東京都港区赤坂のIT関連会社「Linuxジャパン」の役員、神山猛さん(当時54)の遺体を運び出し、遺棄したとして、同社社長の水口克也被告(49)が死体遺棄罪で起訴されている事件で、警視庁麻布署捜査本部は6月5日、静岡県伊豆市湯ケ島の山林で見つかった遺体の一部について、DNA型鑑定の結果、神山さんと特定したと発表した。
遺体は黒いボストンバッグに入れられ、一部が白骨化していた。警視庁は、神山さんが死亡した経緯や遺体が切断された経緯について、水口被告が関与した可能性もあるとみて、殺人容疑での立件も視野に捜査を進めている。
神山さんは2025年9月28日、港区六本木の自宅マンションから自転車で外出した後、行方が分からなくなった。知人女性が10月に「連絡が取れない」と麻布署に相談したが、当初は事件性が低いとみられていた。その後、赤坂の会社事務所内から神山さんの血痕が複数見つかったことなどから、捜査は大きく動いた。
水口被告は2025年10月5日から6日ごろ、赤坂の事務所から神山さんの遺体を運び出して遺棄したとして、2026年4月に死体遺棄容疑で逮捕され、その後起訴された。水口被告はこれまで、死体遺棄への関与を否認している。
水口被告と神山さんは2013年ごろに知人を介して知り合い、2024年12月に神山さんが同社取締役に就任した。Linuxジャパンは、Linuxサーバー構築やIT教育などを手がける会社で、水口被告はLinux関連の入門書を執筆するエンジニアとしても知られていた。捜査関係者によると、両者の間には役員報酬をめぐる金銭トラブルがあったとみられている。
また、水口被告は事件前後に都内の量販店でブルーシートを複数回購入していたほか、ロープの購入履歴、神奈川・静岡方面へのレンタカー利用、事務所内の臭い対策とみられる芳香剤の購入も確認されている。警視庁は、これらが遺体の運搬や隠蔽に関係する行動だった可能性があるとみて、時系列の確認を進めている。
当初、警視庁は神奈川県相模原市の大垂水峠や相模湖周辺を中心に捜索していたが、5月29日に静岡県伊豆市の山林で遺体の一部が発見された。今後は、神山さんがどこで死亡したのか、殺害方法は何か、遺体の切断や運搬がどの場所で行われたのか、残る遺体部分の所在が焦点となる。
赤坂のIT企業内部で起きたとみられる役員間トラブルは、死体遺棄事件から殺人事件へ発展する可能性が出てきた。警視庁は、水口被告の供述、事務所内の血痕、購入物、レンタカーの移動経路、伊豆山中での発見状況を照合し、事件の全容解明を進める。
編集部まとめ
東京・赤坂のIT関連会社「Linuxジャパン」の役員、神山猛さんの遺体を遺棄したとして、水口克也被告が死体遺棄罪で起訴されている事件で、静岡県伊豆市湯ケ島の山林から神山さんの遺体の一部が見つかった。DNA型鑑定で身元が確認され、警視庁は殺人容疑での立件も視野に捜査している。役員報酬をめぐる金銭トラブル、事務所内の血痕、ブルーシートやロープ、レンタカー利用などが今後の焦点となる。
事件のポイントQ&A
Q1. 何が発表されたのですか。
A. 警視庁は、静岡県伊豆市湯ケ島の山林で見つかった遺体の一部について、DNA型鑑定で神山猛さんと特定したと発表しました。
Q2. 水口克也被告は何の罪で起訴されていますか。
A. 神山さんの遺体を赤坂の会社事務所から運び出して遺棄したとして、死体遺棄罪で起訴されています。
Q3. 殺人容疑も視野に入っている理由は何ですか。
A. 遺体が切断された状態で見つかり、事務所内の血痕や購入物、レンタカー利用などが確認されているため、警視庁は死亡の経緯も調べています。
Q4. 事件の背景には何があるとみられていますか。
A. 水口被告と神山さんの間には、役員報酬をめぐる金銭トラブルがあったとみられています。
Q5. 今後の捜査の焦点は何ですか。
A. 神山さんが死亡した場所と方法、遺体の切断・運搬の経緯、残る遺体部分の捜索、水口被告の関与の有無です。

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