愛知県豊橋市が三河湾沿岸の豊橋総合スポーツ公園で進める新野球場の整備計画をめぐり、計画に反対する市民団体が7月17日、事業費の執行差し止めを求めて名古屋地方裁判所に提訴しました。
建設予定地は、津波が発生した際、到達までに安全な場所へ避難することが難しいとされる「特定避難困難地域」に指定されています。地震発生時には液状化の危険性も指摘されており、市民団体は施設利用者の安全を十分に確保できないと訴えています。
豊橋公園の既存野球場に代わる施設
豊橋市は、豊橋公園で計画されている新アリーナの建設に伴い、既存の野球場を取り壊す方針です。
その代替施設として、三河湾に面した豊橋総合スポーツ公園内に新しい野球場を整備する計画を進めています。
一方、市民団体は、多くの市民や子どもが利用する野球場を津波避難が困難な区域に建設することについて、安全面に重大な懸念があると主張しています。
約7億4500万円の執行差し止め求める
市民団体は、市が計画している盛土などの対策だけでは十分な安全性を確保できないとして、今年度の新野球場関連事業費約7億4500万円の執行差し止めを求めています。
野球場では大会や試合の際に多数の利用者が集まるため、津波警報が出た場合に、観客や選手が限られた時間内に安全な場所へ避難できるのかについても疑問を示しています。
団体側は「命にかかわるリスクのある場所に大規模施設を造るべきではない」と訴えています。
市は盛土などの安全対策を計画
豊橋市は、建設予定地で盛土を行うほか、球場施設を津波発生時の一時的な避難場所として活用するなどの安全対策を検討しています。
長坂尚登市長は提訴を受け、「安全対策を講じ、市民が安心して利用できる公園整備を進める」とコメントしています。
新野球場をめぐる問題は、スポーツ施設の再整備と地域防災をどのように両立させるのかという、豊橋市のまちづくり全体に関わる論争へと発展しています。
今後の裁判では、市が進める安全対策の妥当性や、災害リスクが指摘される区域で公金を支出して事業を進める行政判断が適切かどうかが焦点となります。
週刊TAKAPI編集部/成田
特記事項:豊橋市の公表内容、市民団体の主張および7月17日までの各社報道を基に構成しています。市民団体側の主張は、現時点で裁判所が認定した事実ではありません。
記事要点
豊橋市が三河湾沿岸の豊橋総合スポーツ公園に計画する新野球場をめぐり、市民団体が7月17日、名古屋地方裁判所に提訴しました。建設予定地は津波発生時に避難が難しい特定避難困難地域に含まれ、液状化の危険性も指摘されています。市民団体は盛土などの対策では不十分として、今年度の関連事業費約7億4500万円の執行差し止めを求めています。
この記事に関する情報提供、現地写真・動画、関係者からの証言などをお持ちの方は、メール(info@108takapi.jp)、各種SNSのDM、または公式LINEまでお寄せください。週刊TAKAPI編集部が内容を確認のうえ、取材・報道の参考とさせていただきます。
サイト訪問者数

コメント
0件まだコメントはありません。最初のコメントを投稿してみませんか。