愛知県蒲郡市の愛知県立三谷水産高等学校が、2026年11月1日に東京・池袋のサンシャインシティで開催された「~未来を創る~ 第13回全国高等学校フードグランプリ」の商品開発部門で、文部科学大臣賞(大賞)を受賞した。
受賞商品は、平松食品と共同開発した「愛知丸が釣ったかつおと生きくらげの梅しそじゅれ」。実習で生徒が釣ったカツオや豊川産の生きくらげを使った商品で、本選初出場から大賞に輝いた。名糖運輸の協賛社賞も獲得し、2冠となった。主催する伊藤忠食品が11月2日に結果を発表した。
三谷水産高校の受賞商品は「愛知丸が釣ったかつおと生きくらげの梅しそじゅれ」
今回、大賞を受賞したのは、三谷水産高校の水産食品科の生徒と平松食品が共同開発した、ご飯に合わせて食べる商品だ。
使われているカツオは、生徒が同校の実習船「愛知丸」で一本釣りしたもの。平松食品が竹籠を使う製法でつくだ煮に加工し、豊川産の生きくらげと椎茸のつくだ煮を組み合わせた。
さらに、種を抜いた梅干しと、しそ梅酢を使った梅のじゅれを合わせて仕上げている。魚を釣る実習から食品加工、味の検討まで、学校での学びを商品づくりにつなげた。
カツオのつくだ煮に梅しそ風味を組み合わせる
平松食品の商品説明によると、カツオのうまみや生きくらげの食感に、梅の風味を合わせた点が特徴となっている。
種を抜いた梅干しが1粒入っており、崩してじゅれと一緒に食べることで、梅の風味を広げられるという。同社は、ご飯にのせるほか、揚げ物などにかける食べ方も紹介している。
梅しそ味はどう生まれた? 20種類以上の試作で改良
開発の背景には、先輩たちが手掛けた商品の課題があった。
平松食品によると、2024年に開発した「ポン酢風じゅれ」は、酸味の強さからご飯との相性について意見が分かれた。そこで生徒たちは、よりご飯に合う味を目指して改良に取り組んだ。
ねぎ塩や土手煮、アヒージョ風など、班ごとに20種類以上を試作。試食と話し合いを重ね、ご飯やおにぎりの具として親しみやすい「梅しそ」を選んだという。
第13回全国高等学校フードグランプリとは? 全国60校・169商品が応募
全国高等学校フードグランプリは、伊藤忠食品が主催する、高校生による食品の商品開発を対象とした大会だ。地域の食材や食文化を生かした商品を全国から募集している。
第13回となる今回は、各部門合計で過去最多の60校・169商品が応募した。この数字は大会の各部門を合わせたもので、商品開発部門だけの応募数ではない。
商品開発部門では、主催者による書類審査、試食審査、品質保証審査を経て、6校6商品が本選に進出した。
本選に進出した6校と商品
| 学校 | 所在都道府県 | 本選出場商品 |
|---|---|---|
| 北海道留萌高等学校 | 北海道 | カズチー親子ふりかけ |
| 福島県立喜多方高等学校 | 福島県 | きせ菊のMix |
| 埼玉県立川越総合高等学校 | 埼玉県 | タマシャモカレー |
| 愛知県立愛知商業高等学校 | 愛知県 | とろ蜜ショコラ |
| 愛知県立三谷水産高等学校 | 愛知県 | 愛知丸が釣ったかつおと生きくらげの梅しそじゅれ |
| 長崎県立佐世保南高等学校 | 長崎県 | 佐世保南高生が作った 佐世保みかんポン酢 |
愛知県からは三谷水産高校と愛知商業高校の2校が本選に進出した。
本選では3年生3人が試食販売とプレゼンテーション
11月1日の本選には、三谷水産高校の3年生3人が参加した。
生徒たちは会場で試食販売を行うとともに、プレゼンテーションで商品開発の過程を説明。初めての本選で文部科学大臣賞(大賞)を受賞し、名糖運輸「CHILLED LINE MEITO」賞も獲得した。
審査基準は? 味・価格・流通性・地域への貢献など7項目
全国高等学校フードグランプリでは、商品の味に加え、実際の販売や地域との関わりも審査対象となった。
主催者が公表した審査項目は次の7項目。
- 商品の味・食べ方の創意工夫
- 商品の独創性・新規性
- 商品名・パッケージデザイン
- 価格の妥当性
- 物流・販売面での流通性
- 商品開発による地域社会への波及効果・貢献度
- プレゼンテーション
食味だけで順位を決める大会ではなく、商品として届けるための工夫や、地域にどのような価値を生むかも含めて審査する仕組みだ。なお、三谷水産高校の項目別得点や、受賞の決め手となった個別の講評は、本記事で確認した公開資料には記載されていない。
週刊TAKAPI 編集部/黒木
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