名古屋地検特捜部は7月3日、所得税約6600万円を脱税したとして、所得税法違反の罪で、学校法人「中日学園」の前理事長・久米健市被告60歳を在宅起訴しました。
中日学園は、名古屋市中村区にある中日美容専門学校を運営する学校法人です。
久米被告の認否は明らかにされていません。
架空・水増しの修繕費を支払い、払い戻させたか
起訴状などによりますと、久米被告は、法人の取引先である工事業者に架空または水増しした修繕費を支払ったうえで、水増し分などを自身の口座に払い戻させる手口で所得を隠したとされています。
その結果、2023年までの4年間で、所得税約6600万円を免れた疑いが持たれています。
所得隠しの総額は、4年間で約2億2500万円に上るとされています。
名古屋国税局が告発
この問題をめぐっては、名古屋国税局が2025年12月に告発していました。
その後、名古屋地検特捜部が捜査を進め、今回、所得税法違反の罪で在宅起訴した形です。
在宅起訴は、身柄を拘束しないまま起訴する手続きです。
起訴されたことで、今後は裁判で詳しい事実関係や認否、脱税額の算定、資金の流れなどが審理されることになります。
学校法人運営への信頼も問われる
今回の事件で問われているのは、前理事長個人の所得税法違反だけではありません。
中日学園は、中日美容専門学校を運営する学校法人です。
学校法人は、教育機関を支える法人として、会計処理や資金管理に高い透明性が求められます。
その前理事長が、取引先への修繕費を利用して所得を隠した疑いで起訴されたことは、学校運営への信頼にも関わる問題です。
強制調査後に理事長を退任か
法人によりますと、久米被告は、名古屋国税局が強制調査、いわゆる査察に着手した2024年8月に理事長を退任したとされています。
学校法人側が、今後どのように内部管理体制を見直し、再発防止策を示すのかも注目されます。
教育機関を運営する法人である以上、学生や保護者、関係者に対する説明責任も問われます。
ミニ解説|今回の在宅起訴で分かっていること
教育機関を運営する法人の会計透明性
学校法人は、学生や保護者、教職員、地域社会からの信頼によって成り立っています。
そのため、資金管理や会計処理には、一般企業以上に透明性が求められる場面があります。
今回の事件では、工事業者との取引を使って所得を隠したとされています。
仮に起訴内容が事実であれば、取引先との関係や法人内部のチェック体制が十分だったのかも問われることになります。
中日学園には、裁判の行方とは別に、学校法人としての説明と再発防止が求められます。
起訴は有罪が確定したものではありません。今後の裁判で、詳しい事実関係が明らかにされます。
本記事は、名古屋地検特捜部、名古屋国税局の告発内容、学校法人側の説明および各社報道を基に構成しています。今後、公判の進行や関係機関の発表により、内容が更新される可能性があります。
担当記者:松本|週刊TAKAPI 記者
サイト訪問者数

コメント
0件まだコメントはありません。最初のコメントを投稿してみませんか。
この記事のコメント投稿は締め切られています。