週刊TAKAPI編集部
日本代表、ついに勝ち方までおもしろくなってきた。
W杯2026グループF、日本はチュニジアを4-0で撃破。しかも舞台はW杯通算1000試合目ともされる記念の一戦。アジア勢としても歴史的な1試合4得点級のインパクトを残し、勝ち点4で次戦スウェーデン戦へ最高の流れをつくった。
ただ、この試合の本当の面白さは「4点取りました、強かったです」で終わらないところにある。チュニジアは日本の回転ドアに何度もぶつかり、出口を探しているうちに90分が終わった。前から来れば剥がされ、待てば運ばれ、ミス待ちをすれば逆に刺される。完全に“やることがないチーム”にされていた。
その中心にいたのが、点を取る男・上田綺世と、点を取らせない男・佐野海舟だ。
上田の2ゴールは、ただのノリではない。31分の股抜きは、力任せの一撃ではなく、GKとDFの隙間を冷静に見て通す技術。後半のループも、蹴ったというよりゴールへそっと置いた。ストライカーは吠える前に決める。上田はその答えをピッチで出した。
イタリア紙の採点を紹介するSNS投稿でも、上田はMVP級の高評価だったと話題に。まあ当然だ。あの決定力を見せられたら、採点者も赤ペンではなく金ペンを持ちたくなる。
一方で、この試合を本当に支配していたのは佐野だった。派手なゴール映像には映りにくい。だが、中盤でパスの2手先を読み、チュニジアの攻撃の火種を消し続けた。危険になる前に消す。燃える前に水をかける。地味に見えて、これが一番きつい。
しかも守るだけではない。走って、潰して、右サイドにも顔を出し、4点目のクロスまで供給した。オランダ戦後の悔しさを、今日はそのまま運動量に変換したような90分だった。佐野の成長物語として見ても、この試合はかなり熱い。
そして日本の怖さは、4-0になっても誰も遊ばなかったことだ。普通なら少し緩む。少し雑になる。少し「今日はもういいでしょ」が出る。でも、この日の日本にはそれがない。ロストした瞬間に囲む。相手が前を向く前に潰す。チュニジアからしたら、ボールを持った瞬間に青い影が三つくらい来るホラー映画状態だった。
三笘薫や久保建英に頼るだけのチームではない。誰かがいなくても、構造で崩し、連動で守り、判断で相手を詰ませる。これが今の日本代表の新しい強さだ。
上田が決める。佐野が消す。田中碧が走る。伊東純也が刺す。鎌田大地が締める。チーム全体が、ひとつの巨大なプレス機みたいにチュニジアを押し潰した。
この4-0は、単なる大勝ではない。日本が「善戦する国」から「相手を困らせて勝ち切る国」へ変わった証拠だ。
次はスウェーデン戦。ここでも勝てば、もうダークホースなんて呼び方は古い。日本は驚かせる側ではなく、勝ち上がる側にいる。
編集部まとめ
日本4-0チュニジア戦の本質は、上田綺世の決定力と佐野海舟の守備・運動量が噛み合ったことにあります。上田は決定機を冷静に仕留め、佐野は中盤で危険を消し続け、攻撃にも関与。4-0でも守備を緩めなかった日本は、単なる勢いではなく、構造で勝てるチームへ進化しています。
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