【愛知•名古屋市】住民票のコンビニ交付、12月16日開始 河村たかし前市長の方針転換から約3年、政令市で最後

名古屋市は、マイナンバーカードを使って住民票の写しなどを取得できる「コンビニ交付サービス」を、2026年12月16日から開始する。

住民票の写しは、全国の対応コンビニなどで午前6時30分から午後11時まで取得でき、手数料は区役所などの窓口より100円安い200円となる。

名古屋市は全国20政令指定都市の中で唯一、コンビニ交付を導入していなかった。河村たかし前市長が2024年1月に従来の姿勢を転換して導入を認めてから、およそ3年を経てサービス開始を迎える。


名古屋市の住民票コンビニ交付はいつから?

名古屋市によると、コンビニ交付の開始日は2026年12月16日(水)

本人名義のマイナンバーカード、またはスマートフォン用電子証明書を搭載したスマートフォンを使い、コンビニエンスストアなどに設置されたマルチコピー機で証明書を取得する。

利用時には、マイナンバーカードの「利用者証明用電子証明書」に設定した4桁の暗証番号が必要になる。

顔認証マイナンバーカードや通知カードは利用できない。また、カードの交付直後や住所変更直後は、システムへの情報反映が完了しておらず利用できない場合がある。


取得できる証明書は6種類 手数料はいくら?

コンビニ交付の対象は、住民票の写しや戸籍証明書、所得証明書など6種類。いずれも本人の最新の証明書に限られる。

住民票の写し
利用時間:午前6時30分~午後11時
コンビニ交付手数料:200円
窓口手数料:300円

住民票記載事項証明書
利用時間:午前6時30分~午後11時
コンビニ交付手数料:200円
窓口手数料:300円

印鑑登録証明書
利用時間:午前6時30分~午後11時
コンビニ交付手数料:200円
窓口手数料:300円

戸籍証明書
利用時間:午前8時30分~午後7時
コンビニ交付手数料:350円
窓口手数料:450円

戸籍の附票の写し
利用時間:午前8時30分~午後7時
コンビニ交付手数料:200円
窓口手数料:300円

所得証明書
利用時間:午前6時30分~午後11時
コンビニ交付手数料:200円
窓口手数料:400円

※システムメンテナンス中は利用できない。
※取得できる証明書は、本人の最新のものに限られる。


なぜ名古屋市はコンビニ交付の導入が遅れたのか

コンビニ交付は全国の自治体で普及してきたが、名古屋市は全国20政令指定都市の中で唯一、導入していない状態が続いていた。

背景にあったのが、河村たかし前市長のマイナンバー制度に対する慎重な姿勢だ。河村氏はプライバシー保護や個人情報管理への懸念などから、コンビニ交付に反対していた。

しかし、2024年1月22日、河村氏はそれまでの方針を転換し、導入を容認。市は2024年度にシステム改修などの調査を行い、2026年度の導入に向けて準備を進めてきた。

今回の開始日は2026年12月16日であり、方針転換から実際のサービス開始までには約2年11カ月を要したことになる。


政令指定都市で「最後」の導入 市民生活はどう変わる?

名古屋市の導入により、政令指定都市でコンビニ交付を利用できない自治体は解消される。

最大の効果は、市民が証明書を取得するために平日の区役所窓口へ出向く必要が減ることだ。仕事や学校、介護などで開庁時間内に手続きすることが難しかった人にとって、午前6時30分から午後11時まで利用できる意味は大きい。

市側にも、窓口の混雑緩和や証明書発行業務の効率化が期待される。ただし、利用には原則としてマイナンバーカードなどが必要だ。カードを持たない市民や、端末操作に不慣れな高齢者らには、従来の窓口対応を確保する必要がある。

「デジタル化によって便利になったか」だけではなく、デジタルサービスを使えない人が行政手続きから取り残されない仕組みを維持できるかも、導入後の検証点となる。