令和8年熊本地震の発生直後に政治資金パーティーを開催し、その後「やってよかった」と発言して批判を受けていた福岡県議会の松尾統章県議が8月3日、自民党県議団会長を辞任する意向を明らかにした。
松尾県議は一連の対応について、「多くのご批判を受け、真摯に受け止めている」と説明。8月7日に予定されている県議団の議員総会で、会長辞任が正式に認められる見通しとなっている。
一方、県議そのものを辞職する考えは否定している。
最大震度7の地震直後にパーティー開催
複数の報道によると、松尾県議は7月28日、北九州市内のホテルで政治資金パーティーを開催した。
同日には令和8年熊本地震が発生し、熊本県内で最大震度7を観測。福岡県内でも強い揺れが確認され、被害状況の把握や警戒対応が続いていた。
こうした状況下で飲食を伴う政治資金パーティーを予定通り開催したことに対し、党内外から疑問や批判の声が上がった。
松尾県議は、地震発生時にはすでに受け付けが始まり、参加者が会場に入り始めていたことなどを開催判断の理由として説明していた。
「やってよかった」発言で批判拡大
問題をさらに大きくしたのが、パーティー開催後の発言だった。
報道陣から開催の是非を問われた松尾県議は、「やってよかった」との趣旨の発言をした。
松尾県議としては、参加者に自ら説明し、意見を直接聞く機会になったことを表現したかったとみられる。しかし、地震で多数の被災者が出るなか、政治資金パーティーの開催を肯定するような言葉は不適切だとして、批判が広がった。
松尾県議はその後、被災者や支援にあたる関係者への配慮を欠いた表現だったとの認識を示し、謝罪している。
8月7日の議員総会で正式辞任へ
松尾県議は8月3日、自民党県議団会長を辞任する考えを県議団の役員らに伝えた。
一連の批判を受け、県議団をまとめる会長職を続けることは困難と判断したとみられる。
会長辞任については、8月7日に予定されている自民党県議団の議員総会で正式に扱われる見通しとなっている。
ただし、松尾県議は県議自体の辞職については否定。議員として説明責任を果たし、信頼回復に取り組む考えを示している。
若手県議らから役職辞任求める声
松尾県議を巡っては、地震直後の政治資金パーティーとは別に、県議会内の金銭授受を巡る疑惑も一部で報じられている。
自民党の若手県議らからは、県議団会長などの役職を辞任するよう求める声が上がっていた。
一方、松尾県議は金銭を受け取ったとの疑惑を否定している。事実関係は現時点で確定しておらず、今後も本人や県議団による説明が求められる。
今回の会長辞任は、地震直後のパーティー開催と、その後の発言に対する政治的責任を取る形となる。ただ、別に報じられている疑惑を含め、説明責任がすべて果たされたわけではない。
編集部まとめ
地震発生時に受け付けが始まっていたことや、会場に参加者が集まり始めていたことは、開催判断の背景として考慮されるべき事情だ。
しかし、被害の全容が分からず、福岡県内でも強い揺れを観測した直後に、飲食を伴う政治資金パーティーを予定通り続ける必要があったのか。その後の「やってよかった」という発言も、被災者や県民の感情との隔たりを印象づけた。
県議団会長を辞任するだけで、失われた信頼は回復するのか。
松尾県議が県議として活動を続けるのであれば、パーティー開催の判断過程だけでなく、別に報じられている金銭授受疑惑についても、事実と記録に基づく説明を尽くす必要がある。
週刊TAKAPI編集部/成田
特記事項
本記事は2026年8月3日時点で公表された本人の説明と複数の報道を基に構成しています。松尾県議の県議団会長辞任は、8月7日に予定されている議員総会で正式に扱われる見通しです。金銭授受を巡る疑惑について、松尾県議は否定しており、事実関係は確定していません。
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