名古屋市港区の「ららぽーと名古屋みなとアクルス」3階にある、うんこミュージアム NAGOYA。2025年5月4日に東京に続く全国2番目の常設会場として開業し、家族連れやカップルを中心に注目を集めている。
テーマは極めてシンプルだ。
「うんこを見て、触って、撮って、遊ぶ」。
言葉だけでは変わり種の施設に思えるが、実際に足を運ぶと印象は大きく変わる。館内にあるのは、下品さよりも遊び心。子どもも大人も声を出して笑える、徹底した体験型エンターテインメントだった。
入口を抜けた瞬間、日常から切り離される
館内へ一歩入ると、色鮮やかなオブジェや光の演出に包まれる。
壁や床、展示物まで独自の世界観で統一され、どこを切り取っても写真を撮りたくなる。最初は照れながら周囲を見回していた大人も、数分後にはスマートフォンを構え、子どもと一緒に展示へ近づいていた。
取材時に特に印象的だったのは、来場者が説明を読んで静かに鑑賞するのではなく、見つけた瞬間に笑い、声を上げ、そのまま遊び始めることだ。
施設全体が、来場者の反応まで含めて完成する構造になっている。
「MY UNKO MAKER」で自分だけの相棒を作る
最初に体験したいのが「MY UNKO MAKER」だ。
カラフルな便器に座り、自分だけの「マイうんこ」を作る。完成したものは館内を一緒に巡る相棒となり、色や形によって自然と愛着が湧いてくる。
大人にとっては少し勇気が必要な体験かもしれない。しかし、周囲も同じことをしているため、恥ずかしさはすぐに薄れる。
自分のものが完成した瞬間、思わず見せ合いたくなる。この導入が、来場者を施設の世界観へ一気に引き込んでいた。
名古屋会場ならではの「千本うんこ」
名古屋会場を象徴するコンテンツの一つが「千本うんこ」だ。
光るオブジェが連なる空間は、名称から想像するよりも幻想的。和の雰囲気と現代的な照明演出が組み合わされ、歩いているだけでも独特の没入感がある。
子どもたちは次々と奥へ進み、大人は立ち止まって写真を撮る。同じ空間でも、年齢によって楽しみ方が異なる点が面白い。
単なる撮影場所ではなく、名古屋会場を訪れたことが一目で伝わる象徴的なエリアとなっている。

巨大火山が噴き上がる「ウンコ・ボルケーノ」
館内でも特に盛り上がるのが「ウンコ・ボルケーノ」だ。
巨大な火山にエネルギーがたまり、カウントダウンが始まると、周囲の来場者が一斉に火山へ視線を向ける。噴火の瞬間には子どもたちから大きな歓声が上がり、大人も笑いながらスマートフォンを構えていた。
音と光が重なり、噴き上がる演出が始まると、それまで別々に館内を回っていた来場者が一つのイベントを共有するような空気に変わる。
実際にその場にいると、展示を見るというより、全員で巨大な仕掛けが動き出す瞬間を待っている感覚に近い。世代を問わず同時に盛り上がれる、施設を代表するコンテンツだ。
投げる、踊る、叫ぶ 大人も本気になる
うんこミュージアム NAGOYAの魅力は、見るだけで終わらないことにある。
「うんこをなげろ」では、壁に向かって投げる動作に合わせ、映像上の壁を壊したり、花を咲かせたりする。ルールは単純だが、狙いを定めて投げると意外に熱中する。
「うんこシャウト」では、画面に向かって思い切り叫び、その声量を競う。小さな声で始めた来場者も、画面の反応を見ると次第に本気になり、最後には周囲が振り返るほどの大声を響かせていた。
普段なら人前で口にしにくい言葉を全力で叫ぶからこそ、妙な解放感が生まれる。
ほかにも、落ちてくるものを両手で受け止める「うんこ白刃どり」、映像に合わせて踊る「ダンシングうんこルーム」、独特のゲームが並ぶ「クソゲーセンター」、キャラクターの競走を応援する「うんこ動物ダービー」など、体を使って遊べる企画が続く。
子どもの付き添いで来たはずの大人が、途中から本気になっている。これこそ、この施設の強さだ。

家族でもカップルでも成立する理由
家族連れにとっては、子どもが直感的に楽しめる点が大きい。
複雑な説明を読まなくても、投げる、踊る、叫ぶといった動作ですぐに遊べる。館内の色使いやキャラクターも分かりやすく、未就学児でも興味を持ちやすい。
一方、カップルにとっては、自然に会話が生まれる場所だ。
一緒に写真を撮り、ゲームの結果を競い、互いの「マイうんこ」を見せ合う。気取らずに笑えるため、一般的な展示施設とは違った距離感で楽しめる。
取材中も、子どもが夢中になって遊ぶ姿だけでなく、大人同士が笑いながら写真や動画を撮る場面が目立った。
グッズショップ「UNKO MART」まで世界観が続く
体験を終えた後に待っているのが、グッズショップ「UNKO MART」だ。
キャラクターのぬいぐるみやキーホルダー、雑貨などが並び、館内で見つけたお気に入りを持ち帰れる。
入館前なら手を伸ばさなかったかもしれない商品も、体験後には妙に魅力的に見える。館内で生まれた愛着が、そのまま買い物につながる仕掛けだ。
展示を見終えた時点で終わらず、出口まで世界観を崩さない。施設としての完成度は高い。

夏休みや雨の日にも使いやすい屋内スポット
館内は天候に左右されにくく、暑さが厳しい日や雨の日にも利用しやすい。
家族でのお出かけ先としてはもちろん、名古屋観光の途中に立ち寄る場所としても選択肢になる。地下鉄の駅から徒歩圏内にあり、商業施設内のため、食事や買い物と組み合わせやすい点も実用的だ。
混雑する日や時間帯には、希望する時間に入れない可能性がある。訪問日が決まっている場合は、事前にチケットの販売状況や入場条件を確認しておきたい。
再入場ができない場合に備え、食事やトイレを済ませてから入館すると、途中で集中を切らさず最後まで楽しめる。
準備を整えて入口をくぐれば、その先で待っているのは、日常ではまず味わえない「笑っていい空間」だ。
編集部まとめ
うんこミュージアム NAGOYAは、単なる言葉の面白さだけで成立している施設ではない。
撮りたくなる空間、体を動かすゲーム、声を出して参加できる仕掛け、来場者同士が一緒に笑える雰囲気。これらが一つの世界観にまとめられているからこそ、子ども向けだけで終わらない。
実際に館内を歩いて感じたのは、展示物以上に、噴火を待つ子どもたちの表情や、思い切り叫んだ後に大人が照れ笑いする姿が強く印象に残ることだった。
名古屋で肩の力を抜いて遊べる場所を探している家族やカップルには、十分に候補となる。
入館前には少し照れていた人も、出口ではお気に入りを手に笑っている。ここは「うんこ」を見る場所ではなく、誰もが本気で笑うための場所なのかもしれない。
週刊TAKAPI編集部/一条
特記事項:本記事は現地での体験内容と施設が公表している情報をもとに構成しています。料金、営業時間、チケット販売、イベント内容などは変更される場合があります。
記事要点
うんこミュージアム NAGOYAは、写真映えする展示だけでなく、投げる、踊る、叫ぶといった体験を通じて、子どもと大人が同じ空間で笑える屋内型エンターテインメント施設だ。千本うんこやウンコ・ボルケーノなど名古屋会場ならではの見どころもあり、家族のお出かけ、カップルのデート、雨の日や暑い日の観光先として利用しやすい。
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