週刊TAKAPI編集部/担当記者:成田
東京都北区立滝野川第三小学校で19日午前11時ごろ発生した火災をめぐり、学校側の説明責任が厳しく問われている。
火元は4階の音楽準備室。隣の音楽室では5年生が授業中だった。火災により校舎約200平方メートルが焼け、児童8人と教職員3人の計11人が負傷。煙を吸った児童のほか、避難時に骨折した児童、けがをした教員も確認されている。命に別状はないとされるが、授業中の小学校で起きた火災として、極めて深刻だ。
北区は同日夕方に会見を開き、山田加奈子区長が「大変申し訳ございませんでした」と謝罪。授業中の出火について「あってはならないこと」と認めた。
一方、高草木政浩校長は、音楽準備室について「特に燃えやすいものは確認していない」と説明し、「校長として毎日校内を回っているが、そのようなことに気づいたことはない」と述べた。
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しかし、この説明は核心に答えていない。
問題は、校長が校内を回っていたかどうかではない。毎日回っていたのに、なぜ授業中に火災が起きたのかである。さらに、複数の報道では未使用ストーブの点検中に火が出た可能性が指摘されている。6月の学校で、なぜ暖房器具を点検していたのか。電源管理はどうなっていたのか。保管状態、周辺の可燃物、点検記録、担当者、手順は確認されていたのか。
「燃えやすいものは確認していない」という発言だけでは、燃えた理由の説明にはならない。むしろ、日常点検が本当にリスクを拾う仕組みとして機能していたのかを検証する必要がある。
警視庁は20日に実況見分を行い、詳しい出火原因を調べる方針。学校、北区、都教委に求められるのは、抽象的な反省ではない。点検表、記録、保管基準、再発防止策を具体的に示すことだ。
保護者が知りたいのは「見回っていた」という言葉ではない。明日から子どもを安全に通わせられる根拠である。
編集部まとめ
今回の火災で最も問題なのは、校長の「毎日校内を回っていた」という説明と、実際に11人が負傷した結果の落差である。
6月に未使用ストーブを点検していたなら、それ自体が検証対象だ。季節外の暖房器具を誰が、どの手順で、どの状態で扱っていたのか。そこを示さずに「燃えやすいものは確認していない」では、保護者への説明として不十分である。
学校安全は言葉では守れない。必要なのは、点検記録と再発防止策という証拠である。
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