広島東洋カープは10月1日、小園海斗内野手(26)、矢野雅哉内野手(27)、前川誠太内野手(23)、田村俊介外野手(23)の4選手に、来季の契約を結ばないと通告したと発表しました。4人はいずれも20代の野手です。
小園選手は2025年に首位打者と最高出塁率のタイトルを獲得し、2026年3月のWBCでは日本代表に選出。矢野選手も2024年に遊撃手部門でゴールデングラブ賞を受賞していました。実績のある若手を含む4選手が同日に自由契約となる異例の発表です。
今回の判断について、鈴木清明球団本部長は、「来季に向けて新井監督のもと一丸となるには、球団との信頼関係を築くのが難しいと考えた」と説明しました。一方、球団はエトミデートの使用について、4選手に使用の事実を確認したとは説明していません。
前年2冠・WBC代表の小園に戦力外通告
小園選手は2018年ドラフト1位で広島に入団。1年目から1軍で58試合に出場し、2025年には首位打者と最高出塁率のタイトルを獲得しました。2026年3月のWBCでは日本代表にも選出されています。
2026年は1軍101試合に出場し、打率.257、1本塁打、23打点。8月にはシーズン途中としては3年ぶりとなる2軍降格となり、その後はファームでプレーしていました。
戦力外通告を受けた小園選手は、球団から「信頼できないと言われたんで」と説明されたと明かしました。
小園選手は「もうなるだろうなと思っていた」と話し、今季の結果について「申し訳ないです」とコメント。今後については「全然考えていないです」とし、球団やファンへの感謝を述べています。
前年の首位打者・最高出塁率で、今春には日本代表としてWBCにも出場した26歳の内野手が、来季の契約対象から外れました。
矢野も戦力外 「現役としてやっていきたい」
矢野選手は2020年ドラフト6位で入団。強肩と広い守備範囲を持ち味とし、2024年には遊撃手部門でゴールデングラブ賞を受賞しました。
2026年は44試合に出場し、打率.167、1本塁打、5打点でした。
通告後、矢野選手は**「僕の軽率な行動でファンの方々や球団関係者の方々にご迷惑と心配をかけて申し訳ないです」**と謝罪。
そのうえで、「まだまだ野球を続けたいという思いもありますし、現役としてやっていきたい」と話し、現役続行の意思を明確にしました。
矢野選手については、指定薬物エトミデートを巡る問題で、9月25日付の書類送検が報じられています。
前川も戦力外 書類送検後も契約終了
前川選手は2021年育成ドラフト2位で入団し、2025年に支配下登録されました。
2026年は1軍25試合に出場し、打率.095でした。
前川選手は矢野選手とともに、エトミデートを巡る問題で7月に自宅の家宅捜索を受け、9月25日付で書類送検されたと報じられています。報道では、矢野選手はエトミデートを譲り受けた疑い、前川選手は所持した疑いとされています。
ただし、書類送検は有罪判決を意味しません。 また、球団は4選手についてエトミデート使用の事実を確認していないと説明しています。
田村も戦力外 球団から「信頼」と説明
田村選手は愛工大名電高校から2021年ドラフト4位で入団。2023年に1軍デビューし、2025年にはプロ初本塁打を記録しました。2026年の1軍出場は4試合でした。
田村選手によると、球団からは、さまざまな件について「これからちょっとしたことでも球団として疑いを生んでしまうようなことになってしまうかもしれない」という趣旨の説明を受けたということです。
田村選手は球団について「自分が悪いので。そこは受け入れてます」と話し、今後については「野球はやりたい」という思いを示しながら、まだ答えは出ていないとしています。
エトミデート問題 4選手の状況は同じではない
今回の戦力外通告を巡っては、指定薬物エトミデートを巡る一連の問題が報じられています。
矢野・前川両選手については、7月に広島県警による家宅捜索を受け、9月25日付で書類送検されたと報じられています。
一方、小園・田村両選手については、エトミデートを羽月隆太郎元選手に譲渡したとして有罪判決を受けた男性らとの同席写真が7月に週刊誌で報じられました。写真が報じられたことと、両選手がエトミデートを使用したことは同じではありません。
10月1日午後時点で、小園・田村両選手について、同じ容疑で書類送検されたとの報道は確認できません。
球団は調査を継続 判断理由は「信頼関係」
今回の戦力外通告について、鈴木球団本部長は、球団が羽月元選手の逮捕以降、内部調査を続けてきたと説明しています。
そのうえで、エトミデートや「ゾンビたばこ」の使用事実は確認できていないとしながら、「調査の中身は申し上げられないが、我々も調査している。そういったものも含めて判断した」と説明しました。
球団が今回の契約判断について明示した理由は、「来季に向けて新井監督のもと一丸となるには、球団との信頼関係を築くことが難しい」というものです。
つまり、球団が4選手のエトミデート使用を確認したことを理由として戦力外にした、と確認されたわけではありません。 一方で、球団は一連の問題に関する内部調査を行い、その内容も含めて今回の判断をしたと説明しています。
小園「信頼できないと言われた」 4選手に伝えられた言葉
4選手はいずれも、戦力外通告の際に球団から「信頼」という言葉を伝えられたと説明しています。
小園選手は「信頼できないと言われた」、矢野選手は「信頼関係について話をされた」、前川選手も「信頼関係がという話でした」と説明。田村選手も、さまざまな件について「疑いを生んでしまうようなことになってしまうかもしれない」と伝えられたとしています。
4選手それぞれの説明には違いがありますが、球団が今回の契約判断で「信頼」を重視したことは共通しています。
4選手の今後 矢野は現役続行を明言
小園選手は現時点で今後について「全然考えていない」としています。
矢野選手は「現役としてやっていきたい」と明言。前川選手も今回の判断を受け止め、田村選手は「野球はやりたい」という思いを示しています。
球団側は、4選手の今後については「各球団の判断」と説明しています。
編集部まとめ
広島は10月1日、小園海斗、矢野雅哉、前川誠太、田村俊介の4選手に来季の契約を結ばないと通告しました。
前年に首位打者・最高出塁率の2冠を獲得し、今春のWBC日本代表だった小園と、2024年ゴールデングラブ賞の矢野を含む20代野手4人が同日に戦力外となりました。
エトミデートを巡っては、矢野・前川の書類送検や、小園・矢野・田村の関連人物との同席写真が報じられています。一方、球団は4選手の使用事実を確認していないと説明し、内部調査の内容も含めて「信頼関係」を理由に契約を結ばない判断をしたと説明しています。
矢野は現役続行を明言。小園、前川、田村もそれぞれ今後についてコメントしています。
週刊TAKAPI 編集部
特記事項
本稿は2026年10月1日午後までに確認できた広島球団の説明、NPB公式記録、複数の報道を照合して構成しています。
エトミデートを巡る問題について、矢野・前川両選手は9月25日付で書類送検されたと報じられていますが、書類送検は有罪を意味しません。
また、球団は4選手についてエトミデート使用の事実を確認していないと説明しています。一方で、球団は内部調査を継続しており、その内容も含めて契約判断をしたと説明しています。
10月1日午後時点で、小園・田村両選手について、エトミデートを巡る同じ容疑で書類送検されたとの報道は確認していません。両選手については、関連人物との同席写真が週刊誌で報じられています。

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