お笑いタレントのやす子さんが運営する子ども食堂「やすまったり」が、2026年9月の活動実績と運営費を公表した。
9月に無償で提供した食事は180食。運営にかかった費用は、食材費や家賃、スタッフの交通費などを合わせて約26万300円だったという。
「子ども食堂」という活動を継続するために、実際にどの程度の費用が必要なのか。具体的な数字まで公開する取り組みとなっている。
9月は180食を無償提供 運営費は約26万円
「やすまったり」は東京・葛飾区で、やす子さんが始めた子ども食堂。9月から週1回、高校生以下の子どもを対象に食事を無料で提供している。利用は予約抽選制となっている。
9月26日に報じられた活動報告によると、9月には計180食を無償で提供した。
同時に公表された9月の運営費は次の通り。
食材費:82,065円
スタッフ交通費:29,556円
家賃:120,000円
備品費(配送料含む):13,679円
光熱費(概算):約15,000円
合計:約260,300円
光熱費が概算のため、合計額についても概算としている。
単純に26万300円を180食で割ると、1食当たりでは約1,446円となる。
ただし、この数字には家賃や備品、スタッフ交通費なども含まれるため、1食分の「食材原価」を示すものではない。食材費8万2065円だけを180食で単純計算すると、1食当たり約456円となる。
最も大きいのは家賃12万円
公表された費用を見ると、最も大きいのは家賃12万円だった。
全体の約46%に相当し、次いで食材費が約8万2000円となっている。
子ども食堂の運営では食材費に注目が集まりやすいが、実際には活動場所を維持するための家賃や光熱費、備品費なども必要になることが、今回の公表数字から分かる。
また、スタッフ交通費として2万9556円を計上している。
やす子さんは、ボランティアへの交通費を巡って意見が寄せられたことについて、仲間を大切にしたいとの考えから交通費を支給する方針を示している。
初回開催時は約4万円 費用公開を継続
「やすまったり」は、活動開始当初から費用を公開する姿勢を示している。
9月5日の初開催時には、食材費とボランティア交通費を合わせて約4万円だったと発表。当時は家賃や光熱費を含めていなかった。
その際、今後も活動にかかった費用を明確に発表していく考えを示していた。
9月12日の開催分についても、食材費2万6483円、スタッフ交通費1万1192円、大型備品配送6600円の計4万4275円を公表している。こちらも家賃と光熱費は含まれていなかった。
今回の月間集計では家賃や光熱費なども加え、より実際の運営規模が分かる数字となった。
寄付された食材だけで運営できた日も
活動は寄付によっても支えられている。
やす子さん側によると、9月25日の開催では支援された食材だけで運営できたという。
9月20日に行われた「揚げ物祭り」でも、寄付されたフライドポテトやシャインマスカット、米、ワカメ、野菜などを使用したことが報告されている。
食材の寄付が増えれば、食材購入費を抑えながら無料提供を続けられる可能性がある。一方、家賃や光熱費など、食材の寄付だけでは賄えない固定的な支出も存在する。
寄付金の収支は2027年9月ごろ報告予定
寄付金についても説明している。
公表内容によると、寄付された資金の一部を活動費に充てており、会計処理については顧問税理士の確認のもとで行っているとしている。
寄付金に関する収支全体については、決算と納税を終えた後の2027年9月ごろに報告する予定としている。
「180食無料」の裏側を数字で示す取り組み
子どもに無料で食事を提供する活動の裏側では、食材だけでなく、場所の確保や光熱費、備品、スタッフの移動などさまざまな費用が発生する。
今回公表された約26万円という数字は、「180食を無料で提供した」という結果だけでは見えにくい運営コストを具体的に示したものといえる。
特に、家賃が月12万円と全体の半分近くを占める一方、食材の寄付によって購入費を抑えられた開催日もあった。
活動を継続するうえで、寄付や支援とともに、固定費を含めた運営資金をどう確保していくのか。今後公表される寄付金の収支報告も含め、「やすまったり」の運営状況が注目されそうだ。
※本記事は公開されている企業情報、報道内容、地域特性、市場動向などをもとに編集部が独自に考察した内容です。企業や関係者が公表している出店理由・経営方針を断定するものではなく、一部に編集部の見解や推測が含まれます。最新かつ正確な情報は、各企業・自治体の公式発表をご確認ください。
週刊TAKAPI編集部:黒木

コメント
0件まだコメントはありません。最初のコメントを投稿してみませんか。
この記事のコメント投稿は締め切られています。