通学電車と学校内テストで発生 「日常の場」で問われる子どもの安全
公務員と教育現場関係者による、中学生女子への接触疑惑が相次いで明らかになりました。
兵庫県西宮市では、大阪市職員の男が、通学中の女子中学生にわいせつ行為をしたとして逮捕されました。香川県高松市では、県立中学校で英語指導を担当していた外国語指導助手、ALTの男性が、英語スピーキングテスト中に複数の女子生徒の体を触った疑いが浮上しています。
被害が訴えられた場所は、通学電車の車内と学校内のテスト会場でした。いずれも子どもたちが日常的に利用する場所であり、相手が公務員や教育現場に関わる立場だった点も、保護者から不安の声が出る理由になっています。
通学電車内で大阪市職員を逮捕
兵庫県警は5月25日、不同意わいせつの疑いで、大阪市職員の林哲生容疑者、65歳を逮捕しました。
捜査関係者によると、林容疑者は4月20日朝、阪急甲東園駅から西宮北口駅間を走行中の電車内で、通学中だった13歳の女子中学生の体を制服の上から触った疑いが持たれています。
女子生徒は警察に対し、数カ月前から同じ男に複数回被害を受けていたという趣旨の説明をしているとされています。
現場は、学生や通勤客で混み合う朝の時間帯でした。混雑した車内では、被害が周囲に見えにくく、すぐに声を上げにくい状況もあります。警察は、余罪の有無についても調べを進めています。
大阪市は、事実関係を確認した上で処分を検討するとしています。
学校内テスト中にALTが複数生徒へ不適切接触か
一方、香川県立高松北中学校では、外国語指導助手、ALTの男性による不適切接触疑惑が明らかになりました。
ALTは、英語授業を補助する外国語指導助手です。発音や会話練習を担当し、スピーキングテストなどで生徒と1対1になる場面もあります。
香川県教育委員会によると、男性ALTは2025年11月から12月にかけて行われた英語スピーキングテスト中、複数の女子生徒の太もも、下腹部、胸付近などを触った疑いがあります。
被害を訴えたのは、1年生から3年生までの女子生徒です。中には、**「机の下から手が伸びてきた」**と説明している生徒もいるとされています。
テストは、ALTと生徒が1対1で行う形式でした。閉じた空間ではなくても、試験中という立場上、生徒がその場で拒否しにくい状況だった可能性があります。
派遣元企業は調査後、「重大な問題」と判断し、今年1月に契約を解除しました。
一方、香川県教委は、生徒や保護者側から警察沙汰を避けたいとの声があったとして、刑事告発を見送ったと説明しています。この対応については、SNS上などで「なぜ警察に届けなかったのか」「学校側の初動対応は十分だったのか」といった指摘も出ています。
通学路と学校内、別々の場所で浮かんだ共通点
今回の2つの事案は、発生場所も関係者の立場も異なります。
ただし、共通しているのは、被害を訴えているのが中学生女子であること、相手が公務員や教育現場に関わる人物であること、そして被害を受けたとされる場所が、通学電車や学校内という日常の場だったことです。
通学電車では、混雑によって周囲が気づきにくい。
学校内テストでは、1対1の形式によって生徒が拒否しにくい。
どちらも、大人側の立場や環境が、子どもに不利に働く可能性があります。
教育現場では、スピーキングテスト、面談、個別指導など、教員や外部人材が生徒と1対1になる場面があります。こうした場面では、ドアを開けて実施する、複数の大人が近くにいる状態にする、必要に応じて記録を残すなど、具体的な防止策が求められます。
初動対応にも厳しい目
今回の事案では、行為そのものに加え、組織側の初動対応も問われています。
西宮の事件では、女子生徒が数カ月前から複数回被害を受けていたと説明しているとされ、通学時の被害を早期に把握する仕組みが課題になります。
高松北中学校の事案では、複数の女子生徒が被害を訴えたにもかかわらず、刑事告発が見送られた点に疑問の声が出ています。
生徒や保護者が警察対応を望まない場合でも、学校や教育委員会は、再発防止と事実確認の手順を明確にする必要があります。特に外部人材が関わる授業では、派遣元企業、学校、教育委員会の間で責任の所在が曖昧にならない体制が求められます。
編集部まとめ
今回明らかになった2つの事案は、通学電車と学校内という、子どもにとって身近な場所で起きたとされています。
西宮では、大阪市職員の男が通学中の女子中学生にわいせつ行為をしたとして逮捕されました。高松では、県立中学校の英語スピーキングテスト中に、ALTの男性が複数の女子生徒の太もも、下腹部、胸付近などを触った疑いが出ています。
保護者から不安の声が出ているのは、事件の場所だけが理由ではありません。相手が、公務員や教育現場に関わる人物だったからです。
必要なのは、「注意喚起」だけではありません。
通学時の相談窓口、学校内での1対1対応のルール、外部人材への監督、被害申告後の警察連携。
子どもを守るための具体的な制度づくりが急務です。
Q1. 兵庫県西宮市では何が起きたのですか?
大阪市職員の男が、阪急電車内で通学中の13歳の女子中学生の体を触ったとして、不同意わいせつの疑いで逮捕されました。女子生徒は、数カ月前から複数回被害を受けていたという趣旨の説明をしているとされています。
Q2. 香川県立高松北中学校では何が問題になっていますか?
英語スピーキングテスト中に、ALTの男性が複数の女子生徒の太もも、下腹部、胸付近などを触った疑いがあるとされています。被害を訴えた生徒の中には、「机の下から手が伸びてきた」と説明しているケースもあります。
Q3. なぜ学校の対応にも疑問が出ているのですか?
複数の女子生徒が被害を訴えたとされる一方で、香川県教委は生徒や保護者側の意向を理由に刑事告発を見送ったと説明しています。そのため、警察への連携や初動対応のあり方を問う声が出ています。
Q4. 今後必要な対策は何ですか?
通学時の相談窓口の整備、学校内での1対1対応のルール化、外部人材への監督強化、被害申告後の警察連携の明確化が必要です。

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