格闘技イベント「BreakingDown」への出演などでも知られる料理人のこめおが2026年10月1日、東京・麻布十番で営業していた「割烹こめを」を閉店すると発表した。
同店をめぐっては8月に開催された「麻布十番納涼まつり」で提供した「冷やし蟹ラーメン」を原因とするサルモネラ属菌による食中毒が発生。港区は9月3日、食中毒と断定し、施設に対して7日間の営業停止命令を出していた。
こめおは閉店にあたり、体調を崩した人やその家族に改めて謝罪したうえで、自身についても「一度、料理人として立ち止まります」とする考えを明らかにした。
こめおが「割烹こめを」閉店を発表
こめおは10月1日、自身のSNSで「割烹こめを」を閉店することを決めたと発表した。
今回の食中毒事案を経験したことで、料理人、経営者、そして一人の人間として自身の弱さと向き合う必要があるとの考えを示している。
さらに、店について「このまま続けていくことはできない」と判断したことを説明。自身についても一度料理人として立ち止まるとしている。
閉店発表は、単に店舗の営業を終了するという内容にとどまらず、今回の事案を受けて自身の料理人としての活動そのものを見つめ直す姿勢を示した形だ。
麻布十番納涼まつりで何があった?「冷やし蟹ラーメン」で食中毒
問題となったのは、2026年8月22日、23日に開催された「麻布十番納涼まつり」。
「割烹こめを」は会場で「冷やし蟹ラーメン」を販売していた。
港区によると、調査の結果、この冷やし蟹ラーメンを原因とするサルモネラ属菌による食中毒と断定された。
9月3日時点で確認された患者は78人。下痢、腹痛、発熱などの症状が確認され、報道によると3人が入院したものの、その後退院している。
港区は、複数の患者や従事者からサルモネラ属菌が検出されたことなどを踏まえて食中毒と判断した。
港区は「割烹こめを」に7日間の営業停止命令
港区は調査結果を受け、食品衛生法に基づき、施設に対して9月3日から9日までの7日間の営業停止命令を出した。
営業停止命令後、みなと保健所は職員が店舗を訪問して営業していないことを確認。9月4日には店舗で従業員全員を対象とした食品衛生講習会も実施した。
さらに港区は店の代表者に対し、被害に遭った人への誠実な対応を求めている。
こめおは9月時点で「飲食現場に携わるか判断できない」と説明
こめおは9月5日に公開した動画でも、今回の食中毒について謝罪していた。
当時、今回の事案を料理人として非常に重く受け止めていると説明し、今後、自身が飲食の現場に携わるかについても判断できない状況だとしていた。
それから約1カ月。
10月1日の発表では、最終的に「割烹こめを」の閉店という判断に至ったことを明らかにした。
食中毒発生から閉店へ 飲食店に突きつけられる「衛生管理」の重さ
今回の一件は、イベントで提供する料理の衛生管理が持つリスクを改めて浮き彫りにした。
通常の店舗営業とは異なり、イベントでは大量調理、調理場所から販売場所までの移動、提供までの時間、温度管理など、複数の工程を管理する必要がある。
ただし、今回の食中毒について具体的にどの工程で菌が混入・増殖したのかなど、港区が公表していない事項については推測で断定すべきではない。
行政によって確認されているのは、「割烹こめを」が調理し、イベント会場で販売した冷やし蟹ラーメンを原因とするサルモネラ属菌による食中毒だったという点だ。
編集部まとめ
飲食店にとって食中毒は、利用者の健康に直接関わる重大な問題だ。
今回、こめおは店舗を閉店し、自身も料理人として一度立ち止まる考えを示した。
一方、社会的な観点から重要なのは「店が閉店した」という結果だけではない。
イベント出店時にどのような衛生管理体制が組まれていたのか、通常営業とは異なる環境で大量の商品を安全に提供するために何が必要なのか。今回の事案を今後の再発防止につなげられるかが問われる。
飲食店の知名度や料理人個人への評価とは切り離し、食品を提供する事業者に求められる安全管理の問題として検証していく必要があるだろう。
「割烹こめを」閉店後、こめおは料理人を辞める?
今回の発表で、こめおが料理人を完全に引退すると明言したわけではない。
「一度、料理人として立ち止まります」としており、今後の料理人としての活動については現時点では明らかになっていない。
今後、新たな説明や活動方針が示されるかが注目される。
食中毒が発生した場合、イベント出店者にも店舗と同じ責任がある?
イベントや祭りでの食品提供についても、食品衛生法をはじめとする関係法令や自治体の衛生管理上のルールが適用される。営業形態や提供方法などによって必要な手続き・設備は異なるため、出店者は開催地を管轄する保健所などの基準を確認する必要がある。
営業停止処分が終われば自動的に通常営業へ戻れる?
行政上の営業停止期間が終了することと、事業者が実際に営業を再開することは別の問題となる。衛生管理体制や事業者自身の判断などを踏まえ、営業再開の可否が判断されることになる。
記事注記
本記事は港区の公表資料、本人の公表内容、報道内容をもとに構成しています。行政が公表していない食中毒の具体的な発生工程・原因については推測していません。今後、新たな調査結果や本人からの説明が公表された場合、内容が更新される可能性があります。
週刊TAKAPI編集部:黒木

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