蒲郡警察署は9月18日、前日の17日に認知した特殊詐欺被害について公表し、注意を呼びかけた。
被害に遭ったのは蒲郡市内の高齢者。自宅の固定電話に運送会社を名乗る人物から電話があり、その後、「福岡県警の警察官」を名乗る人物へつながれた。
犯人側は、被害者がマネーロンダリング事件に関係しているかのように告げ、「資産を凍結する」などと説明。被害者は指示を信じ、犯人側が指定した口座へ金を振り込んだ。
蒲郡署管内で9月中に認知した特殊詐欺被害は、今回で3件目となる。
入口は「警察」ではなく運送会社
今回の特徴は、最初から警察官を名乗ったわけではない点だ。
蒲郡署の配信情報によると、被害者の自宅固定電話に運送会社を名乗る人物から連絡があった。
相手は、
「あなたが発送した荷物の中にスマートフォンが入っていた」
「不正利用されている可能性があるので警察につなぐ」
などと説明したという。
その後、電話は「福岡県警の警察官」を名乗る人物へ移った。
犯人側は、マネーロンダリング事件の犯人が被害者から通帳を購入したと供述しているなどと説明し、被害者自身が犯罪に関係しているかのように告げた。
「資産を凍結する」 安全な口座への移動を要求
さらに犯人側は「資産を凍結する」と告げ、その前に金を「安全な口座」へ移すよう求めた。
被害者は指示された口座へ送金した。
蒲郡署が18日に配信した情報では、被害額は公表されていない。
また、最初の電話があった日時や、実際に送金した日時についても明らかにされていない。
警察が公表しているのは、今回の被害を9月17日に認知したという事実だ。
SNSのビデオ通話へ 免許証や資産状況も
犯人側は電話だけでなく、被害者をSNSのビデオ通話にも誘導した。
その上で、運転免許証を見せるよう求め、資産状況を伝えることも指示したという。
さらに、毎日決められた時間に連絡するよう求めていた。
今回確認されたのは、
運送会社を名乗る電話
↓
警察官を名乗る人物へ接続
↓
SNSのビデオ通話
↓
運転免許証や資産状況の確認
↓
指定口座への送金
という流れだ。
蒲郡署は、警察官がLINEなどのSNSで連絡したり、警察官や検事が捜査を理由に別の口座へ金を振り込むよう指示したりすることはないとしている。
前日にも「福岡県の運送会社」名乗る前兆電話
蒲郡署は9月17日にも、市内の固定電話に福岡県の運送会社を名乗る自動音声などによる特殊詐欺の前兆電話があったとして注意を呼びかけていた。
今回の被害との共通点はある。
ただし、17日に注意喚起された前兆電話と今回公表された被害が同じ事案なのか、同じ犯人グループによるものなのかは明らかにされていない。
このため、本稿では両者を同一事件とは扱わない。
蒲郡署は、市内で同様の特殊詐欺の前兆電話を連日認知しているほか、警察官をかたる詐欺被害も相次いでいるとして警戒を呼びかけている。
警察官がSNSや送金を求めることはない
蒲郡署は、警察官がSNSで連絡したり、捜査を理由に別口座への送金を指示したりすることはないと強調している。
運送会社や警察を名乗る電話であっても、SNSへの移行、免許証などの身分証提示、資産状況の申告、口座への送金を求められた場合は、いったん電話を切り、警察などの公式な連絡先へ確認するよう注意が必要だ。
編集部まとめ
蒲郡署管内で9月中3件目となる特殊詐欺被害が確認された。
今回は運送会社を名乗る電話を入口に、「福岡県警」の警察官を名乗る人物へつながれ、SNSで免許証や資産状況を確認された後、指定口座へ送金している。
蒲郡署は、市内で同様の前兆電話や警察官をかたる詐欺被害が続いているとして注意を呼びかけている。
週刊TAKAPI編集部/黒木
特記事項
本稿は、蒲郡警察署が2026年9月18日11時56分に配信した「パトネットあいち」の犯罪情報を基礎資料として構成しています。
今回の被害について警察が公表しているのは、9月17日に被害を認知したという事実です。電話があった日時、送金日時、被害額は今回確認した配信情報では明らかにされていません。
9月17日に注意喚起された特殊詐欺の前兆電話と今回の被害が同一事案、または同一グループによるものとの発表はありません。
被害者については、警察が公表した「蒲郡市内の高齢者」という範囲を超えて、性別、年齢、居住地域などを推測していません。
「福岡県警の警察官」は犯人側が名乗ったもので、実際の警察官ではありません。
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