記録的な豪雨に見舞われた千葉市若葉区で、タクシーと乗用車の計2台が屋根付近まで水没し、車の屋根に避難していた7人が救助されました。このうち5人が病院に搬送されています。
現場は千葉市若葉区谷当町付近で、近くを流れる鹿島川周辺では一夜明けた8月14日も広い範囲が茶色く濁った水に覆われています。
千葉県内では今回の大雨による人的被害が拡大しており、14日午前11時時点で死者は5人、さらに1人の行方が分からなくなっています。ただし、若葉区谷当町で救助された7人について死亡したとの情報は確認されていません。県内全体では被害状況の確認が続いています。
午前1時ごろ「田んぼの中に車が落ちている」と通報相次ぐ
警察などによると、14日午前1時ごろ、若葉区谷当町周辺で「田んぼの中に車が落ちている」など、冠水した車に関する通報が相次ぎました。
現場ではタクシーと乗用車の2台が水没し、乗っていたとみられる人たちは車の屋根に上がって救助を待つ状況となりました。
警察などが救助活動にあたり、合わせて7人を救助。このうち5人が病院へ搬送されました。
現時点で、この7人について死亡が確認されたとの公表情報はありません。
タクシーと乗用車、屋根付近まで水没
夜が明けた後も谷当町周辺では冠水が続き、タクシーと乗用車は水につかった状態で残されていました。
付近を流れる鹿島川では、周辺の農地や道路を含め広い範囲に濁った水が広がっています。
千葉市では今回の豪雨で24時間雨量が350ミリを超え、平年8月の降水量の3倍以上に相当する雨が短時間に集中しました。線状降水帯も繰り返し発生し、県内では記録的短時間大雨に関する情報が相次いで発表されています。
若葉区では土砂災害警戒区域4780人に避難指示
千葉市は14日午前5時20分、若葉区の土砂災害警戒区域2180世帯、4780人に避難指示を発令しています。洪水浸水区域に対する避難指示は午前10時40分に解除されましたが、土砂災害への警戒は続いています。
大量の雨が短時間に降った地域では、雨が弱まった後も斜面崩壊や河川の増水、地盤の緩みによる二次災害が起きる可能性があります。
千葉県内の死者は5人に 1人行方不明
千葉県内では14日朝以降も人的被害の確認が進み、死者数は増えています。
午前8時台の県の集計では4人死亡、1人心肺停止、1人行方不明とされていました。その後、心肺停止となっていた人の死亡が確認され、午前11時時点では5人死亡、1人行方不明となっています。
死亡が確認されているのは市川市、佐倉市、八千代市などで発生した冠水関連の被害です。若葉区谷当町の7人救助とは別の事案です。
今後、行方不明者の捜索や各自治体による被害確認が進むため、人的被害の数字が更新される可能性があります。現段階で確認されていない死亡を推測して人数に加えることはできません。
鹿島川は印旛沼へ流入 治水整備の対象河川
今回冠水が確認された地域を流れる鹿島川は、印旛沼に流れ込む主要河川の一つです。県の地域防災計画では、鹿島川の流域面積は251.9平方キロメートルとされています。
鹿島川は千葉県の「利根川水系手賀沼・印旛沼・根木名川圏域河川整備計画」の対象河川にも指定されています。県は圏域全体の治水対策として、河道の拡幅・掘削、築堤、護岸整備、排水機場の整備などを位置付けています。
一方、2026年2月の千葉県議会では、鹿島川の河川改修について下流側から整備を進める必要があり、上流部に位置する千葉市内まで工事を進めるには時間がかかるとの県側の説明も示されています。
今回の豪雨を受け、鹿島川流域でどの地点から水が広がったのか、既存の河川整備や排水能力が今回の降雨に対してどこまで機能したのかは、今後検証すべき重要な焦点になります。
編集部まとめ
千葉市若葉区谷当町では、冠水したタクシーと乗用車から7人が救助され、5人が病院へ搬送されました。若葉区の7人に死亡情報は確認されていませんが、千葉県全体では14日午前11時時点で大雨による死者が5人、行方不明者が1人となっており、被害確認が続いています。
週刊TAKAPI編集部
特記事項
本記事は警察・消防への取材を基にした情報と、千葉県、千葉市などの公表資料をもとに構成しています。人的被害については確認時点の情報を記載しており、若葉区谷当町で救助された7人と県内で確認された死亡事案を混同しないよう区別しています。
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