小児がん治療で起きた重大医療事故
さいたま市中央区の埼玉県立小児医療センターで、急性リンパ性白血病の治療中だった小児患者3人が抗がん剤の髄腔内注射後に重い神経症状を発症し、10代男性1人が死亡、2人が人工呼吸器管理の重体となっている。医療事故調査委員会は2026年6月12日、報告書を公表した。
髄腔内投与が禁じられるビンクリスチン検出
事故は2025年1月以降、髄腔内注射を受けた患者に手足のまひや意識障害が相次いだことで発覚した。3人の髄液から検出されたのは、抗がん剤「ビンクリスチン」。本来は静脈内に投与する薬剤で、脳や脊髄を満たす髄液内に入れば神経を直接傷つけ、進行するまひ、呼吸障害、意識障害など命に関わる重篤な被害を招く危険がある。死亡した10代男性は2025年10月22日の注射後、全身まひが進行し、2026年2月6日に亡くなった。
調剤時混入「否定できず」の重み
センターは2025年11月11日以降、全患者の髄腔内注射を中止し、2026年3月11日に事案を公表した。報告書は発注、調剤、搬送、投与の各工程を検証したが、混入経路は特定できなかった。一方で、薬を準備する調剤時に混入した可能性は「否定できない」と結論づけた。これは投与直前の確認だけでなく、薬剤を作る段階の分離管理そのものが問われる重大な指摘だ。
解説動画
信頼回復へ再発防止を
小児がん治療を受ける子どもと家族にとって、病院は命を託す場所である。原因が特定されないままでは不安は消えない。センターには警察の捜査や外部検証も踏まえ、薬剤の時間的・空間的分離、記録管理、複数確認を徹底し、同じ事故を二度と起こさない仕組みを示す責任がある。
WEEKLY TAKAPI — OFFICIAL CONTACT
TAKAPI LEAKS
その情報が、社会を動かす。
情報提供・取材相談・記事の訂正や削除依頼を
全国から受け付けています。
◆ ご連絡内容は慎重に取り扱います
情報提供・各種お問い合わせ ↗記事の訂正・削除依頼もこちらから

[…] 埼玉県立小児医療センター抗がん剤注射事故 調剤時混入「否定できず」1人死亡・2人重体 […]
[…] 【画像】埼玉県立小児医療センター抗がん剤注射事故 調剤時混入「否定できず」1人死亡・2人重体 […]