札幌市教育委員会は、トイレ清掃を担当していた児童に体罰を加えたとして、札幌市立小学校に勤務する40代の男性教師を戒告の懲戒処分にしました。
札幌市教委によりますと、男性教師は2025年10月、トイレ周辺の清掃を担当していた児童を別室に連れて行き、強い口調で叱責したほか、体を押すなどの体罰を行ったということです。
当時、児童は複数人でトイレ周辺を清掃していました。男性教師は、鏡や床、壁など、トイレの手洗い場周辺が水浸しになっているのを見つけ、その場で注意しました。
その後、男性教師は児童を別室へ連れて行き、「何やっているんだ」などと強い口調で叱責したうえ、児童の胸を手で押し、尻もちをつかせたということです。
さらに、トイレへ戻った後にも、男性教師は児童に再度清掃をするよう指示し、児童の後頭部を手で押したとされています。
児童にけがはありませんでした。
体罰は、帰宅した児童の様子がおかしいことに気づいた保護者が事情を聞き取り、学校側に連絡したことで発覚しました。
学校側の調査に対し、男性教師は「児童には継続的な指導をしていて感情的になった」と説明しているということです。
また、後頭部を手で押した行為については、「頑張ってやれよ」という意味でやったという趣旨の説明をしているとされています。
札幌市教委によりますと、これまでに、この児童以外に体罰を受けた児童は確認されていないということです。
札幌市教委は、一連の状況を確認したうえで、6月25日付で男性教師を戒告処分にしました。
今回の問題で問われるのは、教師による「指導」と「体罰」の線引きです。
清掃指導そのものは学校生活の中で必要な場面があります。しかし、児童を別室に連れて行って強い口調で叱責し、体を押して転倒させるような行為は、教育的指導の範囲を超える可能性があります。
教師側に「指導のつもり」や「励ますつもり」があったとしても、児童が恐怖や苦痛を受け、身体に力を加えられた場合、体罰として問題視されます。
学校現場では、児童への注意や生活指導が必要になる場面はあります。ただし、感情的な叱責や身体的な接触に頼る指導は、児童の安心感や学校への信頼を損なうおそれがあります。
また、今回の体罰は、児童本人の様子に違和感を覚えた保護者が学校へ連絡したことで明らかになりました。
子どもが学校で受けた出来事をすぐに言葉にできない場合もあります。そのため、帰宅後の様子の変化や、学校に行きたがらない、表情が暗い、急に口数が減るといったサインに周囲が気づくことも重要です。
学校側には、体罰の再発防止だけでなく、児童が安心して相談できる体制づくりや、教職員への研修の徹底が求められます。
本記事は、札幌市教育委員会の発表および各社報道を基に構成しています。今後、学校側や教育委員会の追加説明により、内容が更新される可能性があります。

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