【静岡市】防災メールなど延べ4万3030人分の情報漏えい 市職員6915人の氏名・職員番号も流出、委託先に不正アクセス

深紺の背景に「延べ4万3030人分の個人情報漏えい」「市職員6915人の氏名・職員番号も流出」と白い明朝体で記した、静岡市の不正アクセス問題を伝える報道アイキャッチ

静岡市は10月14日、防災情報などのメール配信を委託する事業者が外部から不正アクセスを受け、市民や市職員の個人情報が漏えいしたと発表した。

対象は「静岡市防災メール」と「静岡市認知症しずメール」の登録者で、延べ4万3030人分。市職員6915人の氏名、職員番号、所属名なども含まれている。

市は今回の不正アクセスに関連するとみられる不審メールが、複数の登録者に届いていることも確認。難波喬司市長は14日午前に緊急記者会見を開き、謝罪した。

防災メール登録者4万1251人分が対象 職員番号や所属名も

静岡市の発表によると、不正アクセスを受けたのは、メール配信サービスなどを運営する委託先の株式会社アルカディア。

漏えいが確認された登録者情報の内訳は次のとおり。

対象サービス登録者数漏えいした情報
防災メール・市民34,336人メールアドレス
防災メール・市職員6,915人メールアドレス、氏名、職員番号、所属名
認知症しずメール1,779人メールアドレス
合計43,030人分

静岡市の10月14日付公式資料に基づく。サービス別の登録者数の合計であり、重複登録を除いた実人数ではない。

防災メールは、地震や気象、避難情報などを登録者に届けるサービス。認知症しずメールは、認知症の人が行方不明になった場合に情報を配信し、地域住民らの捜索協力につなげる仕組みだ。

今回、市民のメールアドレスに加え、行政内部で使用する職員番号や所属情報も漏えいした。市は委託先と連携し、影響範囲や不正利用の状況を調べている。

クレジットカード会社を装う不審メール 市職員約20人も受信

市は10月13日、防災メールの登録者である複数の市民や市職員に、不審なメールが届いていることを確認した。

クレジットカード会社からの通知を装い、カードの利用状況を確認するよう促す内容だったという。

送信元には、市が防災メールの配信に使用しているドメインが使われていた。

難波市長は14日の会見で、市職員約20人にも同様のメールが届いていることを明らかにした。

市は今回の不正アクセスに関連するとみているが、不審メールの送信と情報漏えいの技術的な関係については、引き続き調査が必要となる。

市は登録者に対し、不審なメールのリンクや添付ファイルを開かず、削除するよう呼びかけている。

一方、防災メールの送信元アドレス自体を受信拒否すると、正規の避難情報や気象情報も届かなくなるおそれがあるため、注意を求めている。

11日に不審な挙動確認 13日に市へ報告

市の公表資料によると、委託先が不正アクセスを疑う挙動を確認したのは10月11日午後4時30分だった。

翌12日午前3時には侵入経路を遮断する応急措置を実施し、影響範囲の調査を開始した。

13日午前10時48分、委託先から静岡市へ最初の報告が入り、認知症しずメールへの不正アクセスとサービスの緊急停止が伝えられた。

同日午後2時12分には、防災メールと清水病院緊急連絡システムについても報告があった。

市は13日夜、登録者へのメールと公式ホームページで情報漏えいを公表し、注意を呼びかけた。

認知症しずメールは停止 電話発信サービスは利用可能

今回、漏えいが確認された2サービスとは別に、市は次の登録者情報についても影響を調べている。

  • 静岡市電話発信サービス:市民21人分の氏名、電話番号またはFAX番号
  • 清水病院緊急連絡システム:市職員709人分の氏名、メールアドレス、所属名

この計730人分については、漏えいの有無を確認している段階で、確定した被害人数には含まれていない。

サービスの稼働状況も異なる。

防災メールと電話発信サービスは、侵入経路の遮断などの応急措置を経て、14日の発表時点で通常どおり利用可能となっている。

一方、認知症しずメールは13日午前11時から停止しており、復旧時期は未定。清水病院緊急連絡システムについても、委託先への不正アクセスの有無などを確認している。

市は委託先に影響範囲の調査と被害拡大防止策を求めるとともに、認知症しずメールの復旧までの代替手段を検討している。

編集部まとめ

静岡市がメール配信を委託する事業者への不正アクセスにより、防災メールと認知症しずメールの登録者情報が延べ4万3030人分漏えいした。

市民のメールアドレスに加え、市職員の氏名や職員番号、所属名も対象となった。

登録者には関連が疑われる不審メールが届いており、市は受信時の注意を呼びかけている。防災メールと電話発信サービスは利用できる一方、認知症しずメールは停止が続いている。

難波市長は緊急記者会見で謝罪し、委託先と連携して被害の拡大防止と原因調査を進める方針を示した。

週刊TAKAPI 編集部/黒木

特記事項

本記事は、静岡市が2026年10月14日に公表した市長臨時記者会見資料と、同市の公式注意喚起を基に作成した。

漏えいが確認された情報と調査中の情報を区別し、不審メールとの因果関係や不正利用の状況については、市の公表範囲に沿って記載した。

Q静岡市で何人分の個人情報が漏えいしましたか?
A防災メールと認知症しずメールの登録者情報、延べ4万3030人分です。サービス間の重複登録を除いた実人数ではありません。
Q漏えいした情報には何が含まれていますか?
A市民については主にメールアドレスです。市職員6915人については、メールアドレスに加え、氏名、職員番号、所属名が含まれています。
Q不審なメールが届いた場合はどうすればよいですか?
Aメール内のリンクや添付ファイルを開かず、削除してください。ただし、防災情報が届かなくなるおそれがあるため、市の正規の配信アドレスを一律に受信拒否しないよう注意が必要です。
Q静岡市の防災メールは現在も利用できますか?
A10月14日の市の発表時点で、防災メールと電話発信サービスは通常どおり利用可能です。一方、認知症しずメールは停止しており、復旧時期は未定です。
Q清水病院の職員情報も漏えいしたのですか?
A清水病院緊急連絡システムの709人分と、電話発信サービスの21人分については漏えいの有無を調査中です。漏えいが確定したものではありません。

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