【再掲載・注目】AIが決めた「示談金15万円」で恐喝未遂 女子高生ら5人逮捕 ChatGPTで“相場”検索、男子高校生に暴行

八王子市で起きた恐喝未遂事件を伝える報道アイキャッチ画像。女子高生ら5人が男子高校生に暴行を加え、ChatGPTで調べた示談金相場をもとに15万円を要求した疑いを表現したビジュアル。

東京都八王子市で起きた恐喝未遂事件で、警視庁少年事件課は6月10日、高校3年の少女(17)と、16〜17歳の少年4人の計5人を恐喝未遂などの疑いで逮捕した。捜査関係者によると、容疑者側は被害者に要求する“示談金”の金額を、対話型生成AI「ChatGPT」に質問して決めていたとみられる。未成年による暴力事件に、AIの悪用という新たな要素が重なった異例のケースとして波紋を広げている。

事件が起きたのは、2026年1月27日深夜から28日未明にかけて。場所は八王子市内の広場で、被害に遭ったのは高校3年の男子生徒(17)だった。警視庁によると、少女ら5人は男子生徒に因縁をつけ、顔面を殴るなどして鼻の骨を折る重傷を負わせたうえ、「妹の体を触った」などと虚偽の言いがかりをつけて、「15万円用意しろ」と脅した疑いが持たれている。

捜査関係者によると、この「15万円」という金額は、グループの1人がChatGPTに「児童に対する性被害の示談金相場は?」と質問し、「最低15万円程度」といった趣旨の回答を得たことをもとに決めたとみられる。つまり、暴力で相手を追い詰めたうえ、でっち上げのトラブルに“示談金”という名目をかぶせ、その水準をAIで調べて要求額を設定していた構図だ。

被害者と加害者グループには面識があったとみられるが、「妹の体を触った」とする主張は虚偽だった可能性が高い。暴力、虚偽の性加害主張、示談金名目の脅迫、そしてAIによる金額設定――。一連の流れは、未成年犯罪の粗暴化だけでなく、生成AIが犯罪の“補助線”として使われる危うさを示している。

生成AIは本来、情報整理や発想支援などに活用される便利な技術だ。しかし、使い方次第では、犯罪計画の材料集めや、加害行為の“正当化”に悪用される余地もある。今回の事件では、AIが犯罪を命じたわけではない。それでも、加害者側が「AIが言っていた金額」を一種の根拠として利用した点は重い。

警視庁は、少年少女らの詳しい役割分担や認否を慎重に調べるとともに、未成年によるAI悪用の実態把握を進める方針とみられる。被害に遭った男子生徒の回復が待たれる一方で、社会には新たな課題も突きつけられた。便利な技術をどう守り、どう教え、どう悪用から遠ざけるのか。今回の事件は、その問いを真正面から投げかけている。

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編集部まとめ

今回の事件で特に衝撃的なのは、恐喝の金額設定にChatGPTが使われていたとみられる点だ。女子高生らは、暴力で男子高校生に重傷を負わせたうえ、虚偽の言いがかりをもとに示談金名目で15万円を要求した疑いが持たれている。

AIそのものが犯罪主体ではないが、加害者側が「相場」や「根拠」を得る道具として利用した構図は看過できない。未成年の粗暴化だけでなく、生成AIを安易に“お墨付き”のように扱う危うさも浮き彫りになった。

技術の進化は止められない。だからこそ、教育現場、家庭、事業者、捜査機関のすべてに、AIリテラシーと悪用防止の視点が強く求められる事件だ。

Q1. 事件では何があったのですか?
A. 女子高生ら5人が、男子高校生に暴行を加えて重傷を負わせたうえ、「妹の体を触った」などと虚偽の言いがかりをつけ、示談金名目で15万円を要求したとして、恐喝未遂などの疑いで逮捕されました。

Q2. なぜChatGPTが注目されているのですか?
A. 捜査関係者によると、加害者グループの1人がChatGPTに性被害の示談金相場を質問し、その回答をもとに「15万円」という要求額を決めたとみられているためです。

Q3. ChatGPTが犯罪を指示したのですか?
A. いいえ。犯罪を実行したのは逮捕された少年少女らです。ただし、AIの回答が要求額設定の参考材料として使われたとみられ、生成AI悪用の象徴的な事例として注目されています。

Q4. 事件の問題点はどこにありますか?
A. 暴力と虚偽の言いがかりによる恐喝未遂という重大性に加え、生成AIを“根拠づけ”の道具として使った点です。未成年がAIを安易に正当化材料として使う危険性が浮き彫りになりました。

Q5. 今後の焦点は何ですか?
A. 少年少女らの詳しい役割分担、認否、AI利用の実態、そして未成年による生成AI悪用への対策です。教育現場や家庭、事業者側のAIリテラシー強化も大きな課題になります。

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