26歳職員を不同意わいせつ容疑で逮捕 外部通報は人事部門に届かず児童相談所へ配属
北海道岩見沢市の岩見沢児童相談所に勤務していた26歳の男性職員が、10代前半の少女に対する不同意わいせつ容疑で逮捕された事件で、北海道が採用前に外部から具体的な警告を受けていたにもかかわらず、関係部署に情報を共有していなかったことが明らかになった。
逮捕されたのは、岩見沢児童相談所職員の吹谷望実容疑者、26歳。警察によると、吹谷容疑者は今年2月、当時勤務していた札幌市東区の民間施設で、利用者だった10代前半の少女にわいせつな行為をした疑いが持たれている。
事件後、吹谷容疑者は4月1日付で北海道職員として採用され、岩見沢児童相談所に配属された。子どもや家庭に関する相談支援を担う現場だった。
問題は、その採用前に北海道へ外部から警告が届いていた点だ。
道によると、3月中旬、保健福祉部に外部から電話があり、「児童へのわいせつ行為をした人物が北海道庁への就職を予定している」「子どもに関わる業務には就かせないでほしい」といった趣旨の情報が寄せられていた。
しかし、この情報は担当職員から課長補佐へ報告されたものの、部内での共有、人事部門への連絡、本人への確認、配属先を決める段階での検討にはつながらなかった。結果として、吹谷容疑者は児童相談所に配置された。
今回の続報で問われているのは、逮捕容疑そのものだけではない。
外部から「子どもに関わらせないでほしい」と明確な警告が届いていたにもかかわらず、その情報が組織内で止まり、子どもと接する現場への配属を防げなかった点だ。
児童相談所は、虐待、家庭内トラブル、養育不安など、子どもの安全に直接関わる相談を受ける機関である。そこに配属される職員について、事前にリスクを示す情報が届いていたのであれば、少なくとも事実確認や配属判断の見直しが必要だった。
道は5月18日、この事実を公表し、再発防止策を検討するとしている。今後は、外部通報をどの部署が受け、誰が判断し、どの段階で人事部門に共有するのか、具体的な手順の整備が問われる。
また、今回の問題は、2026年12月に施行予定のこども性暴力防止法、いわゆる日本版DBSの議論とも重なる。制度施行前の事件とはいえ、子どもに関わる職場で採用前情報をどう扱うのか、性加害リスクに関する通報をどう確認するのかという課題を突きつけた。
ただし、日本版DBSだけで今回のような事案をすべて防げるとは限らない。制度で確認できるのは一定の犯罪事実であり、採用前に寄せられた未確定情報や外部からの相談をどう扱うかは、各組織の危機管理にかかっている。
今回の事件で最も重いのは、警告がなかったことではない。警告は届いていた。だが、子どもを守るための判断に使われなかった。
子どもを守る機関で、子どもに関わるリスク情報が止まった。この一点こそ、北海道が検証すべき核心である。
動画解説
これまでに分かっていること
吹谷望実容疑者、26歳は、岩見沢児童相談所の職員だった。
逮捕容疑は、今年2月に札幌市東区の民間施設で10代前半の少女にわいせつな行為をした疑い。
吹谷容疑者は4月1日付で北海道職員として採用され、岩見沢児童相談所に配属された。
採用前の3月中旬、北海道には外部から「子どもに関わる業務に就かせないでほしい」とする趣旨の情報提供があった。
情報は担当職員から上司に報告されたが、関係部署や人事部門には共有されなかった。
北海道は5月18日に経緯を公表し、再発防止策を検討するとしている。
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編集部まとめ
北海道の岩見沢児童相談所職員が不同意わいせつ容疑で逮捕された事件で、採用前に外部から「子どもに関わる業務に就かせないでほしい」とする趣旨の警告が届いていたことが分かりました。
しかし、その情報は人事部門や関係部署に共有されず、容疑者は4月1日付で北海道職員として採用され、児童相談所に配属されました。
今回の問題は、採用前の警告をどう扱うか、子どもに関わる職場でリスク情報をどう共有するかという行政の危機管理そのものを問うものです。

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