司さん(当時45)一家5人と、別の車を運転していた高峰啓三さん(当時56)の計6人が死亡しました。
初公判 TikTokの料理動画で約13秒脇見か
6月10日の初公判で、水谷被告は起訴内容を認めました。
検察側は冒頭陳述で、事故直前、水谷被告がTikTokで料理に関する動画を見て、その画面をスクリーンショットしようとした際、約13秒にわたって前方から視線を外していたと指摘しました。
8月31日「考えの甘さが原因」
8月31日の第2回公判では被告人質問が行われ、水谷被告が事故前のスマートフォン操作について説明しました。
これまで「ながらスマホ」に注意しなければならないとの意識はあったものの、次第に運転中の操作に慣れてしまったとして、自身の判断の甘さが事故につながったとの認識を示しています。
検察、約13秒の脇見を重く評価
9月10日の論告で検察側は、事故直前のスマートフォン操作が瞬間的な不注意ではなく、約13秒続いていた点を重視しました。
6人が死亡した結果の重大性なども踏まえ、刑事責任は重いとして拘禁刑7年を求刑しました。
自動車運転死傷行為処罰法5条は、過失運転致死傷について「7年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金」と定めています。今回の7年という求刑は、この罪の拘禁刑として上限にあたります。
10月20日に判決
10日の公判では検察側の論告求刑に続いて弁護側が最終弁論を行い、審理は結審しました。判決は10月20日の予定です。
事故から約半年。津地裁が、約13秒のスマートフォン操作、事故時の走行状況、6人が死亡した結果をどのように量刑へ反映するのかが判決で示されます。
週刊TAKAPI 編集部/成田
特記事項
この記事は2026年9月10日の論告求刑公判と、起訴内容、これまでの公判で明らかになった事実を確認して構成しています。
水谷被告は過失運転致死の罪に問われ、起訴内容を認めていますが、判決はまだ言い渡されていません。拘禁刑7年は検察側の求刑であり、確定した刑ではありません。
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