福岡・産婦人科クリニックで無資格男性が分娩介助か 院長らを書類送検 患者が大量出血し搬送

福岡市中央区小笹の産婦人科「ガーデンヒルズウィメンズクリニック」で、日本の医師免許を持たないペルー国籍の60代男性が分娩に関わる医療行為を行った疑いがあるとして、福岡県警は5日、同男性とクリニックの70代男性院長を書類送検した。容疑は医師法違反とみられる。

出産は母子の命に直結する医療行為だ。今回の問題では、無資格者が分娩時に関与した疑いに加え、患者が出産後に大量出血し、別の病院へ救急搬送されていたことも明らかになっている。福岡市内の産婦人科を利用する妊婦や家族に不安が広がっている。

捜査関係者などによると、問題となった行為は2023年5月から8月ごろにかけて行われた疑いがある。ペルー国籍の男性は同クリニックに勤務しており、分娩時に妊婦の腹部を押す行為や、胎児の位置を外から動かす行為に関わった疑いが持たれている。

男性はペルーでは医師資格を持っていた可能性があるとされる。ただし、日本国内で医療行為を行うには日本の医師免許が必要であり、外国の医師資格だけで日本の分娩や診療に携わることはできない。警察は、院長側が男性に日本の医師免許がないことを把握していたか、どのような業務を任せていたかを調べている。

特に問題視されているのが、2023年8月の分娩をめぐるケースだ。この出産では、女性が出産後に大量出血を起こし、別の病院に救急搬送されたとされる。搬送先の医療機関が当時の対応に疑問を持ったことが、無資格者の関与が発覚するきっかけになったとみられる。

分娩時の腹部圧迫や胎児の位置を動かす行為は、母体と胎児の状態を見ながら慎重な判断が必要になる。現場で誰が判断し、誰が実際に処置に関わったのかは、今後の捜査の重要な焦点となる。

ペルー国籍の男性は、すでに日本を出国しているという。クリニック側は取材などに対し、男性は通訳などを担当していたとの趣旨の説明をしており、医療行為への関与については認識の違いがあるとみられる。

クリニックは公式サイトで、報道された事案について謝罪したうえで、報道内容の一部には同院の認識と異なる点があると説明している。該当男性は2024年10月に退職しており、現在の診療には支障がないとしている。

ただ、患者側から見れば、分娩時に関わる人物が医師なのか、助産師なのか、通訳なのかは極めて重要な情報だ。医療行為にあたる可能性のある行為を無資格者が行っていた疑いがある以上、クリニック側には当時の勤務体制、資格確認、患者への説明について明確な説明が求められる。

警察は今後、男性が実際にどの範囲の行為を行っていたのか、院長がどこまで把握していたのか、他の患者にも同様の事例がなかったのかを調べる方針とみられる。産婦人科医療への信頼に関わる問題として、捜査とクリニック側の説明が注目される。

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編集部まとめ

福岡市中央区小笹の「ガーデンヒルズウィメンズクリニック」で、日本の医師免許を持たないペルー国籍の60代男性が分娩に関わる医療行為をした疑いが浮上した。福岡県警は5日、同男性と70代男性院長を書類送検した。患者は出産後に大量出血し、別の病院へ搬送されたとされる。今後は、男性の具体的な関与範囲、院長側の把握状況、他の患者への影響、クリニックの説明責任が焦点となる。

この記事の要点Q&A

Q. どこの産婦人科クリニックで問題が起きたのか。
A. 福岡市中央区小笹の「ガーデンヒルズウィメンズクリニック」です。

Q. 何が問題になっているのか。
A. 日本の医師免許を持たないペルー国籍の60代男性が、分娩に関わる医療行為を行った疑いです。

Q. 書類送検されたのは誰か。
A. ペルー国籍の60代男性と、クリニックの70代男性院長です。

Q. 患者には何が起きたのか。
A. 2023年8月の分娩で、女性が出産後に大量出血し、別の病院へ救急搬送されたとされています。

Q. 男性は海外で医師資格を持っていれば日本で医療行為ができるのか。
A. できません。日本国内で医療行為を行うには、日本の医師免許が必要です。

Q. 今後の焦点は何か。
A. 男性が実際にどこまで分娩に関わったのか、院長が無資格を把握していたのか、他の患者にも同様の事例があったのか、クリニック側が患者へどのように説明するのかです。

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