田原市商工観光部企業立地課の職員、島田俊宏容疑者(43)が前職を巡る会社法違反の疑いで逮捕された事件で、市が採用後の業務に不適切な取り扱いがなかったか内部確認を進めていることが24日、市への取材で分かった。
市は採用時、島田容疑者が親族の会社に勤務していたことは把握していたが、約3000万円を巡る金銭トラブルや刑事告訴は知らなかったと説明した。4月1日の採用後については「勤務態度は勤勉で、真面目だった」と話している。
島田容疑者は24日時点でも市職員として在籍。懲戒処分は決まっておらず、市は起訴・不起訴を含む今後の刑事手続きや事実関係を踏まえて判断する方針だ。
市は逮捕を事前に把握せず
島田容疑者は田原市への採用前、親族が経営する会社で取締役を務め、経理を担当していた。
逮捕容疑では、2026年3月に会社を退職する際、必要な承認手続きを経ずに約3000万円を自身の口座へ入金し、会社に損害を与えた疑いが持たれている。
市によると、警察から逮捕に関する事前連絡はなかった。
報道機関から問い合わせを受けた時点では事件を把握しておらず、その後、警察の報道発表を確認し、警察側にも問い合わせて逮捕の事実を確認した。
採用時は親族会社を把握 トラブルは知らず
島田容疑者は3月に前職を退職し、4月1日付で田原市職員として採用された。
採用面接では前職について聞き取りを行い、市は勤務先が親族の会社だったことを把握していた。退職理由についても差し支えない範囲で確認していた。
一方、約3000万円を巡る金銭トラブルや刑事告訴については、採用時には把握していなかった。
田原市では通常、前職がある採用希望者に対し、面接で退職理由などを確認している。
今回の事件を受けても、第三者機関を使った新たな調査制度を導入する考えは現時点ではなく、今後も面接段階で前職や退職理由の確認を続ける方針を示した。
採用後の業務を内部確認
市は今回の逮捕を受け、島田容疑者が4月1日以降、企業立地課で担当した業務の確認に着手した。
不適切な事務処理や取り扱いがなかったかを調べているが、24日時点で市役所内での不正が確認された事実はない。
今回の逮捕容疑は、田原市への採用前に勤務していた会社での行為に関するものだ。市は前職を巡る容疑と、市職員として勤務した期間の業務を切り分けて確認している。
「勤務態度は勤勉で、真面目だった」
採用後の勤務状況について、市担当者は「勤務態度は勤勉で、真面目だった」と説明した。
これまで勤務態度を巡って問題となる状況は確認していなかったが、逮捕を受け、実際に担当していた業務について改めて点検している。
企業立地課で扱った業務に問題がなかったか、内部で事実関係の確認を続ける。
現在も市職員 処分は未定
島田容疑者は24日時点でも田原市職員として在籍している。
市は現段階では懲戒処分を決定していない。
逮捕の事実だけで処分内容を決めるのではなく、捜査の進展や起訴・不起訴の判断などを確認したうえで、必要な対応を判断する。
処分を決定した場合には内容を公表し、市民に説明する方針だ。
市長も逮捕に驚き
市側によると、市長も今回の逮捕には驚いている。
現時点では捜査中であることから、事実関係が明らかになるのを待つ姿勢だ。
今後、捜査や刑事処分によって新たな事実が判明した場合には、市として対応を検討する。

※田原市役所公式HPより抜粋
編集部まとめ
田原市は採用時、島田俊宏容疑者が親族の会社に勤務していたことは把握していたが、約3000万円を巡るトラブルや刑事告訴は知らなかった。逮捕についても事前に把握しておらず、報道機関からの問い合わせを受けて確認した。
市は現在、企業立地課での採用後の業務を内部確認している。24日時点で市役所内の不正が確認された事実はなく、今後は刑事手続きの進展と、それを踏まえた市の処分判断が焦点となる。
週刊TAKAPI編集部/成田
特記事項
この記事には2026年8月24日の田原市への取材内容を反映している。
島田俊宏容疑者は会社法違反の疑いで逮捕された段階で刑事責任は確定していない。また、逮捕容疑は田原市への採用前の行為に関するもので、市役所内での不正は現時点で確認されていない。
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