大阪府警特殊詐欺捜査課は6月10日、SNSを悪用した大規模な副業詐欺事件で、会社代表ら男女41人を詐欺容疑などで逮捕した。被害は全国で約2300人、総額6億5000万円超に上る可能性があるとみられている。
逮捕されたのは、大阪市淀川区の会社代表・松村真吾容疑者(29)、大阪府吹田市の会社代表・藤木来人容疑者(29)ら。関係先には、登記上大阪市北区にある株式会社Unityの名前も出ており、府警は複数の拠点で組織的に勧誘や運用を行っていたとみている。
手口は、実在する人気インフルエンサーになりすますものだった。料理や美容系など、すでにフォロワーを抱えるSNSアカウントを仲介業者から購入し、本人のように投稿を続ける。そのうえで「フォロワーが増えて収入も増えた」「アフィリエイトで高額報酬を得た」「講師の指示通りに作業すれば初心者でも稼げる」などと成功体験を装い、フォロワーをオンラインスクールや情報商材へ誘導していたとされる。
今回の逮捕容疑では、昨年末から今年3月ごろにかけて、大阪府内の30〜50代女性3人から、受講料やサポート費用名目で計約88万円をだまし取った疑いが持たれている。府警は6月9日、関係先を家宅捜索し、スマートフォンやパソコンなど1000点以上を押収した。容疑者らの認否は明らかにされていない。
「スマホ一つで稼げる」「初心者歓迎」「短時間作業で高収入」といった言葉は、副業を探す人に刺さりやすい。そこに実在インフルエンサーの信用をかぶせた点が、今回の事件の悪質性だ。
今後の焦点は、アカウント購入の経路、勧誘担当と資金管理担当の役割分担、被害金の流れ、さらに同様の被害が広がっていないかにある。SNS時代の副業詐欺として、捜査の行方が注目される。
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編集部まとめ
今回の事件は、インフルエンサー文化と副業ブームを悪用した組織的なSNS詐欺とみられる。実在アカウントを使って信用を作り、オンラインスクールや情報商材へ誘導する手口は巧妙だ。
被害は約2300人、総額6億5000万円超に広がる可能性があり、府警は押収した1000点以上のスマートフォンやパソコンを解析している。焦点は、組織の役割分担、資金の流れ、アカウント売買の実態だ。
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