石川県白山市の社会福祉法人「佛子園」が運営する放課後児童クラブで、女子児童3人に対する虐待など5件が認定された問題を巡り、法人側は2026年7月21日夜、保護者説明会を開いた。
約30人が参加したが、保護者からは、過去の事案や組織的な原因について説明が足りないとして、不満の声が上がった。
約30人参加 今後の連絡体制を説明
説明会は非公開で行われ、佛子園の雄谷良成理事長らが出席した。
参加した保護者によると、法人側は、今後事故や問題が起きた場合の連絡体制などを説明したという。
一方、市が認定した虐待の経緯や、複数の事案を防げなかった原因、改善計画の進捗については、具体的な説明が乏しかったとされる。
「今後のことばかり言われても困る」
出席した保護者の一人は、説明会について次のように話した。
「すべて起きたことを解決できていないのに、『今後こういうことがあったらこうしていきます』と今後のことばかり言われても困る。納得した親は、ほぼいないのではないか」
保護者側は再発防止策だけでなく、虐待がなぜ起きたのか、法人がいつ問題を把握し、管理者がどう対応したのかについても説明を求めている。
女子児童3人に虐待など5件
白山市によると、佛子園が市内で運営する複数の放課後児童クラブで、2023年度から2024年度にかけて、30代の男性支援員2人による虐待などが確認された。
被害に遭ったとされるのは女子児童3人で、市は次の5件を認定した。
- 性的虐待2件
- 身体的虐待1件
- 心理的虐待1件
- 不適切保育1件
認定された行為には、児童の身体を不適切に触る行為、逆立ちさせた状態で足を引っ張る行為、トイレに閉じ込める行為、不必要な着替えの介助が含まれる。
被害児童の年齢や所属クラブなど、個人の特定につながる情報は公表されていない。
1人は依願退職 もう1人は配置換え
佛子園によると、性的虐待に関わったとされる職員は依願退職し、もう1人は配置換えとなった。
法人は白山市の監査を受け、2026年2月に改善計画を提出。3月にも保護者説明会を開いた。
5月の記者会見では、雄谷理事長が「児童や保護者に多大な苦痛と不安を与えた。法人としての責任は大きく、深くおわびする」と謝罪し、マニュアルの見直しや職員研修を進める方針を示した。
保護者が求める「過去の検証」
7月21日の説明会で法人側は今後の連絡体制を示したが、保護者からは、過去の事案が起きた原因や法人内部の対応について説明が足りないとの声が出た。
再発防止を掲げる法人側と、事実関係や責任の検証を求める保護者側との間には、依然として認識の隔たりが残っている。
佛子園は「再発防止と信頼回復に努める」としている。
白山市、全クラブで抜き打ち調査へ
白山市は、市内すべての放課後児童クラブを対象に、不定期の抜き打ち調査を実施する方針だ。
定期監査では虐待に関する聞き取り項目を追加し、全管理者と支援員を対象とした研修も行う。
佛子園は白山市内で5つの放課後児童クラブを運営している。市は今後、法人が提出した改善計画の実行状況を継続的に確認し、必要に応じて指導を行う方針だ。
編集部まとめ
7月21日の説明会では、今後の連絡体制が示された一方、過去の虐待に関する検証や管理責任の説明が不十分だったとして、保護者から厳しい声が上がった。
焦点は、佛子園が改善計画を現場でどこまで実行できるか、そして白山市がその進捗を実効性のある形で監督できるかに移っている。
週刊TAKAPI編集部/成田
特記事項:この記事は、白山市の発表、佛子園の説明、保護者説明会に参加した関係者の証言および各社報道を基に構成しています。被害児童の特定や二次被害につながる情報は掲載していません。認定された行為は、問題の概要を伝えるために必要な範囲で記載しています。
保護者が求めたのは「今後」より「過去の検証」
佛子園が運営する白山市内の放課後児童クラブでは、女子児童3人に対する虐待など計5件が認定された。7月21日の説明会で法人側は今後の連絡体制を示したが、保護者からは、なぜ複数の事案を防げなかったのか、法人がいつ問題を把握し、どのように対応したのかについて説明が足りないとの声が上がった。白山市は今後、抜き打ち調査や監査を通じて改善計画の実行状況を確認する方針だ。
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