熊本県荒尾市の県立岱志高校野球部で、部員の保護者から徴収した寮費や食費などを目的外に流用した疑いがあるとして、保護者29人が元監督の男性(58)に対する業務上横領容疑の告訴状を荒尾署に提出した。
保護者側の代理人弁護士が明らかにした。元監督は約3年間で少なくとも4125万円を自身の銀行口座に振り込ませていたとされる。元監督は寮の運営を任されていたと説明し、資金は適切に管理していたと主張している。
寮費など4125万円を徴収 会計帳簿や収支報告なしと主張
告訴状によると、元監督は2023年4月から2026年4月まで、野球部員の保護者から寮費や食費などを自身の口座で徴収していた。
保護者側は、元監督が会計帳簿を作成せず、徴収した資金の収支報告も行っていなかったと主張している。
元監督が退任した後の2026年5月、保護者らは文書で会計報告を要求。しかし、説明に応じず、残金も返還されていないとして、業務上横領の疑いで告訴状を提出した。
ただし、4125万円は保護者側が示した徴収総額であり、全額が横領されたと確認されたわけではない。実際の支出額や残金、目的外に使用されたとする具体的な金額は明らかになっていない。
元監督は「適切に運営していた」と反論
元監督の男性は、寮の運営を任され、寮費や食費として保護者から資金を集めていたと説明している。
また、保護者に会計を説明する取り決めはなく、運営は適切だったとの立場を示した。
保護者側と元監督側では、徴収金の管理方法や会計報告を巡って主張が対立している。
県立高校の案内には「寮なし」 運営主体は未確認
熊本県立高校検索ガイドでは、岱志高校の寮について「なし」と記載されている。
ただし、これは学校紹介上の記載であり、野球部関係者が学校とは別に居住施設を運営していた可能性を否定するものではない。
元監督が運営していたと説明する寮について、施設の契約主体や学校との関係、資金管理の責任分担は今回確認できた資料では明らかになっていない。
荒尾署が告訴状を精査 受理するか判断
保護者29人は10月15日までに、元監督を業務上横領の疑いで告訴するため、荒尾署に告訴状を提出した。
同署は内容を精査し、受理するかどうかを判断する。
現段階で告訴状の受理や元監督の逮捕は確認されていない。金銭の目的外使用や刑事責任についても、捜査などによって確定したものではない。
編集部まとめ
岱志高校野球部の保護者29人が、寮費などの目的外流用を疑い、58歳の元監督に対する告訴状を提出した。
徴収総額は少なくとも4125万円。保護者側は会計報告や残金の返還がないと主張する一方、元監督は適切に運営していたと反論している。
今後は徴収金の収支に加え、寮の運営主体と学校側の管理範囲についても事実関係の確認が必要となる。
週刊TAKAPI 編集部
特記事項
本記事は2026年10月15日付の熊本日日新聞による報道、同月17日の配信情報、熊本県立高校検索ガイドおよび学校公式資料を照合して構成した。
4125万円は保護者側が主張する徴収総額であり、横領の認定額ではない。保護者側の告訴内容と元監督の反論を区別して記載した。
県立高校案内の「寮なし」との記載についても、学校外での寮運営の有無を判断する根拠とはしていない。
週刊TAKAPIによる告訴状原本の確認や当事者への独自取材は実施していない。
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