毛髪関連事業などを展開する大手企業「アデランス」が、愛知県豊橋市に初めて眉毛専門店を出店した。
2026年10月29日(木)、豊橋駅から徒歩約2分の広小路1丁目に「ビューステージ アイブロウサロン 豊橋」がオープン。愛知県内では5店舗目となる。
注目したいのは、同社が発表した男性の延べ来店者数が約5倍に増加したという数字だ。これは豊橋店の実績ではなく、全国の同ブランドにおける2021年3月~2022年2月と2025年の同時期の比較である。
これまで名古屋市や岡崎市で展開してきたアデランスが、なぜ次の出店先に豊橋市を選んだのか。
企業が公表した出店理由を確認すると、豊橋駅の交通利便性と東三河全域への商圏拡大という狙いが見えてくる。さらに、男性美容市場の変化や駅前商業の可能性という観点からも考察する。株式会社アデランスのプレスリリース+1
アデランスが豊橋市に初出店、全国63店舗目の眉毛専門店
アデランスは10月28日、翌29日に豊橋市で眉毛専門店を開業すると発表した。
「ビューステージ アイブロウサロン」は2020年に1号店を開設。豊橋店を含め、全国63店舗に拡大した。
同社によると、2026年9月末までの全国の新規来店者は累計15万8,000人以上。2026年3月から9月末の集計では、再来店の割合が7割を超えているという。
眉ワックスやスタイリングを中心に、顔の骨格や表情に合わせた眉のデザインを提案する。施術スペースはカーテンで仕切られ、周囲の視線を気にせず相談できる環境を整えている。株式会社アデランスのプレスリリース+1
なぜ豊橋なのか?アデランスが明かした出店理由
今回の出店について、アデランスは公式発表で、東三河地域の人々にも同社のアイブロウサービスを利用してもらうため、豊橋市に新店舗を設けると説明している。
また、豊橋駅から徒歩約2分という立地について、通勤・通学や用事の合間に立ち寄りやすく、近隣市町の幅広い年代の利用を見込めることを挙げた。
つまり、豊橋市内だけでなく、東三河全体を対象とした出店という点が重要だ。
考察① 豊橋駅は東三河全域から集客できる交通拠点
豊橋駅にはJR東海道本線、東海道新幹線、飯田線、名鉄名古屋本線などが乗り入れている。
豊川市、蒲郡市、田原市、新城市などからの移動も考えられる交通結節点であり、駅前への出店は一つの市だけに商圏を限定しないメリットがある。
眉毛サロンは、飲食店のように毎日利用する業態ではない。予約を取り、一定の時間を確保して訪れるサービスである。
そのため、買い物や通勤、通学のついでに利用できる駅前立地は、利用者の負担を減らす可能性がある。
これは今回の出店場所とサービスの特徴を踏まえた考察であり、豊橋店の実際の利用者の居住地や集客範囲はまだ公表されていない。
考察② 名古屋・岡崎に続き、東三河の需要を取り込む狙い
アデランスは今回の出店以前、愛知県内では名古屋市と岡崎市に店舗を展開していた。
そこに豊橋市が加わったことで、東三河地域にも新たなサービス拠点が生まれたことになる。
豊橋市への進出によって、これまで市外の店舗を利用していた人や、遠方への移動が負担で専門店を利用してこなかった人にも選択肢が広がる。
特に注目したいのは、アデランスが今回の出店理由として、ブランド認知度の向上を明示していることだ。
既存の顧客を取り込むだけでなく、新しい利用者を増やすことも目的と考えられる。
ただし、豊橋市の市場規模や想定売上、既存店との商圏比較については具体的な数字が示されていない。株式会社アデランスのプレスリリース+1
男性の来店者数が約5倍に!眉毛美容は女性だけのものではなくなった?
全国のビューステージにおける男性の延べ来店者数
2021年3月~2022年2月
1倍
比較基準
2025年の同時期
約5倍
アデランス公表値
今回の発表で特に興味深いのは、男性客の増加だ。
アデランスが2024年11月に20~59歳の男性412人を対象に行った意識調査では、7割以上が眉を顔の印象を決める重要な部分と認識していた。
一方、眉に悩みを持つ男性では、すべての年代で「整え方が分からない」が最多の悩みだった。
こうした結果からは、男性にも眉を整えたいという意識がある一方、自分で手入れすることへの難しさが存在することがうかがえる。
考察③ 男性美容の裾野が広がり、地方都市にも専門店が進出
従来、眉毛のスタイリングは女性向け美容サービスとして認識されることも多かった。
しかし、男性の利用が増えれば、専門店が対象とする顧客層も広がる。
例えば、就職活動を控えた学生、営業職など人と接する機会の多い社会人、身だしなみを整えたい中高年など、幅広い層が潜在的な利用者になり得る。
豊橋市への進出も、こうした男性美容の需要拡大を背景に考えることができる。
もっとも、男性の延べ来店者数約5倍という数字は全国の実績だ。豊橋市で同じ傾向があると断定することはできない。株式会社アデランスのプレスリリース+1
考察④ なぜ豊橋駅前の「ビル5階」なのか?
今回の店舗が入るのは、豊橋市広小路1丁目の豊栄ビル5階だ。
駅前の商業施設というと、通行人から目につきやすい1階の路面店を思い浮かべる人も多いだろう。
しかし、眉毛専門店は予約をして訪れるサービスであり、必ずしも路面店である必要はない。
駅に近いビルの上層階でも、利用者が店舗を認識し、予約して訪れる仕組みがあれば営業は可能だ。
また、周囲の視線を気にせず施術を受けられる環境は、初めて利用する男性にとっても選びやすさにつながる可能性がある。
この立地は、駅前の人通りだけに依存せず、目的を持って来店する顧客を集める業態の一例として注目できる。
ただし、アデランスが5階を選んだ具体的な理由や賃料、出店コストについては公表されていない。
豊橋店ではオープン記念キャンペーンも実施
店舗が10月29日に公開した案内によると、11月30日までオープン記念キャンペーンを実施している。
施術前後の眉写真撮影と、豊橋店のInstagramフォロー画面提示を条件に500円引きとなる。
公表された対象メニューの価格例は、女性が税込3,900円から3,400円、男性が4,500円から4,000円。学生も対象としている。
条件や料金は予約時に確認する必要がある。ホットペッパービューティー
ビューステージ アイブロウサロン 豊橋の店舗情報
ビューステージ アイブロウサロン 豊橋
愛知県豊橋市広小路1丁目39 豊栄ビル5階
開店:2026年10月29日(木)
アクセス:豊橋駅から徒歩約2分
電話:070-3368-5501
定休日:火曜日
豊橋駅前の新たな美容需要を取り込めるか
豊橋駅周辺では、飲食店や物販店だけでなく、美容や身だしなみを整えるサービスも商業機能の一部を担っている。
今回の出店は、全国展開する企業が東三河の交通拠点として豊橋を評価した事例といえる。
今後の焦点は、豊橋店が実際にどの地域から利用者を集め、男性と女性のどちらに支持されるかだ。
また、初めて眉毛専門店を利用する人がどの程度いるのか、定期的な来店につながるのかも重要になる。
アデランスの豊橋進出は、単なる新店舗の開業だけではなく、東三河における美容サービスの需要を考える材料となりそうだ。
一方で、出店の採算性や利用者数は現時点で確認できていない。今後、運営会社への取材を通じて明らかにしたい。
週刊TAKAPI 編集部/黒木
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