愛知県豊橋市を代表する観光スポット、豊橋総合動植物公園「のんほいパーク」。
東三河では「子どもの頃から遠足で行っている」「家族で何度も遊びに行った」という人も多く、地元ではあまりにも身近な存在です。
しかし、全国的な視点で見てみると、実はかなり珍しい施設です。
動物園だけではありません。
動物園・植物園・自然史博物館・遊園地という4つの機能が広大な園内に集まり、2025年度の年間入園者数は再び100万人を突破しました。
そして、もう一つ注目したいのが北海道の旭川市旭山動物園との関係です。
全国的に「行動展示」で知られる旭山動物園ですが、豊橋市は公式サイトで、のんほいパークのホッキョクグマのダイビングが旭山動物園のモデルにもなったと紹介しています。
「旭山動物園が先ではなかったの?」
そう思った人もいるかもしれません。
今回は、意外と全国では知られていない「のんほいパーク」の実力と、旭山動物園との関係、年間100万人規模の来園者を集める理由を掘り下げます。
のんほいパークとは?豊橋市にある全国でも珍しい総合公園
「のんほいパーク」は、愛知県豊橋市大岩町にある豊橋総合動植物公園の愛称です。
約40ヘクタールという広大な敷地を持ち、園内には大きく分けて、
動物園 植物園 自然史博物館 遊園地
があります。
動物を見るだけで一日が終わる一般的な動物園とは性格が違います。
動物を観察し、植物を楽しみ、恐竜や生物の進化を自然史博物館で学び、さらに遊園地でも遊べる。
一つの施設の中で複数の体験ができることが、のんほいパーク最大の特徴の一つです。
公式サイトでも、本格的な動物園、植物園、自然史博物館などを併設する「国内でも数少ない総合公園」と紹介されています。
「旭山動物園がのんほいパークを参考にした」は本当?
ここで、のんほいパークについて知っておきたい意外なエピソードがあります。
それが、北海道旭川市にある旭山動物園との関係です。
豊橋市が公式サイトで紹介
豊橋市は、のんほいパークを紹介する公式ページで、
「ホッキョクグマのダイビングは旭山動物園のモデルにもなりました」
と明記しています。
つまり、現在では全国的に知名度の高い旭山動物園の展示にも、豊橋の動物園の取り組みが影響を与えていたことになります。
「旭山動物園のような展示を豊橋が取り入れた」というイメージを持っていた人にとっては、意外な事実ではないでしょうか。
ホッキョクグマの「ダイビング」に注目
のんほいパークでは、ホッキョクグマが水中へ飛び込む姿などを観察できる展示が行われてきました。
動物を単に「檻の中にいる姿」として見せるのではありません。
泳ぐ。
飛び込む。
食べる。
歩く。
こうした動物本来の能力や行動を来園者に見せることが、展示の大きな魅力になります。
現在でこそ全国各地の動物園で見られる考え方ですが、のんほいパークは早い段階から動物の行動を引き出す展示に取り組んできた施設の一つといえます。
なぜ旭山動物園は「行動展示」で有名になったのか
旭山動物園といえば「行動展示」という言葉を全国に広めた動物園として有名です。
動物の姿形だけではなく、
「その動物は何ができるのか」
「どのように動くのか」
「野生ではどんな生活をしているのか」
といった部分を見せる展示方法です。
一方、豊橋市の公式資料では、旭山動物園の展示方法がのんほいパークを参考にしているとの言及も確認できます。
ここは、のんほいパークを全国へ発信するうえで非常に面白いポイントです。
全国的な知名度では旭山動物園の方が高いかもしれません。
しかし、その展示の発展をたどっていくと、豊橋の動物園との接点が見えてくるのです。
のんほいパークの動物展示は何がすごい?
現在ののんほいパークでも、動物の特徴を引き出す展示を見ることができます。
公式サイトによると、動物園ゾーンでは140種類を超える動物を飼育しています。
アジアゾウはのんほいパークを代表する存在
特に存在感があるのがアジアゾウです。
広い放飼場を使い、ゾウが群れで生活する姿を観察できる環境が整備されています。
巨大なゾウがゆっくりと歩く姿を広い空間で眺められるのは、のんほいパークならではの光景の一つでしょう。
レッサーパンダを目の前で観察
レッサーパンダエリアでは、木の上で過ごす習性を生かし、自然に近い環境で動く姿を観察できるよう工夫されています。
実は旭山動物園との「動物交流」もあります。
のんほいパークで飼育されているレッサーパンダ「ガオガオ」は、旭川市旭山動物園生まれです。
展示方法だけでなく、現在も動物園同士のつながりを見ることができます。
のんほいパークの入園者数は100万人を突破
のんほいパークの実力を数字で見ると、さらに印象が変わります。
豊橋市によると、2025年度の年間入園者数は104万549人。
前年度から7%増加し、年間100万人を突破しました。
これは豊橋総合動植物公園として開園して以来、過去2番目に多い年間入園者数です。
さらに2023年度と2024年度には、日本動物園水族館協会加盟89園の中で全国7位の入園者数だったと豊橋市は説明しています。
「地方都市の市営動物園」というイメージだけでは説明できない集客力を持っていることが分かります。
過去最高は約113万人|のんほいパークはなぜ人気になった?
現在の豊橋総合動植物公園が開園したのは1992年です。
そして大きな転機となったのが2022年度でした。
年間入園者数は約113万人に達し、現在の豊橋総合動植物公園として初めて年間100万人を突破しました。
この年度には自然史博物館で「ポケモン化石博物館」が開催されたほか、ゴールデンウイークのイベントや「ナイトZOO」なども人気を集めました。
つまり現在ののんほいパークは、動物園だけで集客しているわけではありません。
動物+恐竜・自然史+植物+遊園地+期間限定イベント
という複数のコンテンツを組み合わせられることが強みなのです。
なぜ「のんほいパーク」は地元で過小評価されやすい?
地元にとって身近すぎる存在
編集部が注目したいのが、のんほいパークの「地元での見え方」と「全国的な価値」のギャップです。
東三河で育った人にとって、のんほいパークは遠足や家族のお出かけで訪れる非常に身近な施設です。
そのため、
「豊橋に昔からある動物園」
という認識で止まっている人も少なくないでしょう。
しかし実際には、
年間100万人規模の集客力
全国でも珍しい複合型施設
旭山動物園にも影響を与えたと豊橋市が紹介する展示
など、全国に発信できる材料を複数持っています。
編集部まとめ
のんほいパークを考えるうえで興味深いのは、「施設そのものの実力」と「全国的なブランド力」が必ずしも一致していない点です。
旭山動物園と聞けば、北海道を代表する観光地としてイメージする人は多いでしょう。
一方、「のんほいパーク」と聞いて、それが愛知県豊橋市にある全国有数の規模の総合動植物公園だと分かる人が全国にどれだけいるでしょうか。
ここには大きな伸びしろがありそうです。
年間100万人を集める施設になった現在、次の段階は単純な来園者数の増加だけではなく、
「豊橋にのんほいパークがある」
というブランドそのものを全国へどう定着させるかではないでしょうか。
のんほいパークと旭山動物園には現在もつながりがある
両園の関係は過去の展示だけではありません。
のんほいパークは、旭川市旭山動物園などとともに「ボルネオ保全プロジェクト」にも参加しています。
のんほいパーク、旭山動物園、那須どうぶつ王国、神戸どうぶつ王国、福岡市動物園、鹿児島市平川動物公園などが連携し、生物多様性の保全に取り組むものです。
かつての展示をめぐる交流から、現在の野生動物保全まで。
両園の関係をたどると、日本の動物園が施設単独ではなく、互いに技術や知識を共有しながら発展していることも見えてきます。
のんほいパークは子どもだけの施設ではない
「動物園=子ども向け」と思われがちですが、のんほいパークの場合は少し違います。
自然史博物館では恐竜や化石、生物進化について学ぶことができ、植物園では季節ごとの植物を楽しめます。
さらに動物園では、動物福祉や絶滅危惧種、生物多様性について考えるきっかけがあります。
実際、のんほいパークではSDGsをテーマとした校外学習プログラムも展開されています。
単なるレジャー施設ではなく、
遊ぶ場所
であると同時に、
生き物や地球環境について学ぶ場所
としての役割も大きくなっています。
のんほいパークの営業時間・場所は?
のんほいパークの所在地は、
愛知県豊橋市大岩町字大穴1-238
です。
通常の開園時間は午前9時~午後4時30分で、入園は午後4時まで。
休園日は原則として月曜日で、月曜日が祝日の場合は翌平日が休園となります。
イベント開催などによって営業内容が変わる場合があるため、来園前には公式サイトで最新情報を確認するのがおすすめです。
正式名称は「豊橋総合動植物公園」で、「のんほいパーク」は愛称です。
また、豊橋市に関する公的資料でも、旭山動物園の展示方法がのんほいパークを参考にしているとの記述があります。
ただし「行動展示そのものをのんほいパークが発明した」とまで断定するのは適切ではなく、旭山動物園の展示づくりに影響を与えた事例があると理解するのが正確でしょう。
動物園・植物園・自然史博物館・遊園地を楽しめる複合施設です。
まとめ|「旭山動物園にも影響を与えた」豊橋の隠れた実力派
豊橋市民にとって、のんほいパークは身近な存在です。
しかし、その歴史を調べていくと、単なる「地元の動物園」という言葉では片付けられません。
旭山動物園にも影響を与えたとされるホッキョクグマの展示。
140種類を超える動物。
動物園、植物園、自然史博物館、遊園地を組み合わせた全国でも珍しい施設構成。
そして年間100万人を超える集客力。
地元では当たり前になっている施設が、実は全国レベルで見れば非常に特徴的だった――。
のんほいパークは、そんな「豊橋の隠れた実力」を象徴する施設なのかもしれません。
※本記事は公開されている企業情報、報道内容、地域特性、市場動向などをもとに編集部が独自に考察した内容です。企業や関係者が公表している出店理由・経営方針を断定するものではなく、一部に編集部の見解や推測が含まれます。最新かつ正確な情報は、各企業・自治体の公式発表をご確認ください。
各種ご相談、情報提供、現地写真・動画、関係者からの証言などをお持ちの方は、メール(info@108takapi.jp)、各種SNSのDM、または公式LINEまでお寄せください。週刊TAKAPI編集部が内容を確認のうえ、取材・報道の参考とさせていただきます。
週刊TAKAPI編集部:黒木
サイト訪問者数

コメント
0件まだコメントはありません。最初のコメントを投稿してみませんか。
この記事のコメント投稿は締め切られています。