沖縄県、国民保護計画を変更へ 9月14日まで県民意見募集 高齢者らの避難支援を追加

沖縄県国民保護協議会の会場で計画変更について説明する関係者。県は国民保護計画変更素案への意見を2026年9月14日まで募集

沖縄県は2026年8月12日、県庁で今年度第1回の国民保護協議会を開き、武力攻撃や大規模テロなどに備える「沖縄県国民保護計画」の変更素案を審議しました。

県は国の基本指針が2026年3月31日に変更されたことを受け、避難生活で配慮が必要な高齢者や障がい者、乳幼児らへの支援を計画に追加します。

変更素案に対するパブリックコメントは8月14日に始まっており、募集期限は9月14日午後5時です。

沖縄県の県民意見募集ページ

国の基本指針変更を受け県計画を改定

国民保護計画は、武力攻撃や緊急対処事態が発生した場合の住民避難、救援、被害への対応などを定める計画です。

都道府県は国民保護法に基づき、政府が定める基本指針を踏まえて計画を作成します。沖縄県は2006年3月に現在の計画を策定しました。

国が2026年3月31日に基本指針を変更したことなどから、県も計画を見直すことになりました。

協議会は8月12日午後2時から県庁4階講堂で開催され、県計画の変更素案について審議しました。

高齢者や障がい者らの情報把握を明記

変更素案では、救援内容に「福祉サービスの提供」を追加します。

具体的には、避難生活で配慮を必要とする高齢者、障がい者、乳幼児などに関する情報を把握し、相談対応や生活上の支援を行うことを盛り込みました。

福祉避難所の設置や、福祉サービスの提供が困難な場合に国へ支援を要請することも明記されています。

避難そのものについても、高齢者や障がい者などの搬送手段と付添体制を事前に整理し、実際に避難させる必要が生じた場合に適切な対応を取るとしています。

保健・医療・福祉活動の総合調整体制も整備

県は、武力攻撃事態などが発生した際、保健・医療・福祉活動に従事する人員の派遣調整や、関係情報の連携、整理、分析を行う総合調整体制の整備にも努めます。

避難所への収容だけでなく、避難後の医療、介護、福祉サービスをどのように継続するかまで計画に位置付ける変更です。

計画には、電話などの通信設備を避難所へ提供するための調整や、聴覚障がい者への対応も盛り込まれています。

沖縄県国民保護計画の新旧対照表

九州各県と山口県との情報共有を明記

変更素案では、広域避難を行う場合の避難経路や運送手段について、鹿児島県をはじめ、航空路や航路のある九州各県、山口県と緊密に情報共有することも定めています。

沖縄は多くの有人離島を抱え、県外避難には航空機や船舶、空港、港湾の確保が必要です。計画では、国や運送事業者と連携して、避難に必要な輸送手段を確保するとしています。

国は先島地域の5市町村から九州・山口各県へ住民を避難させる初期的な計画づくりを進めています。

ただし、今回の国民保護計画は特定の国や特定の有事だけを対象にしたものではありません。「台湾有事」を正式な発動条件として定めた計画ではなく、武力攻撃事態や緊急対処事態における住民保護全般を対象としています。

9月14日まで電子メール、郵送、ファクスで受け付け

パブリックコメントの募集期間は、2026年8月14日から9月14日までです。

意見は専用の意見書を使用し、電子メール、郵送またはファクスで県知事公室危機管理課へ提出します。

電子メールの件名は「沖縄県国民保護計画(素案)に対する意見」とする必要があります。締め切りは9月14日午後5時で、郵送は同日の消印まで有効です。

電話や口頭による意見は受け付けません。提出された意見の概要と県の考え方は、県ホームページで公表される予定です。

編集部まとめ

今回の変更は、住民を避難させる輸送計画だけでなく、避難後の医療、介護、福祉、通信環境まで支援対象を広げるものです。

特に離島では、高齢者や障がい者、医療的な支援が必要な住民を誰が把握し、どの手段で移送し、避難先でどのように支援を継続するかが重要になります。

計画に項目を追加するだけでなく、市町村、医療機関、福祉事業者、運送事業者、受け入れ自治体との役割分担を具体化できるかが今後の焦点です。

署名:週刊TAKAPI編集部/松本

特記事項

本記事は2026年8月15日時点の公表情報に基づいています。国民保護計画は、武力攻撃や大規模テロなどが発生した際の住民保護措置を定めるもので、特定の事態が差し迫っていることを示すものではありません。

パブリックコメントの募集内容、提出方法、期限は変更される場合があります。提出する際は沖縄県の最新案内を確認してください。

今回の計画変更で追加される内容

沖縄県国民保護計画の変更素案には、避難生活で配慮が必要な高齢者、障がい者、乳幼児らの情報把握、相談対応、生活支援、福祉避難所の設置が盛り込まれました。

要配慮者を避難させるための搬送手段や付添体制を事前に整理するほか、保健・医療・福祉活動に携わる人員の派遣調整や情報分析を行う体制の整備も明記されています。

パブリックコメントの募集期間

県民意見の募集期間は、2026年8月14日から9月14日までです。

意見は所定の意見書を使用し、電子メール、郵送またはファクスで沖縄県知事公室危機管理課へ提出します。締め切りは9月14日午後5時で、郵送は同日の消印まで有効です。

電話や口頭による意見は受け付けていません。

先島地域からの広域避難との関係

変更素案には、県外への広域避難が必要になった場合、鹿児島県をはじめとする九州各県や山口県と、避難経路や運送手段に関する情報共有を図ることが記されています。

先島地域では、宮古島市、石垣市、竹富町、与那国町、多良間村の5市町村から九州・山口各県へ住民を避難させる計画づくりが進められています。

ただし、国民保護計画は特定の国や「台湾有事」だけを対象とするものではありません。武力攻撃事態や緊急対処事態における住民保護全般を定める計画です。

FAQ

Q沖縄県国民保護計画とは何ですか?
A武力攻撃や大規模テロなどが発生した場合の住民避難、救援、被害への対応などを定めた県の計画です。
Q今回は何が変更されますか?
A高齢者、障がい者、乳幼児らの情報把握や生活支援、福祉避難所、保健・医療・福祉活動の総合調整などが追加されます。
Qパブリックコメントはいつまでですか?
A2026年9月14日午後5時までです。郵送の場合は同日の消印まで有効です。
Q意見はどのように提出できますか?
A所定の意見書を使用し、電子メール、郵送またはファクスで沖縄県知事公室危機管理課へ提出します。
Q台湾有事を前提にした計画ですか?
A特定の事態だけを対象にした計画ではありません。武力攻撃や大規模テロなどに備えた住民保護全般を対象としています。

情報提供募集

各種ご相談、情報提供、現地写真・動画、関係者からの証言などをお持ちの方は、メール(info@108takapi.jp)、各種SNSのDM、または公式LINEまでお寄せください。週刊TAKAPI編集部が内容を確認のうえ、取材・報道の参考とさせていただきます。

リアルタイム
サイト訪問者数
35

コメント

0件

まだコメントはありません。最初のコメントを投稿してみませんか。

コメントを投稿する

名前は空欄でも投稿できます。その場合は「匿名」と表示されます。