【鹿児島】鹿児島南高校女子バレー部で体罰 40代男性顧問が部員の頬を平手打ち 全国高体連が1年間の監督出場停止

鹿児島県立鹿児島南高校の女子バレーボール部で、40代の男性顧問が女子部員の頬を平手打ちする体罰を行っていたことが分かった。

学校が体罰と認定し、男性顧問を約10日間、部活動の指導から外したほか、全国高校体育連盟(全国高体連)は、インターハイや予選大会などへの監督としての出場を1年間停止する措置を取った。

女子部員の左頬を1回平手打ち

学校などによると、体罰があったのは2026年7月。

40代の男性顧問が、女子バレー部の女子部員の左頬を1回、平手でたたいた。

女子部員にけがはなかった。

地元報道では、体罰が行われた状況について「生徒指導中」とする報道と、「試合後」とする報道があり、詳細な経緯については確認が必要だ。

学校は別の部員からの報告などを受けて事実関係を確認し、男性顧問による行為を「体罰」と判断した。

男性顧問は女子部員と保護者に謝罪。学校も保護者会を開き、事案について説明した。

また、学校側は県教育委員会や全国高体連に報告したとされる。

全国高体連は1年間の出場停止

全国高体連は男性顧問について、同連盟が主催するインターハイやその予選大会などに監督として出場させない、1年間の出場停止措置とした。

一方、学校側も男性顧問を約10日間、部活動の指導から外した。

この2つは別の措置である。

つまり、「学校による約10日間の指導停止」と「全国高体連による1年間の大会出場停止」を分けて考える必要がある。

男性顧問は、生徒や保護者、関係者に申し訳ないという趣旨の説明をしていると報じられている。

鹿児島南高校の永迫昌毅校長も、事案を重く受け止め、体罰の根絶・再発防止に取り組むとしている。


【検証】なぜ「平手打ち」は起きたのか

ここから先に残るのは、処分そのものとは別の問いだ。

なぜ、教育現場で生徒に手を上げるところまで指導がエスカレートしたのか。

今回確認されているのは、女子部員の頬を1回平手打ちしたという行為だ。

けがの有無にかかわらず、学校自身がこれを「体罰」と認定している。

そして今回、学校が事案を把握するきっかけになったのは、顧問自身からの申告だけではなく、別の部員からの報告だったとされる。

ここは見過ごせない。

「別の部員からの報告」で学校が把握

体罰が発生した翌日、別の部員から学校側に報告があり、学校が事情を聴いたことで事案が確認されたと報じられている。

では、もし別の部員が声を上げなかったら、学校はどの時点で事実を把握できたのだろうか。

これは今回の男性顧問個人だけに向けられる問いではない。

部活動という閉じられた空間で、不適切な指導を早期に把握する仕組みが十分に機能していたのかという、学校側の危機管理にもかかわる問題である。

顧問と生徒には、指導する側とされる側という明確な立場の差がある。

だからこそ学校には、生徒自身が顧問へ直接訴えなくても、異変を伝えられる経路を用意しておくことが求められる。

「謝罪と処分」で終わらせていいのか

男性顧問は本人と保護者に謝罪し、学校は保護者会を開催した。

さらに学校側の指導停止、高体連による1年間の大会出場停止という措置も取られた。

迅速な事実確認と報告、処分は重要である。

しかし、再発防止を考えるなら、処分を公表して終わりにはできない。

必要なのは、

・体罰に至るまでにどのような指導が行われていたのか
・当時、周囲にほかの教職員や部員はいたのか
・過去に顧問の指導方法をめぐる相談はなかったのか
・部員が顧問を介さず学校側へ相談できる制度は機能していたのか
・今回を受け、学校が具体的に何を変更したのか

という検証だ。

現時点の公表情報だけでは、これらすべてについて十分な答えは確認できていない。

問われるのは「再発防止」の中身

「体罰根絶に努める」「再発防止に努める」。

学校不祥事が発覚した際、繰り返し使われてきた言葉だ。

しかし、本当に問われるのは、その言葉の後に何をするかである。

研修を実施するのか。

指導体制を変更するのか。

部員への定期的な聞き取りを行うのか。

匿名で相談できる窓口を設けるのか。

外部の目が入る仕組みをつくるのか。

具体策が示されて初めて、「再発防止」の実効性を検証できる。

今回、別の部員からの報告を端緒として学校が体罰を確認したことを考えれば、部員が声を上げられる環境をどう守るかも重要な論点になる。

週刊TAKAPIは今後も経緯を確認

今回の問題は「平手打ち1回」という数字だけで評価すべきものではない。

学校自身が体罰と認定した行為がなぜ発生したのか。

学校はそれ以前に兆候を把握できなかったのか。

そして、同じことを繰り返さないために何を変えるのか。

週刊TAKAPIでは、今後公表される学校・教育委員会・競技団体側の説明などを確認し、必要に応じて続報する。


Q&A|何があった?

Q鹿児島南高校女子バレー部で何があった?
A2026年7月、鹿児島南高校女子バレーボール部の40代男性顧問が、女子部員の左頬を1回平手打ちしました。学校はこの行為を体罰と認定しています。
Q女子部員にけがはあった?
A学校側の説明として報じられている内容では、女子部員にけがはありませんでした。
Q体罰はどうやって発覚した?
A別の部員から学校への報告などを受け、学校が事情を確認したことで体罰が判明したとされています。
Q男性顧問はどんな処分を受けた?
A学校側では約10日間、部活動の指導から外されました。また全国高校体育連盟から、インターハイや予選大会などへの監督としての出場を1年間停止する措置を受けています。
Q顧問は謝罪した?
A男性顧問は女子部員と保護者に謝罪したとされています。学校も保護者会を開催して事案を説明しています。
Q今後の焦点は?
A体罰に至った詳しい経緯のほか、学校がそれ以前に指導上の問題を把握していなかったか、部員からの相談体制が機能していたか、学校がどのような具体的な再発防止策を取るのかが焦点となります。

情報提供・相談窓口

週刊TAKAPIでは、学校や部活動における体罰、不適切指導、暴言、ハラスメントなどについて取材を行っています。

今回の事案について、学校関係者、生徒・保護者、卒業生などからの情報も受け付けています。

各種ご相談、情報提供、現地写真・動画、関係者からの証言などをお持ちの方は、メール(info@108takapi.jp)、各種SNSのDM、または公式LINEまでお寄せください。

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