【全国】インフルエンザが流行入り 定点1.11、4094人報告 1999年以降で2番目の早さ

厚生労働省が2026年第34週のインフルエンザ定点当たり報告数1.11、患者報告4094人として全国的な流行入りを発表したニュースのアイキャッチ

厚生労働省は8月28日、全国のインフルエンザ患者報告数が、8月17日から23日までの1週間で4094人、1医療機関当たり1.11人となり、流行開始の目安とされる「1.00」を上回ったと発表した。

感染症法が施行された1999年以降では、2009年に次いで2番目に早い流行入りとなる。厚労省は28日付の報道発表資料で、第34週の集計結果と流行入りを公表している。

新学期を控える時期の全国流行入りとなり、9月以降、学校や家庭で感染がどこまで広がるかが焦点となる。

第34週は4094人 全国平均が1.11に

厚労省がまとめたのは、2026年第34週にあたる8月17日から23日までの発生状況。

全国の定点医療機関から報告されたインフルエンザ患者は4094人で、定点当たり報告数は1.11となった。

厚労省は、全国の定点当たり報告数が流行開始の目安である1.00を上回ったとして、今シーズンの流行入りを公表した。

4094人は国内全体の患者数ではなく、指定された定点医療機関から報告された人数となる。

1999年以降で2番目の早さ

今回の特徴は、流行入りした時期の早さだ。

厚労省によると、感染症法が施行された1999年以降では、2009年に次いで2番目に早い。前年から流行状態が継続していた2023年は、この比較から除かれている。

昨シーズンの流行入りは第39週だったのに対し、今回は第34週。例年より早い段階で全国平均が流行開始ラインを上回った形となる。

2009年は新型インフルエンザが世界的に流行した年であり、今回がそれに次ぐ早さとなった点は、今シーズンの動向を見る上で重要な材料となる。

沖縄4.43 岩手2.10、青森2.08

厚労省の第34週資料では、都道府県別の定点当たり報告数も示されている。

高かった地域は、沖縄県4.43、岩手県2.10、青森県2.08、神奈川県1.99など。東京都は1.49だった。

一方、全国平均が1.00を超えていても、すべての都道府県が流行開始ラインを上回っているわけではない。

今回の「全国流行入り」は、全国の定点当たり平均が1.00を超えたという意味であり、地域ごとの感染状況には差がある。第34週の都道府県別数値は、厚生労働省が28日に公表した同じ資料で確認できる。

厚労省のインフルエンザ報道発表資料一覧からも、各シーズンの公表資料を確認できる。

厚労省28日発表とJIHS速報は別スケジュール

今回、情報を確認する際に注意したいのが、厚生労働省と国立健康危機管理研究機構(JIHS)の公表スケジュールの違いだ。

厚労省は28日、第34週のインフルエンザ発生状況を報道発表資料として公表した。

一方、JIHSの「IDWR速報データ」は、8月25日時点では第33週までが公開されており、第34週速報の更新予定は9月1日と案内されている。

つまり、28日時点では「厚労省の第34週報道発表」が最新の公式公表で、JIHSの通常の第34週速報は数日後に更新されるという時間差がある。

両者を同じ公開タイミングの資料として扱わないことが重要だ。

2025年第15週から定点数変更 前年との単純比較には注意

前年同期との比較についても注意が必要だ。

厚生労働省は、2025年第15週、4月7日から13日以降について、急性呼吸器感染症サーベイランスの開始に伴って定点医療機関の設置基準が変更され、定点数も変更されたとしている。

このため、過去の患者報告人数と現在の4094人を単純に人数だけで比較すると、感染状況の変化以上の差があるように受け取られる可能性がある。

厚労省自身も、2025年第15週以降の数値について「データの解釈には留意が必要」と注意を促している。

今回の記事では、前年同期との単純な「何倍」という評価は避け、定点当たり報告数と流行開始時期を中心に見る。

第33週までの速報でも地域差

全国流行入り直前となる第33週、8月10日から16日のデータについては、JIHSが8月25日に速報値を公開している。

この速報では、定点把握疾患について都道府県別の報告数や定点当たり報告数を確認できる。

JIHSは、速報値について後日公表される感染症発生動向調査週報や年報で修正される可能性があるとしている。

第34週の全国流行入りを見る際には、一週だけの数字ではなく、第33週までの地域別の動きから継続的に確認する必要がある。

一方、年齢層別の詳しい増加状況や、現在の全国的な増加をどのウイルス型・系統が主導しているかについては、28日の厚労省第34週資料だけでは十分に判断できない。

現段階では、確認できる範囲を超えて主流株を断定するのは避けるべきだ。

新学期後、学校での集団感染が次の焦点

今回の全国流行入りは、新学期開始とほぼ重なる時期となった。

厚労省は、2026/2027シーズンの「インフルエンザ様疾患発生報告」と施設数の推移について、第36週、8月31日から9月6日の実績分から掲載する予定としている。

学校や保育施設での集団感染、学級閉鎖などが全国的にどこまで増えるかについては、第36週以降のデータが重要になる。

家庭内や学校内で接触機会が増える新学期開始後、定点当たり報告数がどの程度上昇するかが今シーズン序盤の最大の焦点となる。

次回は9月4日公表予定

厚生労働省は、第35週にあたる8月24日から30日までの発生状況を9月4日に公表する予定としている。

次回は、全国平均が1.11からさらに上昇するのかに加え、すでに高い水準にある地域で患者報告がどう推移するかを確認する必要がある。

編集部まとめ

今回のポイントは、全国平均が1.11になったこと以上に、8月中に全国の流行開始ラインを超えたことにある。

一方で、2025年春から定点医療機関の設置基準が変更されているため、過去年との単純な患者人数比較だけで流行規模を判断するのは適切ではない。

今後を見る上では、全国平均の上昇幅に加え、新学期後の学校・保育施設での集団感染と地域別の広がりが重要になる。9月4日の次回発表で、今回の早い流行入りが一時的なものなのか、本格的な拡大局面につながるのかがより明確になる。

週刊TAKAPI 編集部/一条

特記事項

この記事は、厚生労働省が2026年8月28日に公表した第34週のインフルエンザ発生状況を主要な一次情報として構成しています。

第34週については、厚生労働省が28日に報道発表を行う一方、JIHSのIDWR速報データは9月1日に更新予定となっており、両者には公表時期の違いがあります。

また、2025年第15週以降は急性呼吸器感染症サーベイランス開始に伴って定点医療機関の設置基準が変更されているため、過去年との患者報告人数の単純比較には注意が必要です。

Qインフルエンザは全国で流行入りした?
Aはい。厚生労働省は8月28日、第34週の全国定点当たり報告数が1.11となり、流行開始の目安1.00を上回ったと発表しました。
Q全国で何人報告された?
A8月17日から23日までの1週間に、全国の定点医療機関から4094人が報告されました。国内全体の患者総数ではありません。
Qどれくらい早い流行入り?
A感染症法施行後の1999年以降では、2009年に次いで2番目の早さです。
QJIHSの第34週速報はもう出ている?
A8月28日時点では、JIHSのIDWR速報は第33週までです。JIHSは第34週速報を9月1日に更新予定としています。一方、厚労省は28日に第34週のインフルエンザ発生状況を別途公表しています。
Q次の厚労省発表はいつ?
A第35週、8月24日から30日の発生状況は9月4日に公表される予定です。

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