千葉県柏市は10月8日、避難所の開設・運営業務に従事していた勤務時間中に飲酒し、同じ日に酒酔い運転の疑いで逮捕されたとして、市民生活部布施近隣センターの松﨑真吾所長(57)を懲戒免職にしたと発表した。
処分は10月7日付で、退職手当は不支給とした。所長は市内で物損事故を起こし、事故車両を別の場所に放置していた。市は管理監督する立場にあった部長と次長にも、訓告(文書厳重注意)を行った。
事故が起きた9月21日、柏市は台風25号の影響で避難指示を発令し、市内19カ所に避難所を開設していた。
酒酔い運転の疑いで逮捕 事故車両を別の場所に放置
柏市の発表によると、松﨑所長は9月21日、酒に酔った状態で自家用車を運転し、市内で物損事故を起こした。
その後、事故車両を別の場所に乗り捨てて放置し、道路交通法違反(酒酔い運転)の疑いで柏警察署に逮捕された。
さらに市の調査で、同日の避難所開設・運営業務に従事していた際、勤務時間中に飲酒していたことが確認された。
酒酔い運転の疑いによる逮捕に加え、災害対応という公務の最中に飲酒していたことが、市の懲戒処分の理由となった。
台風25号で避難指示 午前6時30分に避難所18カ所を追加開設
9月21日、柏市では台風25号による大雨への対応が続いていた。
市は午前1時30分、土砂災害警戒区域などを対象に警戒レベル4の避難指示を発令。午前2時にはアミュゼ柏を避難所として開設した。
午前6時には浸水想定区域を対象に警戒レベル3の高齢者等避難を発令し、午前6時30分から近隣センターなど18カ所の避難所を追加開設した。
その後も大雨への警戒が続き、午後3時には災害対策本部を設置。午後4時10分には浸水想定区域などにも避難指示を発令している。
10月8日時点で市がまとめた被害状況によると、道路・橋梁の被害は151件、市施設の被害は28件に上った。避難所は計19カ所が開設され、最大20人が利用した。
松﨑所長が勤務中に飲酒していたのは、こうした災害対応が行われていた日だった。
退職手当は不支給 部長と次長にも文書厳重注意
柏市は、松﨑所長の一連の行為を受け、10月7日付で懲戒免職とし、退職手当を支給しないことを決定した。
管理監督責任についても対応を取っている。
市民生活部長と、地域コミュニティ課長を兼務する市民生活部次長の2人に対し、それぞれ訓告(文書厳重注意)を行った。
市が示した理由は、所管業務を円滑に執行する立場にありながら、注意義務を怠ったというものだ。
ただし、所長に対する懲戒免職と、上司2人への訓告は異なる措置であり、同一の懲戒処分ではない。
今回の事案では、所長自身の服務違反だけでなく、管理監督する立場にあった幹部職員の責任も問われた。
災害対応中の飲酒 職員管理の問題も残る
台風25号の接近に伴い、柏市は避難情報の発令、避難所の開設、災害対策本部の設置など、段階的に対応を強化していた。
その一方で、避難所運営を担う所長による勤務中の飲酒が発生していた。
市の公表資料では、飲酒した時刻や物損事故に至るまでの詳しい経緯は示されていない。
しかし、勤務中の飲酒と酒酔い運転の疑いによる逮捕という二つの問題が、同じ日に発生していたことは市の発表で確認されている。
市は所長を懲戒免職とし、監督する立場の幹部2人にも注意措置を取った。災害対応中の服務管理が適切に行われていたのか、組織としての検証も必要になる。
編集部まとめ
柏市は、避難所勤務中に飲酒し、酒酔い運転の疑いで逮捕された57歳の布施近隣センター所長を懲戒免職にした。退職手当は不支給とされ、市民生活部の幹部2人も訓告を受けた。
事故当日は台風25号による災害対応が続き、市内19カ所に避難所が開設されていた。
公務員の飲酒運転をめぐる問題に加え、市民の避難を支える業務中に飲酒していた事実は重い。災害時の職員管理と、管理監督責任のあり方が問われる事案となった。
週刊TAKAPI 編集部/松本
特記事項
本記事は、柏市が2026年10月8日に公表した職員の処分資料、9月21日の避難情報、10月8日時点の台風25号の被害状況を基に構成した。
酒酔い運転については逮捕容疑として記載し、刑事責任が確定したものとして扱っていない。また、所長の懲戒免職と、上司2人への訓告は区別している。
確認資料/ページID42044

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