酒に酔った女性客を自宅まで送り届けた際、室内で性的暴行を加えたとして、警視庁野方署は10月22日、タクシー運転手の友将寿容疑者(44)を不同意性交の疑いで逮捕した。
事件があったのは7日未明。20代の女性は酒に酔った状態でタクシーに乗車しており、友容疑者は女性を自宅マンションまで送り届けた後、付き添うように室内へ入ったとみられている。
事件後、女性宅の郵便受けには緊急避妊薬と、再び会いたい場合の連絡先を記したメモが入っていた。女性から相談を受けた警察が捜査を進め、運転手の逮捕に至った。
友容疑者は女性との性的行為があったことは認める一方、無理やりではなかったとして容疑を否認している。
酒に酔った女性を自宅まで送迎 室内に約20分滞在か
警察によると、女性は10月6日深夜、東京都新宿区内で飲酒した後、友容疑者が運転するタクシーに乗車した。
女性は車内で眠ってしまい、翌7日の朝に目覚めるまでの記憶がないと説明しているという。
タクシーが中野区内の女性の自宅マンションに到着した際、友容疑者はふらつく女性に付き添うように建物へ入ったとされ、その様子は防犯カメラにも記録されていたと報じられている。
警察は、友容疑者がそのまま女性の部屋に入り、約20分間滞在して性的暴行を加えた疑いがあるとみている。
現時点では、女性がどのような状態で室内に入ったのか、友容疑者との間でどのようなやり取りがあったのかについて、詳しい捜査結果は公表されていない。
郵便受けに緊急避妊薬と電話番号 不審に思った女性が相談
事件発覚のきっかけとなったのは、女性の自宅の郵便受けに入っていた物だった。
事件後、郵便受けから緊急避妊薬と、電話番号を記した紙が見つかった。紙には、再び会いたい場合はその番号に連絡するよう促す内容が書かれていたという。
メモに記された電話番号は、友容疑者の連絡先だったと報じられている。
女性はこうした投函物を不審に思い、警察に相談。警察がタクシーの利用状況やマンションへの出入りなどを調べ、事件の経緯を確認したとみられる。
緊急避妊薬とメモについては、事件の翌日に発見されたとする報道がある一方、投函までの経緯には明らかになっていない部分がある。
誰がどのような方法で薬を入手したのか、投函した際に何を意図していたのかについても、現時点で確認できた情報から断定することはできない。
容疑者は否認 性的行為への同意が争点に
友容疑者は警察の調べに対し、女性と性的行為をしたことは認めているものの、「無理やりではありません」との趣旨の供述をし、容疑を否認している。
今回の捜査で重要になるのは、女性が性的行為に同意しない意思を形成、表明、全うできる状態にあったかどうかだ。
2023年7月に施行された改正刑法では、アルコールや薬物の影響、睡眠などによって、同意しない意思を形成、表明、全うすることが困難な状態に乗じて性的行為をした場合、不同意性交等罪に問われる可能性がある。
そのため、相手から明確な拒否がなかったとしても、それだけで同意があったとは判断できない。
一方、飲酒していた事実のみで犯罪の成立が決まるわけでもない。警察は、女性の当時の状態や室内での状況、容疑者の認識などを調べ、容疑の裏付けを進めることになる。
タクシー運転手と乗客 送迎業務で生じた接点
今回の事件では、運転手と女性がタクシーの乗務中に接点を持ち、目的地である自宅マンションに到着した後、性的暴行が疑われる事態となった。
酒に酔った乗客を安全に送り届けることはタクシーの重要な役割の一つだが、乗客の住居に立ち入る場合には、その人の意思や状態を十分に確認する必要がある。
友容疑者が女性に付き添って建物へ入ったことと、室内での性的行為に同意があったかどうかは、別々に判断されなければならない。
今回の報道では、友容疑者の勤務先事業者や、会社側が事件を受けて取った措置は明らかになっていない。
警察が今後、女性の記憶が途切れていた時間帯の状況や、容疑者の説明をどのように確認するかが捜査の中心となる。
編集部まとめ
酒に酔った女性客を自宅まで送り届けたタクシー運転手が、不同意性交の疑いで逮捕された。女性宅の郵便受けに残されていた緊急避妊薬と連絡先のメモが、事件発覚につながった。
容疑者は性的行為そのものを認めながら、同意に反する行為ではなかったと主張している。
女性が当時どの程度意思を示せる状態にあったのか、室内で何が起きていたのか。警察による捜査が続いている。
特記事項
本記事は2026年10月22日から23日にかけて確認された警視庁の捜査に関する報道、および法務省が公表する性犯罪関係法改正資料に基づき構成した。容疑者の刑事責任は確定しておらず、女性の個人情報は掲載していない。
週刊TAKAPI 編集部/成田
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