【愛知】Ankerリコール対象スピーカーで火災 2420台対象、回収率25.2%

愛知県で、リコール対象となっているAnkerの充電式スピーカーを充電中に、製品とその周辺を焼く火災が発生していたことが分かった。

消費者庁が9月18日に公表した重大製品事故によると、事故が起きたのはアンカー・ジャパンが輸入した「Anker SoundCore」(A3102)。

同社は2024年4月から対象製品の回収・交換を進めているが、消費者庁の公表資料では、対象2420台に対する回収率は2026年9月17日時点で25.2%。単純計算すると、約74.8%が未回収となる。

ただし、今回の火災がリコールの原因となった事象によって発生したかどうかは、現時点では分かっていない。

他社製ACアダプターで充電中、製品と周辺を焼く

事故は7月20日、愛知県で発生した。

消費者庁の公表資料によると、アンカー・ジャパンが輸入した充電式スピーカーを他社製のACアダプターに接続して充電中、製品とその周辺を焼損する火災が発生した。

事故製品の機種・型式は「A3102」。

この事故は9月10日に消費者安全法上の重大事故等として公表されており、事業者が重大製品事故として認識したのは9月2日とされている。

原因は現在も調査中だ。

事故製品はリコール対象 2420台を回収・交換

今回事故が発生した製品は、アンカー・ジャパンがすでに回収・交換を実施しているリコールの対象だった。

消費者庁によると、対象製品は次の通り。

  • 商品名:Anker SoundCore ブラック
  • 型番:A3102016
  • JANコード:4571411205989
  • 販売期間:2023年4月1日~9月30日
  • 対象台数:2420台
  • リコール開始:2024年4月4日

アンカー・ジャパンは、一部のロット管理に不備が判明し、事故が発生する可能性があるとして回収・交換を開始した。

Anker公式サイトでも現在、SoundCoreのブラックについて回収を案内している。公式サイトでは対象期間について「2023年3月26日~9月30日までに購入」と案内しており、シリアルナンバーによって実際の回収対象か判定する方式となっている。

※消費者庁資料の販売期間とAnker公式の現在の案内期間には開始日に違いがあるため、手元の製品についてはAnker公式のシリアルナンバー判定で確認する必要がある。

回収率25.2% 単純計算で約75%が未回収

注目されるのが回収状況だ。

消費者庁によると、2026年9月17日時点の回収率は25.2%

つまり単純計算では74.8%が未回収となる。

リコール開始から2年以上が経過しているものの、対象製品の相当数が回収されていない計算だ。

アンカー・ジャパン自身も公式の回収ページで、2024年6月時点に「回収が十分に進んでいない状況」と説明し、SoundCoreについて対象期間とシリアルナンバーの範囲を拡大。以前確認した利用者にも、改めてシリアルナンバーを確認するよう求めている。

リコール対象では2024年度以降に7件の火災

今回の消費者庁資料では、過去の事故状況も示された。

リコール対象の内容による事故として、2024年度に3件、2025年度に3件、2026年度に1件の計7件が報告され、いずれも被害状況は「火災」とされている。

ただし、この7件には今回愛知県で発生した火災(管理番号A202600659)は含まれていない。

ここで注意が必要なのは、今回の事故を加えて「リコール原因による火災が8件」と断定することはできない点だ。

消費者庁は、今回の愛知県の火災について、リコール事象によるものかどうかは現時点では不明としており、事故原因を調査している。

持っている人は底面のシリアルナンバーを確認

消費者庁は、対象製品を所有し、まだ回収・交換を受けていない利用者に対して、直ちに使用を中止し、アンカー・ジャパンに連絡するよう呼びかけている。

Anker公式の回収ページでは、製品本体底面に記載されたAから始まる16桁のシリアルナンバーを入力すると、回収対象か確認できる。対象だった場合は申し込み後に回収キットが送られ、製品を返送した後、交換品の発送手続きが行われる。

Anker SoundCore・PowerConf S3 回収受付フォーム⁠

なお、AnkerではSoundcore 3(A3117)などについても別の自主回収を実施しているが、これは今回のA3102とは別の回収案内となる。現在のAnker公式ページでもA3102は、2025年に始まった別回収の「対象外製品」として区別されている。

50年以上使用された扇風機でも火災

9月18日の公表では、Ankerのスピーカー以外にも計26件の重大製品事故が公表され、消費者庁は長期間使用された扇風機についても注意を呼びかけた。9月18日の公表自体は消費者庁の2026年度公表資料一覧でも確認できる。

岡山県では、製造から50年以上が経過した扇風機とその周辺を焼損する火災が発生した。

現時点では扇風機が原因なのか、別の要因なのかを含め調査中だが、消費者庁は古い扇風機について、モーターやコード、コンデンサーなどの電気部品が経年劣化し、出火につながるおそれがあるとして注意を呼びかけている。

重大製品事故26件 21件は原因を特定できず

今回公表された重大製品事故は計26件。

このうち「製品起因が疑われる事故」は5件で、コーヒー豆用焙煎機2件、電動アシスト自転車、電気式浴室換気乾燥暖房機、充電式スピーカーが各1件だった。

残る21件は「製品起因か否かが特定できていない事故」。

リチウム電池内蔵充電器5件のほか、スマートフォン、電気洗濯機、食器洗い乾燥機、除湿機、電動車いすなど、身近な製品の事故も含まれている。

消費者庁は今回の公表について、速報段階の情報であり、一部を除いて現時点で調査などによって事実関係が確認されたものではなく、事故原因について消費者庁として評価したものでもないとしている。

「重大製品事故として公表された=その製品に欠陥があると確定した」という意味ではない。

一方、すでにリコール対象となっている製品については、手元の製品が対象になっていないか確認することが重要だ。

このニュースのポイント

Q何があった?
A愛知県で、Ankerのリコール対象となっている充電式スピーカーを他社製ACアダプターに接続して充電中、製品とその周辺を焼く火災が発生しました。
Qどの製品?
A事故製品の機種・型式はA3102。消費者庁が示しているリコール対象は「Anker SoundCore ブラック」(型番A3102016)です。
Q何台がリコール対象?
A消費者庁資料では2420台です。2026年9月17日時点の回収率は25.2%となっています。
Q約75%はまだ回収されていない?
A25.2%という回収率から単純計算すると、未回収は74.8%です。
Q今回の火災はリコールが原因?
A現時点では分かっていません。消費者庁は、今回の事故がリコール事象によるものかどうかは不明としており、原因を調査しています。
Q持っていたらどうすればいい?
A対象製品は使用を中止し、Anker公式の回収受付でシリアルナンバーを確認してください。

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