週刊TAKAPI編集部/担当記者:成田
愛知県西尾市の小学校で、保護者が子どもの給食のために納めた金が、3年間にわたり不正に抜き取られていた。
西尾市教育委員会は19日、市立花ノ木小学校に勤務していた40代の男性事務職員が、2023年度から2025年度までの約3年間、給食費約1790万円を着服していたと発表した。一部報道では約1793万円ともされている。
男性職員は18日までに全額を市へ返済し、11日には自ら警察に出頭。市は19日、警察に被害届を提出した。
市教委によると、男性職員は昨年まで同校で会計業務を1人で担当していた。2019年度から長期間、給食費管理を任されていたとみられ、保護者から集めた現金を直接抜き取ったほか、給食費を管理する銀行口座からも一部を不正に引き出していたとされる。
発覚のきっかけは、学校規模に比べて給食費の納入額が少ないという不自然な数字だった。市の職員が疑問を持ち、聞き取りや資料確認を進めたことで着服が判明した。
男性職員は市の聞き取りに対し、「悪いことだと認識していたが、繰り返すうちに感覚が麻痺してしまった」と話しているという。
だが、「感覚が麻痺した」で済む話ではない。給食費は、子どもたちの昼食を支えるために保護者が納めた金である。1人の職員が長期間にわたり管理し、約1790万円規模に膨らむまで不正を止められなかった事実は、個人の不正だけでなく、市教委と学校の管理体制そのものを問う。
西尾市教育委員会は、保護者に心配と迷惑をかけたとして謝罪し、管理体制に不十分な点があったと認めている。今後は、給食費の確認を複数人体制にするなど、再発防止策を進める方針だ。
全額返済し、自ら出頭したとしても、失われた信頼は簡単には戻らない。保護者が求めているのは、謝罪の言葉だけではない。なぜ3年間も見抜けなかったのか、誰が確認すべきだったのか、今後どう防ぐのか。西尾市には、具体的な説明が求められる。
編集部まとめ
今回の問題の核心は、約1790万円という金額だけではない。子どもの給食費を、1人の事務職員が長期間管理し、不正を3年間止められなかった点にある。
「感覚が麻痺した」という言葉は、本人の倫理観の崩れを示すと同時に、チェック体制が機能していなかった現場の甘さも浮き彫りにしている。
全額返済で終わりではない。市が被害届を出した以上、今後は刑事手続きと並行して、学校会計の管理方法そのものを見直す必要がある。保護者の信頼を取り戻すには、再発防止策を「検討」ではなく、数字と手順で示すことが最低ラインだ。
Q1. 何が起きたのですか?
A1. 西尾市立花ノ木小学校で、40代男性事務職員が約3年間にわたり給食費約1790万円を着服していたことが判明しました。
Q2. 着服の手口は何ですか?
A2. 保護者から集めた現金を直接抜き取ったほか、給食費を管理する銀行口座からも一部を不正に引き出していたとみられています。
Q3. 事務職員は何と説明していますか?
A3. 「悪いことだと認識していたが、繰り返すうちに感覚が麻痺してしまった」と話しているとされています。
Q4. 市はどう対応しましたか?
A4. 男性職員は全額返済し自ら警察に出頭しましたが、西尾市は警察に被害届を提出しました。
Q5. 今後の焦点は何ですか?
A5. 単独管理が長期間続いた理由、通帳確認や会計チェックが機能しなかった原因、複数人体制などの再発防止策です。
※本記事は、西尾市および教育委員会の発表、ならびに報道内容をもとに構成しています。給食費の不正な取り扱いや返済状況、被害届の提出については現時点で確認されている内容に基づいていますが、今後の警察捜査、市の処分内容、再発防止策の公表により、内容を追記・更新する可能性があります。
[…] 「感覚が麻痺した」西尾市立花ノ木小で給食費約1790万円着服 40代事務職員が3年不正、全額返済も市が被害届 […]