週刊TAKAPI編集部/担当:成田
神戸学院大学で、大学トップによるパワハラ問題が表面化した。
神戸学院大学は2026年6月25日付で、備酒伸彦学長(65)が辞任したと発表した。大学が設置した外部弁護士による第三者委員会の調査で、職員5人に対する計8件のパワハラ行為が認定されたためだ。
備酒氏は2025年4月に学長へ就任したばかりだった。任期は2028年3月までを予定していたが、就任から約1年で辞任する異例の事態となった。
問題の発端は、2025年10月ごろ。複数の大学職員から、理事会に対し「学長からパワハラ行為を受けた」とする申し出が寄せられた。大学はこれを受け、兵庫県弁護士会所属の弁護士3人による第三者委員会を設置。調査の結果、2025年4月から9月にかけて、職員5人に対する計8件のパワハラ行為があったと認定した。
問題とされたのは、大声で怒鳴る、暴言を吐く、威圧的な態度を取るといった行為とされる。学長という組織トップから職員に向けられた言動である以上、職場内の上下関係や人事評価への影響も含めて検証されるべき問題だと指摘されている。
備酒氏は、認定された行為について認め、「被害者に申し訳ないことをした」とする趣旨の弁明書を提出。辞任を申し出て、大学側が受理した。
大学は公式発表で、今回の事態を厳粛に受け止め、学生・教職員を含む全ての関係者が安心して学び、働ける環境づくりに取り組む姿勢を示した。6月26日付で、春藤久人筆頭副学長が学長事務取扱として職務を担う。

今回、今後の焦点となるのが、備酒氏の処遇だ。報道では、学長職は辞任する一方で、教授職は継続するとの情報もある。仮に大学内に残る場合、被害を申し出た職員との接点をどう整理するのか、同じ組織内で安心して働ける環境をどう確保するのかが避けて通れない課題になる。
ハラスメント問題では、役職辞任だけで終わらせると、被害を訴えた側が職場に居づらくなる二次被害につながる恐れがあるとされる。大学側には、被害職員へのメンタルサポート体制、相談窓口の継続、必要に応じた配置上の配慮、報復や不利益扱いを防ぐ仕組みの明確化が求められる。
また、第三者委員会がパワハラを認定した以上、再発防止策の具体化も欠かせない。管理職研修、トップ層へのコンプライアンス教育、職員が安全に相談できる通報ルート、理事会による学長職への監督機能。こうした仕組みをどこまで実効性あるものにできるかが、信頼回復の分岐点になる。
大学トップの辞任は、組織として大きな区切りに見える。ただし、職場環境の回復という意味では、ここからの対応こそが重要になる。
神戸学院大学は、関西の私立大学として多くの学生を抱える教育機関だ。学生に対して「安心して学べる場」を掲げる大学であるなら、同時に職員が安心して働ける場であることも問われる。
今回のパワハラ辞任は、個人の不祥事にとどまらない。大学運営の透明性、トップの権限チェック、被害申告を受けた後の組織対応まで含めて、神戸学院大学のガバナンスが問われる事態となっている。
編集部まとめ
今回の核心は、学長という大学トップの言動が、第三者委員会によってパワハラと認定されたことだ。
職員5人に対して計8件。しかも、備酒氏は2025年4月に学長へ就任したばかりだった。短期間で複数の申し出が上がり、第三者調査、認定、辞任に至った流れは、大学不祥事として重い。今後の焦点は3つ。
1つ目は、被害職員へのメンタルサポートと不利益防止。
2つ目は、備酒氏が教授職を継続する場合の職場環境整理。
3つ目は、理事会を含む大学ガバナンスの再発防止策。
辞任で幕引きではない。大学が本当に信頼を取り戻せるかは、ここからの対応で決まる。
Q1. 神戸学院大学で何がありましたか?
A. 備酒伸彦学長による職員へのパワハラ行為が第三者委員会により認定され、学長が辞任しました。
Q2. パワハラは何件認定されましたか?
A. 職員5人に対する計8件のパワハラ行為が認定されたとされています。
Q3. どのような行為が問題になりましたか?
A. 大声で怒鳴る、暴言を吐く、威圧的な態度を取るといった行為が問題になったとされています。
Q4. 備酒伸彦氏は教授職を続けるのですか?
A. 教授職は継続するとの情報があります。正式な処遇や職場環境の整理については、今後の大学側の対応が焦点です。
Q5. 今後、神戸学院大学に求められる対応は?
A. 被害職員へのメンタルサポート、必要に応じた配置上の配慮、再発防止策、相談窓口の実効性確保、トップ層への監督強化が求められます。
神戸学院大学の発表および各社報道を基に構成。備酒氏の教授職継続や被害職員への具体的対応については、今後の大学側の説明により更新される可能性がある。

[…] 神戸学院大学学長がパワハラ辞任 職員5人に8件認定 教授職継続で残る課題は? […]