名古屋市千種区の私立「城山学院幼稚園」が、2027年3月31日で閉園する方針を保護者に通知した。
学校法人城山学院側は、園児減少による経営悪化に加え、幼稚園の運営を引き継ぐ予定だった相手が辞退し、3億円を超える借入金の一括返済を求められていると説明している。
通知は9月11日に文書で行われた。突然の知らせに、保護者からは閉園までの園生活や転園先を心配する声が上がっている。
9月11日に文書で閉園を通知
保護者に配布された文書では、2027年3月31日をもって城山学院幼稚園を閉園する方針が伝えられた。
法人側は、突然の知らせとなったことについて謝罪している。
園児を通わせる保護者からは、
「まさかいきなり閉園というのは思っていなかった。今いる子たちがどうなるんだろうというのが心配」
との声が上がった。
年少クラスに入園したばかりの園児の保護者からも、突然の通知に驚いたとの声が出ている。
閉園方針について保護者会は開かれず、文書による通知だったとされる。
園児減少で経営悪化 引き継ぎ予定者が辞退
法人側によると、閉園判断の背景には園児数の減少による経営悪化がある。
当初は別の運営者へ幼稚園を引き継ぐ予定だったが、引き継ぎ予定者から辞退の申し入れがあったという。
法人側は、幼稚園を引き継ぐ条件として借入金を全額返済することを国の機関に約束していたため、現在は3億円を超える借入金の一括返済を求められていると説明している。
返済の手段がないまま園を継続する場合、大幅な保育料の値上げや寄付金を保護者へ求めざるを得ないとして、閉園を「苦渋の決断」としている。
借入金の正確な残高や借入先、返済条件などの詳細は明らかになっていない。
保護者「紙一枚では」 転園先への不安
保護者からは、閉園そのものに加えて説明方法への疑問も出ている。
「紙一枚だと子どもたちの将来のこともあるので、説明はしてほしい」
と、法人側から直接説明を求める声もある。
園児が転園する場合、私立・市立を問わず、各園の受け入れ状況を確認する必要がある。
法人側は名古屋市内の幼稚園への転園措置を検討しているとしているが、具体的な転園先や受け入れ人数などはまだ示されていない。
保護者からは、次の園へ円滑に移れるよう支援を求める声や、閉園までの期間を園児が安心して過ごせる環境を求める声も上がっている。
9月16日の県審議結果に城山学院幼稚園の記載なし
愛知県は9月16日、「2026年度第1回愛知県私立学校審議会の開催結果について」を公表した。
同日の審議会では「私立学校の廃止について(幼稚園)」も議題となった。
県が公表した別紙「審議結果」の1ページ目では、幼稚園の廃止案件は1件とされているが、城山学院幼稚園の名称は掲載されていない。
掲載されているのは別の幼稚園で、廃止について「可」とする結果が示されている。
これは、9月16日に審議された幼稚園の廃止案件を確認するためのもので、城山学院幼稚園とその園との間に直接の関係があることを示すものではない。
したがって、県が公表した9月16日の審議結果からは、城山学院幼稚園の廃止が同日の審議会で認められたとは確認できない。
閉園方針と県の廃止認可は別
私立幼稚園の廃止には、県知事による認可手続きが必要となる。
園が保護者へ「閉園する」と通知したことと、行政上の廃止認可が完了したことは別だ。
愛知県が9月16日に公表した審議結果には城山学院幼稚園が掲載されていないため、同園の廃止認可申請や審議が現在どの段階にあるのかは明らかになっていない。
編集部まとめ
名古屋市千種区の城山学院幼稚園が、2027年3月31日で閉園する方針を保護者へ通知した。法人側は、園児減少による経営悪化や運営引き継ぎ予定者の辞退、3億円を超える借入金の一括返済を求められていることを背景として説明している。
保護者からは突然の通知や転園への不安、直接説明を求める声が上がっている。一方、愛知県が9月16日に公表した私立学校審議会の審議結果には城山学院幼稚園は掲載されておらず、廃止認可手続きの現在地は明らかになっていない。
週刊TAKAPI編集部/成田
特記事項
本記事は2026年9月時点の公開情報と、愛知県・名古屋市が公表している資料を基に事実関係を整理しています。
愛知県が9月16日に公表した「2026年度第1回愛知県私立学校審議会の開催結果について」および別紙「審議結果」を確認したところ、幼稚園の廃止案件は1件で、城山学院幼稚園の名称は掲載されていません。
ただし、このことだけから城山学院幼稚園が廃止認可申請をしていないと断定することはできません。法人・愛知県への直接照会は現時点で行っておらず、現在の申請・審議状況は確認できていません。
3億円超の借入金についても、正確な残高、借入先、返済条件は独自確認できていないため、法人側の説明として記載しています。
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