愛知県犬山市のサル類専門動物園「日本モンキーセンター」が、2026年10月19日から全園休園する。施設の老朽化が保安面や動物福祉の面で深刻な課題となっているためで、休園期間は現時点で「期日未定・数年間の予定」。施設を整備し、数年後の再開園を目指す。
約50種・約700頭の霊長類を飼育する世界屈指のサル類動物園が、長い歴史の中で大きな転換点を迎える。
日本モンキーセンターは10月19日から全園休園
日本モンキーセンターによると、2026年8月31日までは通常営業を実施。9月1日から10月18日までは土日祝日のみ開園し、10月19日から当面の間、全園休園となる。
休園期間について具体的な再開日は決まっておらず、公式には「期日未定;数年間の予定」としている。
通常開園日の入園料は10月18日まで変更されない。現在の料金は大人(高校生以上)1,200円、小中学生500円、3歳以上の幼児300円となっている。
なぜ休園するのか 施設老朽化が「保安」「動物福祉」の課題に
今回の長期休園で重要なのは、単なる改装のための一時休業ではない点だ。
日本モンキーセンターは、園内施設の老朽化について「保安上あるいは動物福祉上の深刻な課題」になっていると説明している。
報道によると、施設ではフェンスや塗装などの劣化が進んでいるほか、一部にはサルが快適に過ごすための十分な広さを確保できていない施設や、地震などの自然災害で損壊する恐れがある建物もあるという。
つまり今回のリニューアルは、来園者向けの見た目を新しくするだけではなく、動物の飼育環境と施設そのものの安全性を見直す大規模な再整備という意味合いが強い。
2026年で創立70周年 日本モンキーセンターとは
日本モンキーセンターは1956年10月17日に設立された。
2026年10月17日には創立70周年を迎える。そのわずか2日後となる10月19日から、長期休園に入ることになる。
現在は約50種・約700頭の霊長類を飼育しており、日本モンキーセンターは霊長類の飼育展示種数について「世界最多」としている。
冬の風物詩として知られてきたのが「たき火にあたるサル」だ。
1959年の伊勢湾台風で発生した倒木などをきっかけにたき火が始まり、その後、冬の犬山を象徴する光景の一つとして知られるようになった。
観光施設としてだけではなく、霊長類研究や教育、博物館活動などを担ってきたことも日本モンキーセンターの特徴だ。
休園中、約700頭のサルはどうなる?
長期休園で気になるのが、現在飼育されている動物たちだ。
日本モンキーセンターは、施設整備期間中についても国内外の他園館と連携しながら適切な飼育を続けるとしている。
また、動物園が休園しても研究活動そのものが完全に止まるわけではない。
園内施設や標本の利用、動物観察などの連携研究については休園期間中も継続する予定。ただし、整備状況などによって受け入れができない場合や、大きな制約が生じる可能性があるとしている。
一方、中学校の職場体験や大学・専門学校などの博物館実習、動物園実習については、10月19日以降、受け入れを休止する。
「日本モンキーパーク」は休園しない 間違えやすいため注意
特に注意したいのが、「日本モンキーセンター」と「日本モンキーパーク」の違いだ。
今回休園するのは、公益財団法人日本モンキーセンターが運営する動物園「日本モンキーセンター」。
隣接する遊園地「日本モンキーパーク」は名鉄インプレスが運営する別施設で、今回の休園や施設整備の対象ではない。
日本モンキーパーク側も公式に、2026年秋以降も通常営業すると案内している。
再開はいつ?「数年後」を目指すも具体的な時期は未定
現時点で、再開園の具体的な年月は発表されていない。
日本モンキーセンターは休園期間を「数年間の予定」とし、動物たちがより良い環境で暮らせる、魅力ある動物園として再開できるよう整備を進めるとしている。
70年近く積み重ねてきた施設をどこまで更新するのか。さらに、再整備に必要となる事業費や財源、休園期間中の飼育体制、約700頭の動物をどのように配置していくのかなど、今後明らかになる情報も多い。
「数年間」という長期休園を経て、日本モンキーセンターがどのような姿に生まれ変わるのかが注目される。
休園中も友の会は続く?
続く。日本モンキーセンターは全園休園後も寄付窓口の一つとして友の会制度を継続する。休園期間中には会員限定イベントや新たな特典も予定している。
休園前に行ける最後の日は?
通常の一般開園については2026年10月18日が休園前最後の開園日となる予定。9月1日から10月18日までは土日祝日のみの開園となっているため、訪問前に公式の営業日を確認したい。
再開後も同じ施設になる?
具体的な施設計画は現時点では明らかになっていない。公式発表では、動物福祉や安全面の課題を踏まえ施設整備を行い、数年後の再開園を目指すとしている。
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週刊TAKAPI編集部:黒木

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