静岡県島田市の島田市立総合医療センターで、胸部大動脈瘤の疑いで受診した73歳の男性について、CT検査で瘤を見落とし、適切な診断に至らなかった医療事故があったことが分かりました。
男性は翌月、自宅で胸部大動脈瘤が破裂して死亡しました。島田市は診断に落ち度があったことを認め、遺族に2700万円を支払って和解する方針を決めています。
別の病院で「胸部大動脈瘤」の疑い 紹介状を持って受診
島田市によると、男性は2022年10月、別の病院で胸部大動脈瘤の疑いを指摘され、紹介状を持って島田市立総合医療センターを受診しました。
しかし、男性が腹部の痛みを訴えていたことなどから、担当医はCT検査で胸部の大動脈瘤を見落とし、正しい診断ができなかったとされています。
男性はその後、翌11月に自宅で死亡しました。死因は胸部大動脈瘤の破裂でした。
島田市が診断上の落ち度認める
男性の死亡後、遺族側は病院側の対応に過失があったとして責任を求めていました。
島田市は今回、CT検査で大動脈瘤を見落とし、適切な診断ができなかったことについて落ち度があったと認め、遺族に2700万円を支払って和解する方針を決めました。
公立病院である島田市立総合医療センターをめぐる賠償となるため、今後は必要な手続きを経て和解が進められることになります。
「疑い」が示されていた中で見落とし
今回の事案で重いのは、男性が何の情報もない状態で受診していたわけではない点です。
別の医療機関ですでに「胸部大動脈瘤」の疑いを指摘され、紹介状を持って受診していました。それにもかかわらず、CT検査で大動脈瘤を確認できず、男性は約1カ月後に破裂によって死亡しています。
島田市自身が診断上の落ち度を認めていることから、単なる診断結果の違いではなく、医療センター側の対応に問題があった事案として整理されています。
編集部まとめ
島田市立総合医療センターを受診した73歳男性が、胸部大動脈瘤を見落とされた後に死亡し、島田市が遺族へ2700万円を支払って和解する方針を決めました。
胸部大動脈瘤の疑いを示す紹介状がありながら、CT検査で病変を見落としたことを市側が認めた点は重く、今後は診療過程の検証や再発防止策がどこまで示されるかが焦点になります。
公立病院の医療事故では、賠償の決定だけでなく、なぜ見落としが起きたのか、その後どのように診断体制を改善するのかまで説明されることが重要です。
週刊TAKAPI編集部/一条
特記事項
本記事は2026年8月18日午後3時30分までに確認できた情報を基準としています。
島田市は診断に落ち度があったことを認め、遺族に2700万円を支払って和解する方針です。現段階で、担当医個人への処分や院内の具体的な再発防止策については確認できていません。
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